この記事は不動産鑑定士、宅地建物取引士により監修しています
【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古一戸建て相場の概況
2022年1月〜12月期の日暮里・舎人ライナー (日暮里駅～見沼代親水公園駅)における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 145万円/坪(44.0万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2021年)に比べて +1.2％( +1.8万円/坪)と僅かに上昇しています。売買数は 217 件(１年前(2021年)に比べて -13.2％( -33件/坪)と不調に推移しています。)。
平均築年数は 14.7年(昨年 12.8年から +14.8 ％増)。平均土地面積は 35.5 坪 (昨年 38.9 坪から -8.9 ％減)。平均建物面積は 42.9 坪 (昨年 43.9 坪から -2.2 ％減)。
近年の取引物件の特徴は、築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加、建物面積 100 平方メートルを超えるゆったり広々とした物件数が大きく減少。
値上がりした駅数は 6 駅に対して、値下がりした駅数は 7 駅。おおむね昨年と横ばい傾向。日暮里駅、熊野前駅、江北駅は、昨年から 20 ％以上の値上がり。最も値上がりしたのは江北駅で昨年に比べ +27.2 ％、坪単価は 156 万円/坪となった。
上位 2 駅(江北駅、日暮里駅)は +24.4 ％(坪単価 +35.0 万円/坪)の上昇。一方、下位 2 駅(西新井大師西駅、扇大橋駅)は -18.0 ％(坪単価 -33.5 万円/坪)の下落。
価格上昇要因
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が小幅増加(全取引物件に占める割合が 2021年 40.9 ％ → 2022年 43.5 ％)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2021年 20.2 ％ → 2022年 17.1 ％)
価格下落要因
- 平均築年数が増加(2021年 12.8 年 → 2022年 14.7 年、+14.8 ％と増加)
- 駅からの平均距離が増加(2021年 10.2 分 → 2022年 11.9 分、+16.7 ％と増加)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2021年 8.7 ％ → 2022年 15.3 ％)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2021年 18.5 ％ → 2022年 14.8 ％)
駅ごとの中古一戸建て相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった西日暮里駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 210万円/坪(63.6万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2021年)に比べて +19.3％( +33.9万円/坪)と好調に推移しています。売買数は 8 件(前年比変わらず)。
鉄道路線中、最低値の駅となった足立小台駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 106万円/坪(32.2万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2021年)に比べて -3.8％( -4.2万円/坪)と小幅に下落しています。売買数は 6 件(１年前(2021年)に比べて +100.0％( +3件/坪)と大幅に増加しています。)。
| 日暮里・舎人ライナー | 現状(2022) (平均築年・面積) | １年前 (平均築年・面積) | ２年前 (平均築年・面積) |
|---|---|---|---|
| 日暮里駅 | 207万/坪 (43.0年/48.8坪) | 170万/坪 (26.8年/40.3坪) | 228万/坪 (28.2年/27.1坪) |
| 西日暮里駅 | 210万/坪 (27.4年/24.6坪) | 176万/坪 (25.7年/53.3坪) | 169万/坪 (28.9年/29.8坪) |
| 赤土小学校前駅 | 178万/坪 (15.0年/31.6坪) | 151万/坪 (16.3年/25.5坪) | 186万/坪 (2.6年/19.4坪) |
| 熊野前駅 | 199万/坪 (5.6年/20.4坪) | 166万/坪 (11.2年/27.5坪) | 148万/坪 (5.8年/18.8坪) |
| 足立小台駅 | 106万/坪 (17.2年/25.0坪) | 111万/坪 (24.7年/49.9坪) | 116万/坪 (1.7年/21.5坪) |
| 扇大橋駅 | 117万/坪 (16.5年/40.4坪) | 125万/坪 (16.1年/27.6坪) | 133万/坪 (8.1年/25.3坪) |
| 高野駅 | 113万/坪 (18.2年/24.0坪) | 118万/坪 (15.8年/32.7坪) | 121万/坪 (3.3年/26.5坪) |
| 江北駅 | 156万/坪 (17.2年/33.9坪) | 123万/坪 (7.5年/30.2坪) | 121万/坪 (9.3年/33.5坪) |
| 西新井大師西駅 | 142万/坪 (16.5年/48.9坪) | 200万/坪 (17.2年/59.8坪) | 112万/坪 (14.5年/47.9坪) |
| 谷在家駅 | 137万/坪 (13.7年/32.6坪) | 138万/坪 (4.8年/28.0坪) | 120万/坪 (8.1年/39.1坪) |
| 舎人公園駅 | 130万/坪 (16.6年/27.7坪) | 139万/坪 (9.4年/34.0坪) | 119万/坪 (9.8年/77.8坪) |
| 舎人駅 | 141万/坪 (10.5年/38.5坪) | 133万/坪 (17.4年/71.5坪) | 131万/坪 (8.0年/34.3坪) |
| 見沼代親水公園駅 | 148万/坪 (10.6年/33.4坪) | 156万/坪 (6.9年/29.7坪) | 137万/坪 (6.7年/35.8坪) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古一戸建ての実売却価格（国土交通省アンケートに基づく）をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位：万円、カッコ内は事例物件の平均築年数／同土地面積。
価格変動が大きかった駅について
江北駅 156.5 万/坪(昨年同期比 +27.2 ％)
江北駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 156万円/坪(47.3万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2021年)に比べて +27.2％( +33.4万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 20 件(１年前(2021年)に比べて -9.1％( -2件/坪)と弱含みに推移しています。)。
平均築年数は 17.2年(昨年 7.5年から +130.9 ％増)。平均土地面積は 33.9 坪 (昨年 30.2 坪から +12.3 ％増)。平均建物面積は 33.0 坪 (昨年 32.8 坪から +0.8 ％増)。
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2021年 7.5 年 → 2022年 17.2 年、+130.9 ％と大きく増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2021年 9.1 ％ → 2022年 25.0 ％)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2021年 59.1 ％ → 2022年 40.0 ％)
日暮里駅 206.8 万/坪(昨年同期比 +21.5 ％)
日暮里駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 207万円/坪(62.6万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2021年)に比べて +21.5％( +36.6万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 4 件(１年前(2021年)に比べて -66.7％( -8件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 43.0年(昨年 26.8年から +60.4 ％増)。平均土地面積は 48.8 坪 (昨年 40.3 坪から +20.9 ％増)。平均建物面積は 173.2 坪 (昨年 90.9 坪から +90.6 ％増)。
価格上昇要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2021年 60.0 ％ → 2022年 33.3 ％)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2021年 26.8 年 → 2022年 43.0 年、+60.4 ％と大きく増加)
- 駅からの平均距離が大きく増加(2021年 5.5 分 → 2022年 6.8 分、+22.7 ％と大きく増加)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2021年 20.0 ％ → 2022年 66.7 ％)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2021年 58.3 ％ → 2022年 25.0 ％)
西新井大師西駅 141.6 万/坪(昨年同期比 -29.2 ％)
西新井大師西駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 142万円/坪(42.8万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2021年)に比べて -29.2％( -58.5万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 24 件(１年前(2021年)に比べて +41.2％( +7件/坪)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 16.5年(昨年 17.2年から -4.1 ％減)。平均土地面積は 48.9 坪 (昨年 59.8 坪から -18.2 ％減)。平均建物面積は 41.7 坪 (昨年 32.1 坪から +29.8 ％増)。
価格上昇要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2021年 31.2 ％ → 2022年 20.8 ％)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が大きく増加(2021年 15.4 分 → 2022年 18.9 分、+22.3 ％と大きく増加)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2021年 6.2 ％ → 2022年 16.7 ％)
- 築 6 年未満の築浅物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2021年 18.8 ％ → 2022年 4.2 ％)
扇大橋駅 116.7 万/坪(昨年同期比 -6.8 ％)
扇大橋駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 117万円/坪(35.3万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2021年)に比べて -6.8％( -8.6万円/坪)と弱含みに推移しています。売買数は 30 件(１年前(2021年)に比べて +7.1％( +2件/坪)と堅調に推移しています。)。
平均築年数は 16.5年(昨年 16.1年から +2.0 ％増)。平均土地面積は 40.4 坪 (昨年 27.6 坪から +46.5 ％増)。平均建物面積は 50.3 坪 (昨年 30.0 坪から +67.4 ％増)。
価格上昇要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2021年 33.3 ％ → 2022年 16.7 ％)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が大きく増加(2021年 11.0 分 → 2022年 13.8 分、+25.5 ％と大きく増加)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2021年 7.4 ％ → 2022年 13.3 ％)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2021年 37.0 ％ → 2022年 30.0 ％)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅： セグメント：
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示