【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古マンション相場の概況
2023年4月〜6月期のJR総武線 (三鷹駅~小岩駅)における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は97.9万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2022年)に比べて +2.7%( +2.6万円/㎡)と僅かに上昇しています。売買数は 746 件(1年前(2022年)に比べて -6.5%( -52件/㎡)と弱含みに推移しています。)。
平均築年数は 22.9年(昨年 22.0年から +3.8 %増)。平均専有面積は 49.9 ㎡ (昨年 51.2 ㎡から -2.7 %減)。
近年の取引物件の特徴は、駅から徒歩 10 分圏内の標準的な物件数が増加、駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく減少。
値上がりした駅数は 18 駅に対して、値下がりした駅数は 8 駅。全体的に上昇基調。大久保駅は、昨年から 20 %以上の値上がり。最も値上がりしたのは大久保駅で昨年に比べ +21.0 %、単価は 117 万円/㎡となった。
上位 2 駅(大久保駅、東中野駅)は +19.5 %(単価 +19.1 万円/㎡)の上昇。一方、下位 2 駅(四ツ谷駅、信濃町駅)は -22.4 %(単価 -38.8 万円/㎡)の下落。
価格上昇要因
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が小幅増加(全取引物件に占める割合が 2022年 3.4 % → 2023年 3.6 %)
価格下落要因
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 11.2 % → 2023年 8.6 %)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が小幅増加(全取引物件に占める割合が 2022年 31.0 % → 2023年 32.5 %)
駅ごとの中古マンション相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった四ツ谷駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は147万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2022年)に比べて -24.4%( -47.6万円/㎡)と大幅に下落しています。売買数は 10 件(1年前(2022年)に比べて +25.0%( +2件/㎡)と大幅に増加しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となった新小岩駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は59.2万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2022年)に比べて +0.5%( +0.3万円/㎡)と僅かに上昇しています。売買数は 46 件(1年前(2022年)に比べて -11.5%( -6件/㎡)と不調に推移しています。)。
JR総武線 | 現状(2023) (平均築年・面積) | 1年前 (平均築年・面積) | 2年前 (平均築年・面積) |
---|---|---|---|
三鷹駅 | 83.6万/㎡ (25.4年/60.4㎡) | 82.6万/㎡ (21.2年/59.9㎡) | 78.7万/㎡ (19.4年/62.1㎡) |
吉祥寺駅 | 94.6万/㎡ (24.1年/59.1㎡) | 93.2万/㎡ (25.8年/63.7㎡) | 73.0万/㎡ (22.2年/62.6㎡) |
西荻窪駅 | 78.7万/㎡ (31.6年/49.4㎡) | 86.1万/㎡ (27.4年/51.4㎡) | 87.4万/㎡ (25.6年/42.7㎡) |
荻窪駅 | 91.3万/㎡ (25.3年/54.4㎡) | 89.7万/㎡ (23.5年/52.9㎡) | 81.8万/㎡ (21.2年/53.0㎡) |
阿佐ケ谷駅 | 85.8万/㎡ (25.0年/38.9㎡) | 84.5万/㎡ (24.6年/36.2㎡) | 88.0万/㎡ (24.3年/47.6㎡) |
高円寺駅 | 89.4万/㎡ (28.7年/50.8㎡) | 90.0万/㎡ (28.0年/31.8㎡) | 92.5万/㎡ (19.2年/39.3㎡) |
中野駅 | 110万/㎡ (24.9年/50.5㎡) | 97.8万/㎡ (34.7年/47.3㎡) | 95.2万/㎡ (26.0年/54.5㎡) |
東中野駅 | 117万/㎡ (18.3年/56.2㎡) | 98.8万/㎡ (27.2年/50.0㎡) | 109万/㎡ (15.2年/50.9㎡) |
大久保駅 | 117万/㎡ (28.9年/36.6㎡) | 96.5万/㎡ (26.8年/48.2㎡) | 103万/㎡ (21.7年/38.0㎡) |
新宿駅 | 111万/㎡ (30.4年/36.7㎡) | 105万/㎡ (29.4年/40.3㎡) | 106万/㎡ (29.9年/32.8㎡) |
代々木駅 | 119万/㎡ (28.5年/42.5㎡) | 117万/㎡ (28.6年/43.7㎡) | 129万/㎡ (17.1年/37.3㎡) |
千駄ケ谷駅 | 128万/㎡ (31.7年/48.0㎡) | 135万/㎡ (25.0年/61.2㎡) | 116万/㎡ (17.3年/60.8㎡) |
信濃町駅 | 117万/㎡ (25.0年/61.4㎡) | 147万/㎡ (11.6年/40.0㎡) | 120万/㎡ (14.3年/64.3㎡) |
四ツ谷駅 | 147万/㎡ (11.8年/58.5㎡) | 195万/㎡ (19.4年/61.2㎡) | 133万/㎡ (17.9年/71.1㎡) |
市ケ谷駅 | 146万/㎡ (23.1年/52.5㎡) | 145万/㎡ (22.7年/60.5㎡) | 128万/㎡ (21.7年/55.0㎡) |
飯田橋駅 | 134万/㎡ (27.4年/44.4㎡) | 157万/㎡ (20.0年/59.0㎡) | 140万/㎡ (21.6年/52.3㎡) |
水道橋駅 | 146万/㎡ (14.8年/44.2㎡) | 141万/㎡ (13.0年/43.8㎡) | 129万/㎡ (22.3年/63.3㎡) |
御茶ノ水駅 | 135万/㎡ (14.0年/38.8㎡) | 136万/㎡ (19.1年/46.8㎡) | 102万/㎡ (26.8年/37.2㎡) |
秋葉原駅 | 126万/㎡ (13.6年/46.2㎡) | 123万/㎡ (12.9年/44.3㎡) | 108万/㎡ (19.6年/46.4㎡) |
浅草橋駅 | 99.4万/㎡ (16.2年/40.9㎡) | 96.6万/㎡ (18.7年/46.7㎡) | 92.6万/㎡ (16.8年/38.3㎡) |
両国駅 | 95.7万/㎡ (16.2年/37.4㎡) | 94.5万/㎡ (18.5年/43.0㎡) | 86.5万/㎡ (19.7年/38.9㎡) |
錦糸町駅 | 91.5万/㎡ (24.6年/48.2㎡) | 88.2万/㎡ (20.4年/50.6㎡) | 84.3万/㎡ (18.1年/51.8㎡) |
亀戸駅 | 94.6万/㎡ (17.5年/46.9㎡) | 89.0万/㎡ (16.1年/48.1㎡) | 85.8万/㎡ (17.2年/39.4㎡) |
平井駅 | 61.6万/㎡ (21.6年/66.1㎡) | 65.2万/㎡ (16.4年/73.2㎡) | 58.9万/㎡ (18.5年/75.3㎡) |
新小岩駅 | 59.2万/㎡ (26.8年/56.6㎡) | 58.9万/㎡ (25.4年/56.3㎡) | 52.3万/㎡ (25.0年/55.3㎡) |
小岩駅 | 60.2万/㎡ (26.3年/58.9㎡) | 54.7万/㎡ (24.0年/59.8㎡) | 52.3万/㎡ (20.3年/58.2㎡) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古マンションの実売却価格(国土交通省アンケートに基づく)をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位:万円、カッコ内は事例物件の平均築年数/同専有面積。
価格変動が大きかった駅について
大久保駅 116.8 万/㎡(昨年同期比 +21.0 %)
大久保駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は117万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2022年)に比べて +21.0%( +20.3万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 37 件(1年前(2022年)に比べて +117.6%( +20件/㎡)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 28.9年(昨年 26.8年から +7.7 %増)。平均専有面積は 36.6 ㎡ (昨年 48.2 ㎡から -24.1 %減)。
価格上昇要因
- 駅からの平均距離が減少(2022年 5.6 分 → 2023年 4.7 分、-16.7 %と減少)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 47.1 % → 2023年 70.3 %)
価格下落要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 41.2 % → 2023年 56.8 %)
東中野駅 116.7 万/㎡(昨年同期比 +18.0 %)
東中野駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は117万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2022年)に比べて +18.0%( +17.8万円/㎡)と好調に推移しています。売買数は 26 件(1年前(2022年)に比べて -16.1%( -5件/㎡)と不調に推移しています。)。
平均築年数は 18.3年(昨年 27.2年から -32.7 %減)。平均専有面積は 56.2 ㎡ (昨年 50.0 ㎡から +12.3 %増)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2022年 27.2 年 → 2023年 18.3 年、-32.7 %と大きく減少)
- 駅からの平均距離が減少(2022年 5.3 分 → 2023年 4.7 分、-11.1 %と減少)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 32.3 % → 2023年 11.5 %)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2022年 25.8 % → 2023年 30.8 %)
価格下落要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が小幅減少(全取引物件に占める割合が 2022年 29.0 % → 2023年 26.9 %)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が小幅増加(全取引物件に占める割合が 2022年 29.0 % → 2023年 30.8 %)
四ツ谷駅 147.4 万/㎡(昨年同期比 -24.4 %)
四ツ谷駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は147万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2022年)に比べて -24.4%( -47.6万円/㎡)と大幅に下落しています。売買数は 10 件(1年前(2022年)に比べて +25.0%( +2件/㎡)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 11.8年(昨年 19.4年から -39.4 %減)。平均専有面積は 58.5 ㎡ (昨年 61.2 ㎡から -4.5 %減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2022年 19.4 年 → 2023年 11.8 年、-39.4 %と大きく減少)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が大きく増加(2022年 6.0 分 → 2023年 7.9 分、+31.7 %と大きく増加)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 62.5 % → 2023年 20.0 %)
信濃町駅 116.8 万/㎡(昨年同期比 -20.4 %)
信濃町駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は117万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2022年)に比べて -20.4%( -29.9万円/㎡)と大幅に下落しています。売買数は 7 件(1年前(2022年)に比べて +133.3%( +4件/㎡)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 25.0年(昨年 11.6年から +115.5 %増)。平均専有面積は 61.4 ㎡ (昨年 40.0 ㎡から +53.6 %増)。
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2022年 11.6 年 → 2023年 25.0 年、+115.5 %と大きく増加)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2022年 33.3 % → 2023年 28.6 %)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅: セグメント:
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示