【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古一戸建て相場の概況
2022年1月〜12月期の近鉄大阪線 (大阪上本町駅～大阪教育大前駅)における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 74.4万円/坪(22.5万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2021年)に比べて +3.2％( +2.3万円/坪)と小幅に上昇しています。売買数は 676 件(１年前(2021年)に比べて -8.6％( -64件/坪)と弱含みに推移しています。)。
平均築年数は 28.1年(昨年 26.6年から +5.6 ％増)。平均土地面積は 37.5 坪 (昨年 40.3 坪から -7.0 ％減)。平均建物面積は 37.8 坪 (昨年 39.1 坪から -3.2 ％減)。
近年の取引物件の特徴は、建物面積 100 平方メートル未満の一般的なファミリー世帯を対象とした物件数が増加、築 20 年以内の比較的新しい物件数が大きく増加。
値上がりした駅数は 12 駅に対して、値下がりした駅数は 5 駅。全体的に上昇基調。弥刀駅は、昨年から 20 ％以上の値上がり。最も値上がりしたのは堅下駅で昨年に比べ +157.5 ％、坪単価は 88.7 万円/坪となった。
上位 2 駅(堅下駅、弥刀駅)は +90.0 ％(坪単価 +35.0 万円/坪)の上昇。一方、下位 2 駅(安堂駅、長瀬駅)は -17.7 ％(坪単価 -11.6 万円/坪)の下落。
価格上昇要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2021年 29.1 ％ → 2022年 25.8 ％)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が小幅増加(全取引物件に占める割合が 2021年 16.2 ％ → 2022年 17.5 ％)
価格下落要因
- 築 40 年を超える高経年物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2021年 32.1 ％ → 2022年 35.4 ％)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2021年 21.2 ％ → 2022年 18.3 ％)
駅ごとの中古一戸建て相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった大阪上本町駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 203万円/坪(61.3万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2021年)に比べて +2.9％( +5.8万円/坪)と僅かに上昇しています。売買数は 5 件(前年比変わらず)。
鉄道路線中、最低値の駅となった安堂駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 43.4万円/坪(13.1万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2021年)に比べて -20.5％( -11.2万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 15 件(１年前(2021年)に比べて +66.7％( +6件/坪)と大幅に増加しています。)。
| 近鉄大阪線 | 現状(2022) (平均築年・面積) | １年前 (平均築年・面積) | ２年前 (平均築年・面積) |
|---|---|---|---|
| 大阪上本町駅 | 203万/坪 (50.6年/30.6坪) | 197万/坪 (24.6年/21.8坪) | 110万/坪 (41.0年/15.1坪) |
| 鶴橋駅 | 71.3万/坪 (32.5年/21.3坪) | 83.3万/坪 (28.4年/28.0坪) | 70.3万/坪 (29.9年/38.7坪) |
| 今里駅 | 79.4万/坪 (19.4年/28.0坪) | 78.9万/坪 (25.5年/29.2坪) | 78.9万/坪 (16.5年/39.6坪) |
| 布施駅 | 91.1万/坪 (30.3年/36.7坪) | 90.4万/坪 (32.9年/42.1坪) | 80.5万/坪 (38.4年/80.4坪) |
| 俊徳道駅 | 72.2万/坪 (25.8年/23.5坪) | 82.4万/坪 (18.8年/36.4坪) | 76.2万/坪 (18.1年/25.1坪) |
| 長瀬駅 | 68.4万/坪 (28.1年/38.8坪) | 80.4万/坪 (21.8年/33.0坪) | 78.6万/坪 (23.1年/41.2坪) |
| 弥刀駅 | 85.1万/坪 (24.2年/36.1坪) | 69.4万/坪 (23.1年/46.9坪) | 73.3万/坪 (24.0年/36.5坪) |
| 久宝寺口駅 | 67.3万/坪 (28.8年/31.8坪) | 61.3万/坪 (23.2年/36.7坪) | 69.4万/坪 (24.4年/67.6坪) |
| 近鉄八尾駅 | 81.1万/坪 (29.6年/41.1坪) | 74.9万/坪 (25.8年/46.1坪) | 65.7万/坪 (28.1年/39.1坪) |
| 河内山本駅 | 74.8万/坪 (30.4年/40.3坪) | 65.2万/坪 (28.6年/44.9坪) | 72.0万/坪 (29.8年/43.3坪) |
| 高安駅 | 81.9万/坪 (28.5年/34.8坪) | 68.7万/坪 (30.8年/30.3坪) | 72.9万/坪 (23.9年/50.6坪) |
| 恩智駅 | 73.1万/坪 (21.4年/51.6坪) | 66.8万/坪 (31.2年/83.4坪) | 72.4万/坪 (21.2年/53.6坪) |
| 法善寺駅 | 53.8万/坪 (36.1年/38.5坪) | 59.6万/坪 (25.8年/32.6坪) | 56.5万/坪 (28.8年/30.4坪) |
| 堅下駅 | 88.7万/坪 (23.8年/49.9坪) | 34.4万/坪 (39.7年/30.3坪) | 85.9万/坪 (9.3年/62.4坪) |
| 安堂駅 | 43.4万/坪 (34.0年/22.2坪) | 54.6万/坪 (30.9年/24.9坪) | 41.9万/坪 (31.2年/79.0坪) |
| 河内国分駅 | 54.6万/坪 (28.4年/59.7坪) | 48.0万/坪 (28.0年/53.5坪) | 59.0万/坪 (24.7年/33.6坪) |
| 大阪教育大前駅 | 46.5万/坪 (30.0年/33.1坪) | 44.1万/坪 (45.5年/24.2坪) | 50.8万/坪 (24.1年/27.7坪) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古一戸建ての実売却価格（国土交通省アンケートに基づく）をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位：万円、カッコ内は事例物件の平均築年数／同土地面積。
価格変動が大きかった駅について
堅下駅 88.7 万/坪(昨年同期比 +157.5 ％)
堅下駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 88.7万円/坪(26.8万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2021年)に比べて +157.5％( +54.2万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 10 件(１年前(2021年)に比べて -16.7％( -2件/坪)と不調に推移しています。)。
平均築年数は 23.8年(昨年 39.7年から -40.1 ％減)。平均土地面積は 49.9 坪 (昨年 30.3 坪から +65.0 ％増)。平均建物面積は 25.9 坪 (昨年 25.7 坪から +0.6 ％増)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2021年 39.7 年 → 2022年 23.8 年、-40.1 ％と大きく減少)
- 駅からの平均距離が大きく減少(2021年 6.7 分 → 2022年 3.9 分、-41.5 ％と大きく減少)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2021年 8.3 ％ → 2022年 50.0 ％)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2021年 8.3 ％ → 2022年 40.0 ％)
弥刀駅 85.1 万/坪(昨年同期比 +22.6 ％)
弥刀駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 85.1万円/坪(25.7万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2021年)に比べて +22.6％( +15.7万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 79 件(１年前(2021年)に比べて -13.2％( -12件/坪)と不調に推移しています。)。
平均築年数は 24.2年(昨年 23.1年から +4.9 ％増)。平均土地面積は 36.1 坪 (昨年 46.9 坪から -23.0 ％減)。平均建物面積は 36.0 坪 (昨年 41.4 坪から -13.0 ％減)。
価格上昇要因
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2021年 20.8 ％ → 2022年 31.9 ％)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2021年 33.8 ％ → 2022年 17.4 ％)
価格下落要因
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2021年 22.1 ％ → 2022年 31.9 ％)
- 築 6 年未満の築浅物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2021年 7.8 ％ → 2022年 5.8 ％)
安堂駅 43.4 万/坪(昨年同期比 -20.5 ％)
安堂駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 43.4万円/坪(13.1万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2021年)に比べて -20.5％( -11.2万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 15 件(１年前(2021年)に比べて +66.7％( +6件/坪)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 34.0年(昨年 30.9年から +10.2 ％増)。平均土地面積は 22.2 坪 (昨年 24.9 坪から -10.8 ％減)。平均建物面積は 27.2 坪 (昨年 25.0 坪から +8.7 ％増)。
価格上昇要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2021年 55.6 ％ → 2022年 73.3 ％)
- 築 40 年を超える高経年物件数が小幅減少(全取引物件に占める割合が 2021年 55.6 ％ → 2022年 53.3 ％)
価格下落要因
- 平均築年数が増加(2021年 30.9 年 → 2022年 34.0 年、+10.2 ％と増加)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2021年 11.1 ％ → 2022年 6.7 ％)
長瀬駅 68.4 万/坪(昨年同期比 -15.0 ％)
長瀬駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 68.4万円/坪(20.7万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2021年)に比べて -15.0％( -12.1万円/坪)と不調に推移しています。売買数は 45 件(１年前(2021年)に比べて -28.6％( -18件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 28.1年(昨年 21.8年から +28.6 ％増)。平均土地面積は 38.8 坪 (昨年 33.0 坪から +17.8 ％増)。平均建物面積は 48.1 坪 (昨年 37.2 坪から +29.5 ％増)。
価格上昇要因
- 駅からの平均距離が減少(2021年 9.4 分 → 2022年 8.4 分、-10.3 ％と減少)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2021年 39.1 ％ → 2022年 28.9 ％)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2021年 28.6 ％ → 2022年 33.3 ％)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2021年 21.8 年 → 2022年 28.1 年、+28.6 ％と大きく増加)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2021年 19.6 ％ → 2022年 28.9 ％)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2021年 30.4 ％ → 2022年 21.1 ％)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅： セグメント：
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示