【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古マンション相場の概況
2020年1月〜12月期のJR総武線 (三鷹駅～小岩駅)における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は94.4万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2019年)に比べて +4.3％( +3.9万円/㎡)と小幅に上昇しています。売買数は 1430 件(１年前(2019年)に比べて +10.3％( +134件/㎡)と好調に推移しています。)。
平均築年数は 19.7年(昨年 18.8年から +4.7 ％増)。平均専有面積は 43.1 ㎡ (昨年 42.3 ㎡から +2.0 ％増)。
近年の取引物件の特徴は、駅から徒歩 20 分未満の比較的駅から遠い物件数が増加、築 20 年以内の比較的新しい物件数が小幅減少。
値上がりした駅数は 16 駅に対して、値下がりした駅数は 10 駅。全体的に上昇基調。四ツ谷駅は、昨年から 20 ％以上の値上がり。最も値上がりしたのは四ツ谷駅で昨年に比べ +24.0 ％、単価は 179 万円/㎡となった。
上位 2 駅(四ツ谷駅、東中野駅)は +21.2 ％(単価 +26.0 万円/㎡)の上昇。一方、下位 2 駅(中野駅、市ケ谷駅)は -11.0 ％(単価 -13.1 万円/㎡)の下落。
価格上昇要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が小幅増加(全取引物件に占める割合が 2019年 28.4 ％ → 2020年 30.2 ％)
- 築 6 年未満の築浅物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2019年 4.9 ％ → 2020年 5.5 ％)
価格下落要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が小幅増加(全取引物件に占める割合が 2019年 26.0 ％ → 2020年 28.1 ％)
- 築 40 年を超える高経年物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2019年 9.0 ％ → 2020年 10.1 ％)
駅ごとの中古マンション相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった四ツ谷駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は179万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2019年)に比べて +24.0％( +34.5万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 16 件(１年前(2019年)に比べて +6.7％( +1件/㎡)と堅調に推移しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となった平井駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は53.4万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2019年)に比べて -5.9％( -3.3万円/㎡)と弱含みに推移しています。売買数は 44 件(１年前(2019年)に比べて +25.7％( +9件/㎡)と大幅に増加しています。)。
| JR総武線 | 現状(2020) (平均築年・面積) | １年前 (平均築年・面積) | ２年前 (平均築年・面積) |
|---|---|---|---|
| 三鷹駅 | 84.6万/㎡ (22.4年/57.7㎡) | 74.5万/㎡ (19.7年/57.4㎡) | 73.4万/㎡ (20.1年/59.1㎡) |
| 吉祥寺駅 | 85.9万/㎡ (23.5年/60.2㎡) | 83.6万/㎡ (22.0年/55.6㎡) | 84.0万/㎡ (25.2年/57.7㎡) |
| 西荻窪駅 | 83.4万/㎡ (24.2年/46.2㎡) | 88.7万/㎡ (23.2年/48.3㎡) | 81.4万/㎡ (21.0年/40.8㎡) |
| 荻窪駅 | 90.5万/㎡ (22.6年/37.0㎡) | 84.8万/㎡ (23.0年/37.8㎡) | 85.6万/㎡ (20.4年/38.4㎡) |
| 阿佐ケ谷駅 | 90.3万/㎡ (21.4年/45.9㎡) | 84.1万/㎡ (25.7年/35.0㎡) | 86.3万/㎡ (17.8年/43.9㎡) |
| 高円寺駅 | 93.6万/㎡ (20.9年/27.5㎡) | 93.9万/㎡ (20.0年/28.2㎡) | 87.5万/㎡ (21.4年/29.8㎡) |
| 中野駅 | 93.4万/㎡ (28.4年/47.7㎡) | 105万/㎡ (17.6年/43.0㎡) | 89.3万/㎡ (24.1年/41.5㎡) |
| 東中野駅 | 112万/㎡ (15.7年/38.6㎡) | 94.5万/㎡ (20.2年/47.5㎡) | 101万/㎡ (15.2年/40.3㎡) |
| 大久保駅 | 108万/㎡ (21.1年/30.5㎡) | 97.0万/㎡ (21.0年/34.6㎡) | 93.4万/㎡ (20.6年/38.8㎡) |
| 新宿駅 | 102万/㎡ (32.8年/30.7㎡) | 100.0万/㎡ (37.1年/24.1㎡) | 109万/㎡ (25.0年/25.8㎡) |
| 代々木駅 | 123万/㎡ (17.4年/33.8㎡) | 121万/㎡ (18.7年/40.8㎡) | 117万/㎡ (20.2年/40.6㎡) |
| 千駄ケ谷駅 | 148万/㎡ (7.8年/51.7㎡) | 159万/㎡ (10.0年/40.0㎡) | 174万/㎡ (5.6年/41.0㎡) |
| 信濃町駅 | 122万/㎡ (17.4年/43.3㎡) | 122万/㎡ (10.9年/46.9㎡) | 94.9万/㎡ (19.1年/51.2㎡) |
| 四ツ谷駅 | 179万/㎡ (8.8年/71.6㎡) | 144万/㎡ (13.3年/50.0㎡) | 142万/㎡ (14.7年/54.7㎡) |
| 市ケ谷駅 | 119万/㎡ (25.3年/59.4㎡) | 134万/㎡ (17.3年/53.6㎡) | 115万/㎡ (20.0年/50.6㎡) |
| 飯田橋駅 | 118万/㎡ (21.8年/46.9㎡) | 115万/㎡ (20.2年/45.6㎡) | 102万/㎡ (21.7年/43.8㎡) |
| 水道橋駅 | 121万/㎡ (20.7年/48.4㎡) | 111万/㎡ (14.3年/45.0㎡) | 115万/㎡ (13.8年/40.4㎡) |
| 御茶ノ水駅 | 122万/㎡ (19.1年/31.2㎡) | 110万/㎡ (22.9年/31.5㎡) | 94.2万/㎡ (27.6年/28.2㎡) |
| 秋葉原駅 | 111万/㎡ (15.5年/36.1㎡) | 116万/㎡ (13.5年/39.6㎡) | 109万/㎡ (12.8年/42.5㎡) |
| 浅草橋駅 | 106万/㎡ (14.5年/37.3㎡) | 96.8万/㎡ (17.5年/32.4㎡) | 95.5万/㎡ (12.7年/32.2㎡) |
| 両国駅 | 92.0万/㎡ (15.7年/34.3㎡) | 92.5万/㎡ (14.0年/34.2㎡) | 90.0万/㎡ (12.7年/33.7㎡) |
| 錦糸町駅 | 90.2万/㎡ (18.3年/40.4㎡) | 95.8万/㎡ (15.2年/37.0㎡) | 88.1万/㎡ (16.5年/38.6㎡) |
| 亀戸駅 | 97.4万/㎡ (14.1年/35.1㎡) | 83.9万/㎡ (15.5年/35.1㎡) | 76.0万/㎡ (18.6年/38.8㎡) |
| 平井駅 | 53.4万/㎡ (19.0年/66.5㎡) | 56.7万/㎡ (18.1年/62.3㎡) | 52.3万/㎡ (18.5年/70.2㎡) |
| 新小岩駅 | 56.4万/㎡ (20.8年/53.9㎡) | 49.5万/㎡ (23.3年/58.3㎡) | 51.3万/㎡ (22.0年/55.2㎡) |
| 小岩駅 | 57.7万/㎡ (18.2年/55.9㎡) | 51.8万/㎡ (20.0年/51.6㎡) | 57.8万/㎡ (15.9年/53.8㎡) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古マンションの実売却価格（国土交通省アンケートに基づく）をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位：万円、カッコ内は事例物件の平均築年数／同専有面積。
価格変動が大きかった駅について
四ツ谷駅 178.6 万/㎡(昨年同期比 +24.0 ％)
四ツ谷駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は179万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2019年)に比べて +24.0％( +34.5万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 16 件(１年前(2019年)に比べて +6.7％( +1件/㎡)と堅調に推移しています。)。
平均築年数は 8.8年(昨年 13.3年から -34.1 ％減)。平均専有面積は 71.6 ㎡ (昨年 50.0 ㎡から +43.1 ％増)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2019年 13.3 年 → 2020年 8.8 年、-34.1 ％と大きく減少)
- 駅からの平均距離が減少(2019年 5.7 分 → 2020年 4.9 分、-14.0 ％と減少)
- 築 6 年未満の築浅物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2019年 6.7 ％ → 2020年 50.0 ％)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2019年 13.3 ％ → 2020年 25.0 ％)
東中野駅 111.9 万/㎡(昨年同期比 +18.4 ％)
東中野駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は112万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2019年)に比べて +18.4％( +17.4万円/㎡)と好調に推移しています。売買数は 52 件(１年前(2019年)に比べて +18.2％( +8件/㎡)と好調に推移しています。)。
平均築年数は 15.7年(昨年 20.2年から -22.4 ％減)。平均専有面積は 38.6 ㎡ (昨年 47.5 ㎡から -18.8 ％減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2019年 20.2 年 → 2020年 15.7 年、-22.4 ％と大きく減少)
- 駅からの平均距離が大きく減少(2019年 6.2 分 → 2020年 4.7 分、-24.1 ％と大きく減少)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2019年 20.5 ％ → 2020年 46.2 ％)
- 築 6 年未満の築浅物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2019年 9.1 ％ → 2020年 21.2 ％)
価格下落要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2019年 20.5 ％ → 2020年 11.5 ％)
中野駅 93.4 万/㎡(昨年同期比 -11.1 ％)
中野駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は93.4万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2019年)に比べて -11.1％( -11.7万円/㎡)と不調に推移しています。売買数は 63 件(１年前(2019年)に比べて +3.3％( +2件/㎡)と小幅に増加しています。)。
平均築年数は 28.4年(昨年 17.6年から +61.7 ％増)。平均専有面積は 47.7 ㎡ (昨年 43.0 ㎡から +10.8 ％増)。
価格上昇要因
- 駅からの平均距離が減少(2019年 7.9 分 → 2020年 7.1 分、-10.8 ％と減少)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2019年 8.2 ％ → 2020年 31.7 ％)
- 築 6 年未満の築浅物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2019年 3.4 ％ → 2020年 6.3 ％)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2019年 17.6 年 → 2020年 28.4 年、+61.7 ％と大きく増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2019年 13.6 ％ → 2020年 38.1 ％)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2019年 18.6 ％ → 2020年 28.6 ％)
市ケ谷駅 119.2 万/㎡(昨年同期比 -10.9 ％)
市ケ谷駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は119万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2019年)に比べて -10.9％( -14.6万円/㎡)と不調に推移しています。売買数は 34 件(１年前(2019年)に比べて +54.5％( +12件/㎡)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 25.3年(昨年 17.3年から +46.4 ％増)。平均専有面積は 59.4 ㎡ (昨年 53.6 ㎡から +10.8 ％増)。
価格上昇要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2019年 40.9 ％ → 2020年 58.8 ％)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2019年 17.3 年 → 2020年 25.3 年、+46.4 ％と大きく増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2019年 14.3 ％ → 2020年 35.5 ％)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2019年 9.5 ％ → 2020年 19.4 ％)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅： セグメント：
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示