【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古一戸建て相場の概況
2022年10月〜12月期の東京メトロ南北線 (目黒駅~赤羽岩淵駅)における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 264万円/坪(80.0万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2021年)に比べて -1.2%( -3.1万円/坪)と僅かに下落しています。売買数は 50 件(1年前(2021年)に比べて -16.7%( -10件/坪)と不調に推移しています。)。
平均築年数は 21.0年(昨年 18.5年から +13.4 %増)。平均土地面積は 31.6 坪 (昨年 38.7 坪から -18.3 %減)。平均建物面積は 60.9 坪 (昨年 55.5 坪から +9.7 %増)。
近年の取引物件の特徴は、築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加、土地面積 60 平方メートル未満のDINKS・子供独立後の老後世帯を対象とした中規模物件数が大きく増加。
値上がりした駅数は 9 駅に対して、値下がりした駅数は 4 駅。おおむね昨年と横ばい傾向。麻布十番駅、市ケ谷駅、王子駅、赤羽岩淵駅は、昨年から 20 %以上の値上がり。最も値上がりしたのは東大前駅で昨年に比べ +273.5 %、坪単価は 399 万円/坪となった。
上位 2 駅(東大前駅、市ケ谷駅)は +177.6 %(坪単価 +252.5 万円/坪)の上昇。一方、下位 2 駅(駒込駅、白金台駅)は -41.7 %(坪単価 -222.7 万円/坪)の下落。
価格上昇要因
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2021年 20.7 % → 2022年 26.1 %)
- 築 40 年を超える高経年物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2021年 20.7 % → 2022年 17.4 %)
価格下落要因
- 平均築年数が増加(2021年 18.5 年 → 2022年 21.0 年、+13.4 %と増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2021年 10.3 % → 2022年 26.1 %)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2021年 16.9 % → 2022年 12.0 %)
駅ごとの中古一戸建て相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった麻布十番駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 692万円/坪(209万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2021年)に比べて +59.0%( +256.6万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 3 件(1年前(2021年)に比べて +200.0%( +2件/坪)と大幅に増加しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となった王子神谷駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 152万円/坪(45.9万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2021年)に比べて +6.6%( +9.4万円/坪)と堅調に推移しています。売買数は 8 件(1年前(2021年)に比べて -33.3%( -4件/坪)と大幅に減少しています。)。
東京メトロ南北線 | 現状(2022) (平均築年・面積) | 1年前 (平均築年・面積) | 2年前 (平均築年・面積) |
---|---|---|---|
目黒駅 | 355万/坪 (17.3年/42.4坪) | 334万/坪 (14.4年/31.8坪) | 195万/坪 (26.8年/19.7坪) |
白金台駅 | 317万/坪 (32.8年/49.9坪) | 512万/坪 (7.8年/28.7坪) | 354万/坪 (20.8年/71.6坪) |
白金高輪駅 | 397万/坪 (20.8年/37.1坪) | 526万/坪 (0.25年/52.2坪) | 452万/坪 (8.8年/238坪) |
麻布十番駅 | 692万/坪 (10.8年/27.2坪) | 435万/坪 (46.8年/34.8坪) | 581万/坪 (22.8年/74.6坪) |
六本木一丁目駅 | - | - | 309万/坪 (55.8年/16.6坪) |
溜池山王駅 | - | - | - |
永田町駅 | - | 371万/坪 (33.3年/53.7坪) | - |
四ツ谷駅 | - | 351万/坪 (12.8年/16.6坪) | 491万/坪 (41.8年/79.4坪) |
市ケ谷駅 | 472万/坪 (33.8年/46.9坪) | 260万/坪 (32.8年/30.3坪) | 198万/坪 (45.8年/56.0坪) |
飯田橋駅 | - | - | - |
後楽園駅 | 93.2万/坪 (60.8年/27.2坪) | - | 110万/坪 (62.8年/22.7坪) |
東大前駅 | 399万/坪 (17.8年/61.3坪) | 107万/坪 (56.8年/272坪) | 289万/坪 (12.8年/19.7坪) |
本駒込駅 | 315万/坪 (16.4年/30.8坪) | 283万/坪 (23.0年/19.9坪) | 513万/坪 (26.8年/182坪) |
駒込駅 | 301万/坪 (35.1年/31.3坪) | 552万/坪 (15.4年/30.0坪) | 214万/坪 (19.9年/27.0坪) |
西ケ原駅 | 165万/坪 (13.5年/37.1坪) | 201万/坪 (19.5年/31.8坪) | 97.8万/坪 (33.8年/18.9坪) |
王子駅 | 224万/坪 (12.3年/31.0坪) | 177万/坪 (16.1年/35.9坪) | 142万/坪 (26.0年/15.7坪) |
王子神谷駅 | 152万/坪 (30.0年/27.2坪) | 142万/坪 (17.1年/22.2坪) | 153万/坪 (5.9年/31.9坪) |
志茂駅 | 167万/坪 (9.8年/17.0坪) | 163万/坪 (15.0年/19.7坪) | 186万/坪 (14.9年/38.3坪) |
赤羽岩淵駅 | 230万/坪 (0.8年/18.9坪) | 179万/坪 (12.3年/17.8坪) | 186万/坪 (0.4年/15.1坪) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古一戸建ての実売却価格(国土交通省アンケートに基づく)をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位:万円、カッコ内は事例物件の平均築年数/同土地面積。
価格変動が大きかった駅について
東大前駅 399.4 万/坪(昨年同期比 +273.5 %)
東大前駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 399万円/坪(121万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2021年)に比べて +273.5%( +292.5万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 2 件(1年前(2021年)に比べて +100.0%( +1件/坪)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 17.8年(昨年 56.8年から -68.7 %減)。平均土地面積は 61.3 坪 (昨年 272.3 坪から -77.5 %減)。平均建物面積は 87.0 坪 (昨年 514.3 坪から -83.1 %減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2021年 56.8 年 → 2022年 17.8 年、-68.7 %と大きく減少)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が大きく増加(2021年 4.0 分 → 2022年 5.0 分、+25.0 %と大きく増加)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が僅かに減少(全取引物件に占める割合が 2021年 100.0 % → 2022年 100.0 %)
市ケ谷駅 472.3 万/坪(昨年同期比 +81.8 %)
市ケ谷駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 472万円/坪(143万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2021年)に比べて +81.8%( +212.5万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 1 件(前年比変わらず)。
平均築年数は 33.8年(昨年 32.8年から +3.1 %増)。平均土地面積は 46.9 坪 (昨年 30.3 坪から +55.0 %増)。平均建物面積は 296.5 坪 (昨年 127.1 坪から +133.3 %増)。
価格上昇要因
- 駅からの平均距離が大きく減少(2021年 3.0 分 → 2022年 1.0 分、-66.7 %と大きく減少)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が僅かに減少(全取引物件に占める割合が 2021年 100.0 % → 2022年 100.0 %)
駒込駅 300.9 万/坪(昨年同期比 -45.5 %)
駒込駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 301万円/坪(91.0万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2021年)に比べて -45.5%( -250.8万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 7 件(1年前(2021年)に比べて +16.7%( +1件/坪)と好調に推移しています。)。
平均築年数は 35.1年(昨年 15.4年から +128.5 %増)。平均土地面積は 31.3 坪 (昨年 30.0 坪から +4.4 %増)。平均建物面積は 55.5 坪 (昨年 31.5 坪から +76.5 %増)。
価格上昇要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2021年 40.0 % → 2022年 33.3 %)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2021年 15.4 年 → 2022年 35.1 年、+128.5 %と大きく増加)
白金台駅 317.4 万/坪(昨年同期比 -38.0 %)
白金台駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 317万円/坪(96.0万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2021年)に比べて -38.0%( -194.6万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 1 件(1年前(2021年)に比べて -50.0%( -1件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 32.8年(昨年 7.8年から +322.4 %増)。平均土地面積は 49.9 坪 (昨年 28.7 坪から +73.7 %増)。平均建物面積は 75.6 坪 (昨年 49.2 坪から +53.8 %増)。
価格上昇要因
- 駅からの平均距離が大きく減少(2021年 13.5 分 → 2022年 8.0 分、-40.7 %と大きく減少)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2021年 7.8 年 → 2022年 32.8 年、+322.4 %と大きく増加)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅: セグメント:
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示