【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古マンション相場の概況
2024年1月〜6月期のJR総武線 (三鷹駅~小岩駅)における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は104万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2023年)に比べて +7.2%( +7.0万円/㎡)と堅調に推移しています。売買数は 1334 件(1年前(2023年)に比べて -55.5%( -1664件/㎡)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 23.2年(昨年 23.5年から -1.3 %減)。平均専有面積は 52.4 ㎡ (昨年 49.9 ㎡から +4.9 %増)。
近年の取引物件の特徴は、専有面積 100 平方メートル未満の一般的なファミリー世帯を対象とした物件数が増加、専有面積 30 平方メートル未満の単身・独身世帯を対象としたワンルーム物件数が大きく減少。
値上がりした駅数は 21 駅に対して、値下がりした駅数は 5 駅。上昇基調の駅が大きく上回った。千駄ケ谷駅、信濃町駅、市ケ谷駅は、昨年から 20 %以上の値上がり。最も値上がりしたのは千駄ケ谷駅で昨年に比べ +39.1 %、単価は 166 万円/㎡となった。
上位 2 駅(千駄ケ谷駅、信濃町駅)は +35.5 %(単価 +45.9 万円/㎡)の上昇。一方、下位 2 駅(御茶ノ水駅、中野駅)は -4.5 %(単価 -5.4 万円/㎡)の下落。
価格上昇要因
- 築 6 年未満の築浅物件数が小幅増加(全取引物件に占める割合が 2023年 6.6 % → 2024年 7.0 %)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が小幅増加(全取引物件に占める割合が 2023年 3.0 % → 2024年 3.2 %)
価格下落要因
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2023年 9.5 % → 2024年 8.4 %)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が小幅減少(全取引物件に占める割合が 2023年 28.8 % → 2024年 27.8 %)
駅ごとの中古マンション相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった信濃町駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は187万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2023年)に比べて +31.9%( +45.2万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 16 件(1年前(2023年)に比べて -23.8%( -5件/㎡)と大幅に減少しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となった新小岩駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は60.5万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2023年)に比べて -3.5%( -2.2万円/㎡)と小幅に下落しています。売買数は 92 件(1年前(2023年)に比べて -51.3%( -97件/㎡)と大幅に減少しています。)。
JR総武線 | 現状(2024) (平均築年・面積) | 1年前 (平均築年・面積) | 2年前 (平均築年・面積) |
---|---|---|---|
三鷹駅 | 83.9万/㎡ (25.3年/59.1㎡) | 87.1万/㎡ (23.6年/59.4㎡) | 79.1万/㎡ (24.3年/61.3㎡) |
吉祥寺駅 | 97.1万/㎡ (23.9年/65.7㎡) | 88.2万/㎡ (25.1年/60.2㎡) | 89.4万/㎡ (23.8年/64.0㎡) |
西荻窪駅 | 95.0万/㎡ (29.7年/55.3㎡) | 86.0万/㎡ (28.6年/49.1㎡) | 93.6万/㎡ (25.9年/47.4㎡) |
荻窪駅 | 102万/㎡ (21.7年/48.6㎡) | 94.2万/㎡ (27.1年/46.3㎡) | 89.7万/㎡ (25.3年/50.2㎡) |
阿佐ケ谷駅 | 90.2万/㎡ (27.1年/41.1㎡) | 90.1万/㎡ (23.7年/42.0㎡) | 89.0万/㎡ (24.0年/36.1㎡) |
高円寺駅 | 99.0万/㎡ (25.3年/38.3㎡) | 92.1万/㎡ (28.1年/39.0㎡) | 93.0万/㎡ (26.3年/31.8㎡) |
中野駅 | 104万/㎡ (30.0年/45.8㎡) | 108万/㎡ (26.9年/48.5㎡) | 96.7万/㎡ (27.5年/47.5㎡) |
東中野駅 | 113万/㎡ (23.3年/47.0㎡) | 106万/㎡ (22.8年/54.6㎡) | 99.7万/㎡ (24.5年/47.4㎡) |
大久保駅 | 110万/㎡ (25.8年/44.3㎡) | 110万/㎡ (27.1年/39.6㎡) | 97.5万/㎡ (26.9年/44.2㎡) |
新宿駅 | 129万/㎡ (27.8年/34.0㎡) | 116万/㎡ (31.7年/33.4㎡) | 100万/㎡ (33.2年/34.8㎡) |
代々木駅 | 135万/㎡ (30.6年/42.8㎡) | 124万/㎡ (29.6年/45.5㎡) | 117万/㎡ (26.5年/45.9㎡) |
千駄ケ谷駅 | 166万/㎡ (21.2年/57.9㎡) | 119万/㎡ (32.8年/44.6㎡) | 126万/㎡ (22.8年/51.9㎡) |
信濃町駅 | 187万/㎡ (12.1年/65.0㎡) | 142万/㎡ (19.6年/63.3㎡) | 124万/㎡ (21.5年/60.9㎡) |
四ツ谷駅 | 179万/㎡ (16.0年/61.7㎡) | 152万/㎡ (19.5年/60.4㎡) | 162万/㎡ (20.6年/64.2㎡) |
市ケ谷駅 | 172万/㎡ (24.1年/55.0㎡) | 141万/㎡ (26.1年/51.6㎡) | 136万/㎡ (25.7年/57.5㎡) |
飯田橋駅 | 145万/㎡ (23.0年/49.9㎡) | 135万/㎡ (27.5年/51.8㎡) | 142万/㎡ (22.8年/49.6㎡) |
水道橋駅 | 144万/㎡ (24.4年/60.0㎡) | 138万/㎡ (23.3年/49.2㎡) | 139万/㎡ (14.3年/44.3㎡) |
御茶ノ水駅 | 123万/㎡ (25.1年/37.5㎡) | 129万/㎡ (20.8年/37.3㎡) | 132万/㎡ (18.8年/45.7㎡) |
秋葉原駅 | 144万/㎡ (19.1年/52.6㎡) | 126万/㎡ (15.3年/43.2㎡) | 130万/㎡ (14.8年/51.0㎡) |
浅草橋駅 | 124万/㎡ (12.5年/49.1㎡) | 108万/㎡ (16.6年/43.2㎡) | 103万/㎡ (17.2年/46.2㎡) |
両国駅 | 92.1万/㎡ (20.3年/45.0㎡) | 94.0万/㎡ (18.1年/40.1㎡) | 94.0万/㎡ (17.8年/43.1㎡) |
錦糸町駅 | 102万/㎡ (20.2年/48.4㎡) | 91.2万/㎡ (24.1年/45.6㎡) | 92.1万/㎡ (20.0年/49.4㎡) |
亀戸駅 | 94.3万/㎡ (20.6年/52.1㎡) | 89.1万/㎡ (20.1年/50.0㎡) | 86.2万/㎡ (18.1年/45.3㎡) |
平井駅 | 71.2万/㎡ (20.6年/64.0㎡) | 66.2万/㎡ (18.7年/69.0㎡) | 62.5万/㎡ (18.0年/70.4㎡) |
新小岩駅 | 60.5万/㎡ (25.4年/62.1㎡) | 62.7万/㎡ (24.4年/56.6㎡) | 57.2万/㎡ (24.3年/59.2㎡) |
小岩駅 | 64.7万/㎡ (22.4年/58.6㎡) | 62.2万/㎡ (23.3年/60.1㎡) | 60.6万/㎡ (21.6年/62.0㎡) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古マンションの実売却価格(国土交通省アンケートに基づく)をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位:万円、カッコ内は事例物件の平均築年数/同専有面積。
価格変動が大きかった駅について
千駄ケ谷駅 165.6 万/㎡(昨年同期比 +39.1 %)
千駄ケ谷駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は166万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2023年)に比べて +39.1%( +46.5万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 7 件(1年前(2023年)に比べて -50.0%( -7件/㎡)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 21.2年(昨年 32.8年から -35.6 %減)。平均専有面積は 57.9 ㎡ (昨年 44.6 ㎡から +29.6 %増)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2023年 32.8 年 → 2024年 21.2 年、-35.6 %と大きく減少)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2023年 38.5 % → 2024年 14.3 %)
価格下落要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2023年 71.4 % → 2024年 57.1 %)
信濃町駅 187.2 万/㎡(昨年同期比 +31.9 %)
信濃町駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は187万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2023年)に比べて +31.9%( +45.2万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 16 件(1年前(2023年)に比べて -23.8%( -5件/㎡)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 12.1年(昨年 19.6年から -38.1 %減)。平均専有面積は 65.0 ㎡ (昨年 63.3 ㎡から +2.6 %増)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2023年 19.6 年 → 2024年 12.1 年、-38.1 %と大きく減少)
価格下落要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2023年 23.8 % → 2024年 12.5 %)
御茶ノ水駅 122.6 万/㎡(昨年同期比 -5.1 %)
御茶ノ水駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は123万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2023年)に比べて -5.1%( -6.6万円/㎡)と弱含みに推移しています。売買数は 18 件(1年前(2023年)に比べて -59.1%( -26件/㎡)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 25.1年(昨年 20.8年から +21.1 %増)。平均専有面積は 37.5 ㎡ (昨年 37.3 ㎡から +0.6 %増)。
価格上昇要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2023年 6.8 % → 2024年 22.2 %)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2023年 18.2 % → 2024年 5.6 %)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2023年 20.8 年 → 2024年 25.1 年、+21.1 %と大きく増加)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2023年 27.3 % → 2024年 44.4 %)
- 築 6 年未満の築浅物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2023年 40.9 % → 2024年 5.6 %)
中野駅 104.3 万/㎡(昨年同期比 -3.9 %)
中野駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は104万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2023年)に比べて -3.9%( -4.2万円/㎡)と小幅に下落しています。売買数は 61 件(1年前(2023年)に比べて -57.9%( -84件/㎡)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 30.0年(昨年 26.9年から +11.4 %増)。平均専有面積は 45.8 ㎡ (昨年 48.5 ㎡から -5.6 %減)。
価格上昇要因
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2023年 4.1 % → 2024年 8.2 %)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2023年 27.5 % → 2024年 21.3 %)
価格下落要因
- 平均築年数が増加(2023年 26.9 年 → 2024年 30.0 年、+11.4 %と増加)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2023年 26.1 % → 2024年 37.7 %)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が小幅減少(全取引物件に占める割合が 2023年 22.8 % → 2024年 21.3 %)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅: セグメント:
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示