この記事は不動産鑑定士、宅地建物取引士により監修しています
【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古一戸建て相場の概況
2021年1月〜12月期の東急田園都市線 (渋谷駅~南町田グランベリーパーク駅)における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 295万円/坪(89.2万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2020年)に比べて +20.0%( +49.2万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 373 件(1年前(2020年)に比べて +71.9%( +156件/坪)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 16.2年(昨年 16.4年から -1.7 %減)。平均土地面積は 40.8 坪 (昨年 46.1 坪から -11.6 %減)。平均建物面積は 46.0 坪 (昨年 57.3 坪から -19.7 %減)。
近年の取引物件の特徴は、土地面積 60 平方メートル未満のDINKS・子供独立後の老後世帯を対象とした中規模物件数が大きく増加、築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく減少。
値上がりした駅数は 9 駅に対して、値下がりした駅数は 1 駅。上昇基調の駅が大きく上回った。池尻大橋駅、桜新町駅は、昨年から 20 %以上の値上がり。最も値上がりしたのは渋谷駅で昨年に比べ +100.4 %、坪単価は 1,341 万円/坪となった。
上位 2 駅(渋谷駅、池尻大橋駅)は +63.8 %(坪単価 +371.8 万円/坪)の上昇。一方、下位 2 駅(南町田グランベリーパーク駅、すずかけ台駅)は -4.9 %(坪単価 -6.3 万円/坪)の下落。
価格上昇要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 10.6 % → 2021年 13.2 %)
- 築 40 年を超える高経年物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2020年 13.4 % → 2021年 11.2 %)
価格下落要因
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2020年 39.6 % → 2021年 28.0 %)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2020年 20.8 % → 2021年 23.0 %)
駅ごとの中古一戸建て相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった渋谷駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 1,341万円/坪(406万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2020年)に比べて +100.4%( +672.0万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 12 件(1年前(2020年)に比べて +100.0%( +6件/坪)と大幅に増加しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となった南町田グランベリーパーク駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 113万円/坪(34.2万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2020年)に比べて -11.8%( -15.2万円/坪)と不調に推移しています。売買数は 24 件(1年前(2020年)に比べて +60.0%( +9件/坪)と大幅に増加しています。)。
東急田園都市線 | 現状(2021) (平均築年・面積) | 1年前 (平均築年・面積) | 2年前 (平均築年・面積) |
---|---|---|---|
渋谷駅 | 1,341万/坪 (33.0年/65.8坪) | 669万/坪 (19.1年/51.2坪) | 455万/坪 (34.7年/34.7坪) |
池尻大橋駅 | 335万/坪 (22.2年/32.7坪) | 263万/坪 (19.7年/43.2坪) | 266万/坪 (15.2年/38.8坪) |
三軒茶屋駅 | 282万/坪 (21.1年/36.7坪) | 249万/坪 (27.9年/28.5坪) | 226万/坪 (26.1年/35.1坪) |
駒沢大学駅 | 312万/坪 (16.1年/32.3坪) | 287万/坪 (17.6年/43.6坪) | 249万/坪 (18.7年/39.8坪) |
桜新町駅 | 306万/坪 (14.0年/45.0坪) | 243万/坪 (25.0年/51.7坪) | 236万/坪 (21.7年/42.6坪) |
用賀駅 | 293万/坪 (13.2年/31.7坪) | 253万/坪 (12.2年/41.5坪) | 249万/坪 (11.0年/38.0坪) |
二子玉川駅 | 233万/坪 (11.1年/37.1坪) | 228万/坪 (11.9年/34.6坪) | 273万/坪 (13.1年/45.5坪) |
つくし野駅 | 151万/坪 (12.5年/66.1坪) | 136万/坪 (13.6年/53.2坪) | 121万/坪 (28.6年/84.3坪) |
すずかけ台駅 | 136万/坪 (18.6年/61.6坪) | 133万/坪 (9.5年/59.5坪) | 129万/坪 (36.6年/52.6坪) |
南町田グランベリーパーク駅 | 113万/坪 (16.2年/42.0坪) | 128万/坪 (10.8年/85.0坪) | 142万/坪 (11.6年/53.7坪) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古一戸建ての実売却価格(国土交通省アンケートに基づく)をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位:万円、カッコ内は事例物件の平均築年数/同土地面積。
価格変動が大きかった駅について
渋谷駅 1340.9 万/坪(昨年同期比 +100.4 %)
渋谷駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 1,341万円/坪(406万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2020年)に比べて +100.4%( +672.0万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 12 件(1年前(2020年)に比べて +100.0%( +6件/坪)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 33.0年(昨年 19.1年から +72.6 %増)。平均土地面積は 65.8 坪 (昨年 51.2 坪から +28.6 %増)。平均建物面積は 62.7 坪 (昨年 131.1 坪から -52.2 %減)。
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2020年 19.1 年 → 2021年 33.0 年、+72.6 %と大きく増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 33.3 % → 2021年 50.0 %)
池尻大橋駅 334.9 万/坪(昨年同期比 +27.2 %)
池尻大橋駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 335万円/坪(101万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2020年)に比べて +27.2%( +71.7万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 17 件(1年前(2020年)に比べて +6.2%( +1件/坪)と堅調に推移しています。)。
平均築年数は 22.2年(昨年 19.7年から +12.5 %増)。平均土地面積は 32.7 坪 (昨年 43.2 坪から -24.4 %減)。平均建物面積は 37.5 坪 (昨年 67.6 坪から -44.5 %減)。
価格上昇要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 12.5 % → 2021年 23.5 %)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2020年 42.9 % → 2021年 37.5 %)
価格下落要因
- 平均築年数が増加(2020年 19.7 年 → 2021年 22.2 年、+12.5 %と増加)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 7.1 % → 2021年 12.5 %)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2020年 28.6 % → 2021年 6.2 %)
南町田グランベリーパーク駅 113.1 万/坪(昨年同期比 -11.8 %)
南町田グランベリーパーク駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 113万円/坪(34.2万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2020年)に比べて -11.8%( -15.2万円/坪)と不調に推移しています。売買数は 24 件(1年前(2020年)に比べて +60.0%( +9件/坪)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 16.2年(昨年 10.8年から +50.4 %増)。平均土地面積は 42.0 坪 (昨年 85.0 坪から -50.6 %減)。平均建物面積は 35.1 坪 (昨年 76.3 坪から -54.0 %減)。
価格上昇要因
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2020年 7.1 % → 2021年 4.5 %)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2020年 10.8 年 → 2021年 16.2 年、+50.4 %と大きく増加)
- 駅からの平均距離が大きく増加(2020年 15.7 分 → 2021年 19.0 分、+21.0 %と大きく増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 21.4 % → 2021年 31.8 %)
すずかけ台駅 135.6 万/坪(昨年同期比 +2.0 %)
すずかけ台駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 136万円/坪(41.0万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2020年)に比べて +2.0%( +2.6万円/坪)と僅かに上昇しています。売買数は 24 件(1年前(2020年)に比べて +26.3%( +5件/坪)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 18.6年(昨年 9.5年から +96.5 %増)。平均土地面積は 61.6 坪 (昨年 59.5 坪から +3.5 %増)。平均建物面積は 39.4 坪 (昨年 51.9 坪から -24.1 %減)。
価格上昇要因
- 駅からの平均距離が減少(2020年 12.4 分 → 2021年 10.1 分、-18.5 %と減少)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 5.3 % → 2021年 25.0 %)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2020年 21.1 % → 2021年 17.4 %)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2020年 9.5 年 → 2021年 18.6 年、+96.5 %と大きく増加)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 5.3 % → 2021年 21.7 %)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2020年 57.9 % → 2021年 30.4 %)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅: セグメント:
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示