【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古マンション相場の概況
2023年10月〜12月期のJR総武線 (三鷹駅~小岩駅)における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は98.8万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2022年)に比べて +5.6%( +5.3万円/㎡)と堅調に推移しています。売買数は 752 件(1年前(2022年)に比べて -3.1%( -24件/㎡)と小幅に減少しています。)。
平均築年数は 24.3年(昨年 22.4年から +8.7 %増)。平均専有面積は 49.3 ㎡ (昨年 51.2 ㎡から -3.5 %減)。
近年の取引物件の特徴は、駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく増加、専有面積 60 平方メートル未満のDINKS・子供独立後の老後世帯を対象とした中規模物件数が増加。
値上がりした駅数は 16 駅に対して、値下がりした駅数は 10 駅。全体的に上昇基調。中野駅、飯田橋駅、平井駅は、昨年から 20 %以上の値上がり。最も値上がりしたのは飯田橋駅で昨年に比べ +25.5 %、単価は 149 万円/㎡となった。
上位 2 駅(飯田橋駅、平井駅)は +25.5 %(単価 +22.6 万円/㎡)の上昇。一方、下位 2 駅(御茶ノ水駅、信濃町駅)は -17.8 %(単価 -25.3 万円/㎡)の下落。
価格上昇要因
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 9.0 % → 2023年 11.9 %)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が小幅増加(全取引物件に占める割合が 2022年 28.3 % → 2023年 30.3 %)
価格下落要因
- 築 40 年を超える高経年物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2022年 16.6 % → 2023年 19.5 %)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2022年 28.8 % → 2023年 31.9 %)
駅ごとの中古マンション相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった飯田橋駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は149万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2022年)に比べて +25.5%( +30.4万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 22 件(1年前(2022年)に比べて -18.5%( -5件/㎡)と不調に推移しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となった新小岩駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は57.4万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2022年)に比べて +0.8%( +0.5万円/㎡)と僅かに上昇しています。売買数は 39 件(1年前(2022年)に比べて -23.5%( -12件/㎡)と大幅に減少しています。)。
JR総武線 | 現状(2023) (平均築年・面積) | 1年前 (平均築年・面積) | 2年前 (平均築年・面積) |
---|---|---|---|
三鷹駅 | 89.1万/㎡ (24.2年/57.7㎡) | 81.9万/㎡ (25.2年/58.5㎡) | 77.4万/㎡ (22.9年/57.8㎡) |
吉祥寺駅 | 86.4万/㎡ (30.3年/56.9㎡) | 81.8万/㎡ (21.8年/66.0㎡) | 81.5万/㎡ (22.8年/63.6㎡) |
西荻窪駅 | 86.2万/㎡ (27.2年/51.2㎡) | 90.4万/㎡ (24.4年/46.7㎡) | 77.9万/㎡ (28.1年/47.6㎡) |
荻窪駅 | 91.0万/㎡ (29.4年/45.1㎡) | 94.1万/㎡ (26.0年/50.7㎡) | 91.9万/㎡ (21.3年/47.7㎡) |
阿佐ケ谷駅 | 89.2万/㎡ (25.3年/33.4㎡) | 81.9万/㎡ (25.0年/38.8㎡) | 92.0万/㎡ (23.9年/39.6㎡) |
高円寺駅 | 91.8万/㎡ (27.3年/35.0㎡) | 99.5万/㎡ (23.3年/33.4㎡) | 85.8万/㎡ (25.3年/33.3㎡) |
中野駅 | 116万/㎡ (24.6年/41.9㎡) | 94.9万/㎡ (26.7年/50.0㎡) | 97.9万/㎡ (29.3年/50.7㎡) |
東中野駅 | 107万/㎡ (25.5年/58.0㎡) | 98.1万/㎡ (24.6年/50.8㎡) | 97.1万/㎡ (24.2年/47.3㎡) |
大久保駅 | 107万/㎡ (29.4年/42.9㎡) | 101万/㎡ (24.2年/42.0㎡) | 111万/㎡ (16.4年/38.1㎡) |
新宿駅 | 117万/㎡ (31.8年/30.8㎡) | 102万/㎡ (33.9年/29.6㎡) | 91.3万/㎡ (34.6年/32.5㎡) |
代々木駅 | 133万/㎡ (25.3年/49.2㎡) | 119万/㎡ (25.6年/32.5㎡) | 121万/㎡ (19.1年/42.4㎡) |
千駄ケ谷駅 | 117万/㎡ (31.0年/31.0㎡) | 117万/㎡ (27.6年/60.8㎡) | 101万/㎡ (30.0年/59.0㎡) |
信濃町駅 | 120万/㎡ (24.4年/63.0㎡) | 135万/㎡ (21.4年/55.0㎡) | 125万/㎡ (10.6年/63.9㎡) |
四ツ谷駅 | 144万/㎡ (24.8年/60.6㎡) | 128万/㎡ (25.6年/79.0㎡) | 125万/㎡ (22.4年/50.0㎡) |
市ケ谷駅 | 138万/㎡ (24.9年/49.1㎡) | 129万/㎡ (31.7年/48.8㎡) | 125万/㎡ (26.9年/39.4㎡) |
飯田橋駅 | 149万/㎡ (23.0年/55.0㎡) | 119万/㎡ (27.0年/38.9㎡) | 153万/㎡ (14.4年/49.1㎡) |
水道橋駅 | 140万/㎡ (26.7年/45.5㎡) | 153万/㎡ (11.6年/46.8㎡) | 118万/㎡ (20.7年/44.1㎡) |
御茶ノ水駅 | 110万/㎡ (35.4年/30.9㎡) | 146万/㎡ (22.1年/52.9㎡) | 118万/㎡ (17.9年/43.5㎡) |
秋葉原駅 | 131万/㎡ (14.9年/42.5㎡) | 145万/㎡ (17.4年/62.9㎡) | 115万/㎡ (17.8年/47.5㎡) |
浅草橋駅 | 113万/㎡ (14.7年/44.2㎡) | 99.2万/㎡ (16.6年/58.1㎡) | 92.4万/㎡ (20.9年/58.3㎡) |
両国駅 | 93.2万/㎡ (19.2年/41.5㎡) | 99.7万/㎡ (14.8年/41.0㎡) | 96.6万/㎡ (16.0年/45.4㎡) |
錦糸町駅 | 88.3万/㎡ (26.4年/44.0㎡) | 91.9万/㎡ (24.2年/49.7㎡) | 93.0万/㎡ (18.2年/40.4㎡) |
亀戸駅 | 90.1万/㎡ (20.2年/57.9㎡) | 87.6万/㎡ (18.5年/44.3㎡) | 78.4万/㎡ (19.6年/47.3㎡) |
平井駅 | 72.7万/㎡ (18.2年/70.2㎡) | 58.0万/㎡ (21.2年/70.5㎡) | 60.3万/㎡ (19.1年/65.3㎡) |
新小岩駅 | 57.4万/㎡ (27.7年/52.4㎡) | 56.9万/㎡ (22.4年/60.7㎡) | 53.0万/㎡ (23.5年/62.1㎡) |
小岩駅 | 70.4万/㎡ (19.5年/64.0㎡) | 64.3万/㎡ (21.2年/60.6㎡) | 54.2万/㎡ (23.7年/65.6㎡) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古マンションの実売却価格(国土交通省アンケートに基づく)をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位:万円、カッコ内は事例物件の平均築年数/同専有面積。
価格変動が大きかった駅について
飯田橋駅 149.5 万/㎡(昨年同期比 +25.5 %)
飯田橋駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は149万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2022年)に比べて +25.5%( +30.4万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 22 件(1年前(2022年)に比べて -18.5%( -5件/㎡)と不調に推移しています。)。
平均築年数は 23.0年(昨年 27.0年から -14.8 %減)。平均専有面積は 55.0 ㎡ (昨年 38.9 ㎡から +41.4 %増)。
価格上昇要因
- 平均築年数が減少(2022年 27.0 年 → 2023年 23.0 年、-14.8 %と減少)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 3.7 % → 2023年 13.6 %)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 44.4 % → 2023年 22.7 %)
価格下落要因
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 14.8 % → 2023年 22.7 %)
平井駅 72.7 万/㎡(昨年同期比 +25.4 %)
平井駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は72.7万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2022年)に比べて +25.4%( +14.8万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 20 件(1年前(2022年)に比べて -4.8%( -1件/㎡)と小幅に減少しています。)。
平均築年数は 18.2年(昨年 21.2年から -14.3 %減)。平均専有面積は 70.2 ㎡ (昨年 70.5 ㎡から -0.3 %減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が減少(2022年 21.2 年 → 2023年 18.2 年、-14.3 %と減少)
- 駅からの平均距離が大きく減少(2022年 11.2 分 → 2023年 8.8 分、-22.1 %と大きく減少)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 71.4 % → 2023年 45.0 %)
御茶ノ水駅 110.3 万/㎡(昨年同期比 -24.3 %)
御茶ノ水駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は110万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2022年)に比べて -24.3%( -35.5万円/㎡)と大幅に下落しています。売買数は 11 件(1年前(2022年)に比べて +57.1%( +4件/㎡)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 35.4年(昨年 22.1年から +60.6 %増)。平均専有面積は 30.9 ㎡ (昨年 52.9 ㎡から -41.5 %減)。
価格上昇要因
- 駅からの平均距離が大きく減少(2022年 6.6 分 → 2023年 4.4 分、-33.6 %と大きく減少)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 42.9 % → 2023年 9.1 %)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2022年 22.1 年 → 2023年 35.4 年、+60.6 %と大きく増加)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 14.3 % → 2023年 63.6 %)
信濃町駅 120.3 万/㎡(昨年同期比 -11.2 %)
信濃町駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は120万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2022年)に比べて -11.2%( -15.1万円/㎡)と不調に推移しています。売買数は 5 件(前年比変わらず)。
平均築年数は 24.4年(昨年 21.4年から +14.0 %増)。平均専有面積は 63.0 ㎡ (昨年 55.0 ㎡から +14.5 %増)。
価格上昇要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が僅かに減少(全取引物件に占める割合が 2022年 20.0 % → 2023年 20.0 %)
価格下落要因
- 平均築年数が増加(2022年 21.4 年 → 2023年 24.4 年、+14.0 %と増加)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 40.0 % → 2023年 20.0 %)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅: セグメント:
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示