【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古マンション相場の概況
2024年1月〜3月期のJR総武線 (三鷹駅～小岩駅)における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は102万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2023年)に比べて +12.3％( +11.1万円/㎡)と好調に推移しています。売買数は 635 件(１年前(2023年)に比べて -44.3％( -505件/㎡)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 22.8年(昨年 23.9年から -4.6 ％減)。平均専有面積は 53.5 ㎡ (昨年 52.9 ㎡から +1.1 ％増)。
近年の取引物件の特徴は、駅から徒歩 20 分以上の徒歩圏外の物件数が大きく増加、専有面積 60 平方メートル未満のDINKS・子供独立後の老後世帯を対象とした中規模物件数が増加。
値上がりした駅数は 21 駅に対して、値下がりした駅数は 5 駅。上昇基調の駅が大きく上回った。新宿駅、代々木駅、千駄ケ谷駅、四ツ谷駅、市ケ谷駅、飯田橋駅は、昨年から 20 ％以上の値上がり。最も値上がりしたのは千駄ケ谷駅で昨年に比べ +57.3 ％、単価は 163 万円/㎡となった。
上位 2 駅(千駄ケ谷駅、市ケ谷駅)は +54.7 ％(単価 +60.6 万円/㎡)の上昇。一方、下位 2 駅(信濃町駅、新小岩駅)は -19.3 ％(単価 -31.5 万円/㎡)の下落。
価格上昇要因
- 築 40 年を超える高経年物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2023年 21.9 ％ → 2024年 18.0 ％)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2023年 2.1 ％ → 2024年 2.8 ％)
価格下落要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が小幅増加(全取引物件に占める割合が 2023年 29.5 ％ → 2024年 31.0 ％)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2023年 9.1 ％ → 2024年 7.8 ％)
駅ごとの中古マンション相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった四ツ谷駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は195万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2023年)に比べて +20.1％( +32.6万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 11 件(１年前(2023年)に比べて -21.4％( -3件/㎡)と大幅に減少しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となった新小岩駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は58.8万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2023年)に比べて -15.0％( -10.4万円/㎡)と不調に推移しています。売買数は 42 件(１年前(2023年)に比べて -51.7％( -45件/㎡)と大幅に減少しています。)。
| JR総武線 | 現状(2024) (平均築年・面積) | １年前 (平均築年・面積) | ２年前 (平均築年・面積) |
|---|---|---|---|
| 三鷹駅 | 81.6万/㎡ (24.6年/57.7㎡) | 83.2万/㎡ (21.3年/60.5㎡) | 74.5万/㎡ (24.6年/56.3㎡) |
| 吉祥寺駅 | 92.4万/㎡ (25.2年/68.6㎡) | 81.1万/㎡ (23.2年/63.0㎡) | 83.9万/㎡ (24.5年/61.1㎡) |
| 西荻窪駅 | 92.8万/㎡ (26.9年/51.7㎡) | 84.6万/㎡ (29.2年/50.4㎡) | 80.9万/㎡ (28.5年/45.7㎡) |
| 荻窪駅 | 95.9万/㎡ (22.3年/52.2㎡) | 91.4万/㎡ (28.5年/48.0㎡) | 84.6万/㎡ (25.4年/49.4㎡) |
| 阿佐ケ谷駅 | 90.5万/㎡ (23.2年/41.5㎡) | 96.7万/㎡ (19.9年/51.0㎡) | 87.6万/㎡ (23.0年/40.8㎡) |
| 高円寺駅 | 99.8万/㎡ (26.0年/43.5㎡) | 89.8万/㎡ (29.1年/40.8㎡) | 85.8万/㎡ (30.1年/33.3㎡) |
| 中野駅 | 104万/㎡ (30.8年/48.1㎡) | 100万/㎡ (26.9年/55.3㎡) | 97.8万/㎡ (22.0年/47.5㎡) |
| 東中野駅 | 109万/㎡ (23.8年/50.2㎡) | 99.5万/㎡ (23.2年/54.5㎡) | 92.4万/㎡ (26.1年/41.5㎡) |
| 大久保駅 | 111万/㎡ (23.9年/39.0㎡) | 101万/㎡ (26.0年/47.3㎡) | 96.8万/㎡ (27.3年/49.8㎡) |
| 新宿駅 | 127万/㎡ (25.6年/34.4㎡) | 89.8万/㎡ (39.3年/37.1㎡) | 106万/㎡ (29.0年/40.6㎡) |
| 代々木駅 | 139万/㎡ (29.8年/42.2㎡) | 106万/㎡ (36.7年/45.5㎡) | 121万/㎡ (28.0年/54.5㎡) |
| 千駄ケ谷駅 | 163万/㎡ (23.4年/63.3㎡) | 103万/㎡ (39.0年/60.0㎡) | 124万/㎡ (19.8年/50.0㎡) |
| 信濃町駅 | 170万/㎡ (13.1年/60.6㎡) | 222万/㎡ (7.0年/67.5㎡) | 117万/㎡ (22.7年/76.7㎡) |
| 四ツ谷駅 | 195万/㎡ (13.5年/65.0㎡) | 162万/㎡ (17.4年/62.9㎡) | 115万/㎡ (21.7年/41.7㎡) |
| 市ケ谷駅 | 181万/㎡ (21.9年/57.5㎡) | 119万/㎡ (24.7年/47.4㎡) | 144万/㎡ (21.0年/56.5㎡) |
| 飯田橋駅 | 143万/㎡ (22.4年/52.0㎡) | 114万/㎡ (32.1年/54.1㎡) | 140万/㎡ (25.3年/55.9㎡) |
| 水道橋駅 | 153万/㎡ (29.4年/61.7㎡) | 131万/㎡ (22.7年/57.7㎡) | 130万/㎡ (10.2年/34.0㎡) |
| 御茶ノ水駅 | 103万/㎡ (31.2年/35.8㎡) | 120万/㎡ (28.5年/32.7㎡) | 124万/㎡ (16.6年/46.7㎡) |
| 秋葉原駅 | 147万/㎡ (17.7年/54.4㎡) | 125万/㎡ (16.5年/42.2㎡) | 124万/㎡ (16.2年/50.0㎡) |
| 浅草橋駅 | 125万/㎡ (9.2年/46.5㎡) | 109万/㎡ (15.0年/45.2㎡) | 109万/㎡ (13.1年/42.3㎡) |
| 両国駅 | 90.8万/㎡ (21.2年/45.8㎡) | 86.8万/㎡ (20.6年/43.0㎡) | 89.2万/㎡ (18.1年/50.2㎡) |
| 錦糸町駅 | 105万/㎡ (19.6年/49.1㎡) | 91.8万/㎡ (21.6年/48.5㎡) | 90.3万/㎡ (18.9年/55.0㎡) |
| 亀戸駅 | 96.1万/㎡ (18.6年/51.9㎡) | 80.5万/㎡ (23.1年/50.6㎡) | 81.4万/㎡ (20.0年/48.2㎡) |
| 平井駅 | 66.9万/㎡ (21.5年/63.6㎡) | 65.3万/㎡ (17.0年/79.3㎡) | 60.1万/㎡ (17.9年/72.3㎡) |
| 新小岩駅 | 58.8万/㎡ (25.7年/61.1㎡) | 69.1万/㎡ (22.6年/57.9㎡) | 55.3万/㎡ (23.6年/59.6㎡) |
| 小岩駅 | 66.1万/㎡ (20.7年/57.7㎡) | 62.5万/㎡ (22.7年/60.4㎡) | 57.1万/㎡ (21.8年/64.1㎡) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古マンションの実売却価格（国土交通省アンケートに基づく）をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位：万円、カッコ内は事例物件の平均築年数／同専有面積。
価格変動が大きかった駅について
千駄ケ谷駅 162.6 万/㎡(昨年同期比 +57.3 ％)
千駄ケ谷駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は163万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2023年)に比べて +57.3％( +59.2万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 6 件(前年比変わらず)。
平均築年数は 23.4年(昨年 39.0年から -40.2 ％減)。平均専有面積は 63.3 ㎡ (昨年 60.0 ㎡から +5.6 ％増)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2023年 39.0 年 → 2024年 23.4 年、-40.2 ％と大きく減少)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2023年 66.7 ％ → 2024年 16.7 ％)
価格下落要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2023年 100.0 ％ → 2024年 50.0 ％)
市ケ谷駅 181.0 万/㎡(昨年同期比 +52.2 ％)
市ケ谷駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は181万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2023年)に比べて +52.2％( +62.0万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 22 件(１年前(2023年)に比べて +29.4％( +5件/㎡)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 21.9年(昨年 24.7年から -11.5 ％減)。平均専有面積は 57.5 ㎡ (昨年 47.4 ㎡から +21.4 ％増)。
価格上昇要因
- 平均築年数が減少(2023年 24.7 年 → 2024年 21.9 年、-11.5 ％と減少)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2023年 41.2 ％ → 2024年 50.0 ％)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が大きく増加(2023年 3.5 分 → 2024年 4.3 分、+24.4 ％と大きく増加)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2023年 47.1 ％ → 2024年 22.7 ％)
信濃町駅 169.5 万/㎡(昨年同期比 -23.7 ％)
信濃町駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は170万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2023年)に比べて -23.7％( -52.6万円/㎡)と大幅に下落しています。売買数は 8 件(１年前(2023年)に比べて +300.0％( +6件/㎡)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 13.1年(昨年 7.0年から +87.6 ％増)。平均専有面積は 60.6 ㎡ (昨年 67.5 ㎡から -10.2 ％減)。
価格上昇要因
- 駅からの平均距離が大きく減少(2023年 9.0 分 → 2024年 6.5 分、-27.8 ％と大きく減少)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2023年 7.0 年 → 2024年 13.1 年、+87.6 ％と大きく増加)
新小岩駅 58.8 万/㎡(昨年同期比 -15.0 ％)
新小岩駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は58.8万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2023年)に比べて -15.0％( -10.4万円/㎡)と不調に推移しています。売買数は 42 件(１年前(2023年)に比べて -51.7％( -45件/㎡)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 25.7年(昨年 22.6年から +13.7 ％増)。平均専有面積は 61.1 ㎡ (昨年 57.9 ㎡から +5.4 ％増)。
価格上昇要因
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2023年 16.3 ％ → 2024年 9.5 ％)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2023年 4.7 ％ → 2024年 5.3 ％)
価格下落要因
- 平均築年数が増加(2023年 22.6 年 → 2024年 25.7 年、+13.7 ％と増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2023年 33.7 ％ → 2024年 59.5 ％)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2023年 9.3 ％ → 2024年 4.8 ％)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅： セグメント：
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示