【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古一戸建て相場の概況
2023年1月〜12月期の大阪堺筋線 (天神橋筋六丁目駅~天下茶屋駅)における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 173万円/坪(52.4万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2022年)に比べて +34.4%( +44.4万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 126 件(1年前(2022年)に比べて +2.4%( +3件/坪)と僅かに増加しています。)。
平均築年数は 36.7年(昨年 32.7年から +12.3 %増)。平均土地面積は 48.9 坪 (昨年 37.4 坪から +30.8 %増)。平均建物面積は 94.9 坪 (昨年 71.8 坪から +32.3 %増)。
近年の取引物件の特徴は、土地面積 200 平方メートル超の土地面積が非常に広い物件数が大きく増加、建物面積 60 平方メートル未満のDINKS・子供が独立した老後世帯を対象とした中規模物件数が大きく増加。
値上がりした駅数は 8 駅に対して、値下がりした駅数は 2 駅。上昇基調の駅が大きく上回った。北浜駅、堺筋本町駅、日本橋駅、天下茶屋駅は、昨年から 20 %以上の値上がり。最も値上がりしたのは堺筋本町駅で昨年に比べ +74.0 %、坪単価は 491 万円/坪となった。
上位 2 駅(堺筋本町駅、天下茶屋駅)は +69.1 %(坪単価 +124.8 万円/坪)の上昇。一方、下位 2 駅(扇町駅、長堀橋駅)は -29.2 %(坪単価 -50.9 万円/坪)の下落。
価格上昇要因
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 9.1 % → 2023年 11.3 %)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2022年 17.2 % → 2023年 19.0 %)
価格下落要因
- 平均築年数が増加(2022年 32.7 年 → 2023年 36.7 年、+12.3 %と増加)
- 築 40 年を超える高経年物件数が小幅増加(全取引物件に占める割合が 2022年 43.4 % → 2023年 45.3 %)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が小幅減少(全取引物件に占める割合が 2022年 35.2 % → 2023年 33.3 %)
駅ごとの中古一戸建て相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった堺筋本町駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 491万円/坪(148万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2022年)に比べて +74.0%( +208.6万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 9 件(1年前(2022年)に比べて +28.6%( +2件/坪)と大幅に増加しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となった動物園前駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 79.8万円/坪(24.1万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2022年)に比べて +3.0%( +2.3万円/坪)と小幅に上昇しています。売買数は 9 件(1年前(2022年)に比べて +50.0%( +3件/坪)と大幅に増加しています。)。
大阪堺筋線 | 現状(2023) (平均築年・面積) | 1年前 (平均築年・面積) | 2年前 (平均築年・面積) |
---|---|---|---|
天神橋筋六丁目駅 | 146万/坪 (33.4年/30.9坪) | 142万/坪 (30.9年/29.5坪) | 115万/坪 (34.7年/26.6坪) |
扇町駅 | 81.8万/坪 (39.8年/60.5坪) | 156万/坪 (22.5年/63.5坪) | 168万/坪 (14.4年/53.9坪) |
南森町駅 | 216万/坪 (40.7年/45.8坪) | 213万/坪 (45.7年/20.3坪) | 209万/坪 (34.3年/94.9坪) |
北浜駅 | 239万/坪 (39.8年/53.4坪) | 199万/坪 (50.2年/22.7坪) | - |
堺筋本町駅 | 491万/坪 (45.7年/108坪) | 282万/坪 (41.8年/86.6坪) | 240万/坪 (36.0年/46.0坪) |
長堀橋駅 | 226万/坪 (36.1年/94.9坪) | 253万/坪 (45.9年/56.9坪) | 173万/坪 (43.2年/52.3坪) |
日本橋駅 | 207万/坪 (53.0年/50.4坪) | 161万/坪 (30.6年/30.7坪) | 140万/坪 (37.4年/46.5坪) |
恵美須町駅 | 216万/坪 (36.8年/25.7坪) | 191万/坪 (42.5年/58.7坪) | 84.0万/坪 (29.0年/47.6坪) |
動物園前駅 | 79.8万/坪 (35.4年/80.2坪) | 77.5万/坪 (26.7年/44.1坪) | 50.4万/坪 (47.5年/67.5坪) |
天下茶屋駅 | 105万/坪 (27.5年/29.6坪) | 63.9万/坪 (22.6年/28.4坪) | 57.3万/坪 (28.8年/36.7坪) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古一戸建ての実売却価格(国土交通省アンケートに基づく)をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位:万円、カッコ内は事例物件の平均築年数/同土地面積。
価格変動が大きかった駅について
堺筋本町駅 490.6 万/坪(昨年同期比 +74.0 %)
堺筋本町駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 491万円/坪(148万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2022年)に比べて +74.0%( +208.6万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 9 件(1年前(2022年)に比べて +28.6%( +2件/坪)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 45.7年(昨年 41.8年から +9.3 %増)。平均土地面積は 108.1 坪 (昨年 86.6 坪から +24.7 %増)。平均建物面積は 109.7 坪 (昨年 74.6 坪から +47.0 %増)。
価格上昇要因
- 築 40 年を超える高経年物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2022年 66.7 % → 2023年 55.6 %)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が小幅増加(全取引物件に占める割合が 2022年 42.9 % → 2023年 44.4 %)
価格下落要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 16.7 % → 2023年 22.2 %)
天下茶屋駅 105.0 万/坪(昨年同期比 +64.2 %)
天下茶屋駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 105万円/坪(31.8万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2022年)に比べて +64.2%( +41.1万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 35 件(1年前(2022年)に比べて -18.6%( -8件/坪)と不調に推移しています。)。
平均築年数は 27.5年(昨年 22.6年から +22.1 %増)。平均土地面積は 29.6 坪 (昨年 28.4 坪から +4.3 %増)。平均建物面積は 38.5 坪 (昨年 44.4 坪から -13.4 %減)。
価格上昇要因
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2022年 22.6 % → 2023年 26.9 %)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 29.0 % → 2023年 23.1 %)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2022年 22.6 年 → 2023年 27.5 年、+22.1 %と大きく増加)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 22.6 % → 2023年 34.6 %)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2022年 25.6 % → 2023年 22.9 %)
扇町駅 81.8 万/坪(昨年同期比 -47.5 %)
扇町駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 81.8万円/坪(24.7万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2022年)に比べて -47.5%( -74.1万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 1 件(1年前(2022年)に比べて -50.0%( -1件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 39.8年(昨年 22.5年から +76.7 %増)。平均土地面積は 60.5 坪 (昨年 63.5 坪から -4.8 %減)。平均建物面積は 281.3 坪 (昨年 228.4 坪から +23.2 %増)。
価格上昇要因
- 駅からの平均距離が大きく減少(2022年 3.5 分 → 2023年 2.0 分、-42.9 %と大きく減少)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 50.0 % → 2023年 100.0 %)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2022年 22.5 年 → 2023年 39.8 年、+76.7 %と大きく増加)
長堀橋駅 225.6 万/坪(昨年同期比 -10.9 %)
長堀橋駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 226万円/坪(68.2万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2022年)に比べて -10.9%( -27.7万円/坪)と不調に推移しています。売買数は 11 件(1年前(2022年)に比べて +37.5%( +3件/坪)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 36.1年(昨年 45.9年から -21.5 %減)。平均土地面積は 94.9 坪 (昨年 56.9 坪から +66.7 %増)。平均建物面積は 277.9 坪 (昨年 118.3 坪から +134.9 %増)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2022年 45.9 年 → 2023年 36.1 年、-21.5 %と大きく減少)
- 駅からの平均距離が減少(2022年 3.4 分 → 2023年 3.0 分、-11.1 %と減少)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 75.0 % → 2023年 30.0 %)
価格下落要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 25.0 % → 2023年 60.0 %)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅: セグメント:
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示