【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古マンション相場の概況
2020年1月〜3月期のJR総武線 (三鷹駅~小岩駅)における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は96.8万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2019年)に比べて +9.1%( +8.1万円/㎡)と堅調に推移しています。売買数は 406 件(1年前(2019年)に比べて +17.7%( +61件/㎡)と好調に推移しています。)。
平均築年数は 19.2年(昨年 19.3年から -0.4 %減)。平均専有面積は 42.9 ㎡ (昨年 43.1 ㎡から -0.5 %減)。
近年の取引物件の特徴は、駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく増加、駅から徒歩 10 分圏内の標準的な物件数が減少。
値上がりした駅数は 18 駅に対して、値下がりした駅数は 8 駅。全体的に上昇基調。三鷹駅、阿佐ケ谷駅、東中野駅、新宿駅、代々木駅、四ツ谷駅、御茶ノ水駅、亀戸駅は、昨年から 20 %以上の値上がり。最も値上がりしたのは亀戸駅で昨年に比べ +60.2 %、単価は 122 万円/㎡となった。
上位 2 駅(亀戸駅、新宿駅)は +52.1 %(単価 +40.5 万円/㎡)の上昇。一方、下位 2 駅(中野駅、秋葉原駅)は -23.1 %(単価 -29.0 万円/㎡)の下落。
価格上昇要因
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2019年 8.1 % → 2020年 11.3 %)
- 築 6 年未満の築浅物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2019年 4.4 % → 2020年 6.3 %)
価格下落要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2019年 24.5 % → 2020年 27.3 %)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2019年 6.5 % → 2020年 2.8 %)
駅ごとの中古マンション相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった四ツ谷駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は168万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2019年)に比べて +40.2%( +48.2万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 3 件(1年前(2019年)に比べて -40.0%( -2件/㎡)と大幅に減少しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となった平井駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は53.1万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2019年)に比べて -6.4%( -3.6万円/㎡)と弱含みに推移しています。売買数は 12 件(1年前(2019年)に比べて +100.0%( +6件/㎡)と大幅に増加しています。)。
JR総武線 | 現状(2020) (平均築年・面積) | 1年前 (平均築年・面積) | 2年前 (平均築年・面積) |
---|---|---|---|
三鷹駅 | 103万/㎡ (21.2年/55.2㎡) | 81.9万/㎡ (17.4年/66.7㎡) | 73.8万/㎡ (20.4年/70.0㎡) |
吉祥寺駅 | 81.7万/㎡ (25.5年/62.4㎡) | 88.3万/㎡ (21.8年/53.3㎡) | 88.0万/㎡ (24.7年/46.7㎡) |
西荻窪駅 | 87.7万/㎡ (20.6年/45.2㎡) | 77.0万/㎡ (24.5年/50.0㎡) | 77.7万/㎡ (18.8年/41.7㎡) |
荻窪駅 | 93.6万/㎡ (22.3年/35.6㎡) | 80.2万/㎡ (23.7年/42.0㎡) | 91.6万/㎡ (18.5年/35.3㎡) |
阿佐ケ谷駅 | 85.4万/㎡ (27.5年/36.7㎡) | 65.9万/㎡ (33.5年/35.0㎡) | 79.7万/㎡ (15.5年/40.6㎡) |
高円寺駅 | 93.9万/㎡ (19.8年/28.8㎡) | 81.3万/㎡ (26.7年/27.6㎡) | 89.0万/㎡ (19.3年/29.4㎡) |
中野駅 | 88.1万/㎡ (31.7年/45.7㎡) | 122万/㎡ (11.2年/36.9㎡) | 94.9万/㎡ (18.5年/37.0㎡) |
東中野駅 | 121万/㎡ (9.3年/44.7㎡) | 95.0万/㎡ (19.9年/48.9㎡) | 101万/㎡ (14.5年/42.7㎡) |
大久保駅 | 108万/㎡ (18.8年/31.2㎡) | 99.0万/㎡ (17.7年/36.0㎡) | 87.7万/㎡ (23.2年/49.6㎡) |
新宿駅 | 114万/㎡ (21.7年/40.8㎡) | 79.4万/㎡ (36.3年/25.0㎡) | 118万/㎡ (18.2年/29.3㎡) |
代々木駅 | 136万/㎡ (11.0年/45.0㎡) | 99.1万/㎡ (35.8年/31.2㎡) | 130万/㎡ (13.3年/35.0㎡) |
千駄ケ谷駅 | 156万/㎡ (5.0年/22.5㎡) | 159万/㎡ (6.7年/28.3㎡) | - |
信濃町駅 | 110万/㎡ (21.5年/46.7㎡) | 102万/㎡ (15.5年/35.8㎡) | 111万/㎡ (5.0年/75.0㎡) |
四ツ谷駅 | 168万/㎡ (5.0年/56.7㎡) | 120万/㎡ (19.6年/63.0㎡) | 140万/㎡ (17.5年/45.0㎡) |
市ケ谷駅 | 126万/㎡ (25.4年/70.5㎡) | 127万/㎡ (18.3年/51.2㎡) | 121万/㎡ (18.9年/55.0㎡) |
飯田橋駅 | 110万/㎡ (20.7年/43.8㎡) | 108万/㎡ (22.8年/47.2㎡) | 103万/㎡ (26.1年/51.8㎡) |
水道橋駅 | 110万/㎡ (23.5年/43.3㎡) | 113万/㎡ (17.2年/42.0㎡) | 125万/㎡ (11.3年/30.0㎡) |
御茶ノ水駅 | 118万/㎡ (21.7年/33.3㎡) | 92.2万/㎡ (32.4年/26.7㎡) | 96.5万/㎡ (21.5年/27.1㎡) |
秋葉原駅 | 107万/㎡ (19.0年/31.7㎡) | 132万/㎡ (17.8年/33.8㎡) | 101万/㎡ (14.4年/38.8㎡) |
浅草橋駅 | 96.2万/㎡ (13.0年/36.7㎡) | 91.6万/㎡ (16.8年/36.7㎡) | 93.2万/㎡ (12.3年/33.3㎡) |
両国駅 | 96.7万/㎡ (14.6年/29.1㎡) | 90.8万/㎡ (14.7年/34.0㎡) | 90.0万/㎡ (11.0年/34.5㎡) |
錦糸町駅 | 90.5万/㎡ (17.7年/43.6㎡) | 91.5万/㎡ (14.4年/38.3㎡) | 85.2万/㎡ (17.6年/47.7㎡) |
亀戸駅 | 122万/㎡ (14.8年/32.5㎡) | 76.5万/㎡ (17.9年/36.5㎡) | 74.1万/㎡ (17.6年/38.3㎡) |
平井駅 | 53.1万/㎡ (17.3年/67.1㎡) | 56.7万/㎡ (16.2年/73.3㎡) | 49.3万/㎡ (19.8年/76.5㎡) |
新小岩駅 | 53.3万/㎡ (19.5年/53.3㎡) | 45.1万/㎡ (24.4年/60.4㎡) | 51.2万/㎡ (22.7年/56.5㎡) |
小岩駅 | 59.6万/㎡ (15.9年/58.1㎡) | 50.1万/㎡ (21.6年/44.5㎡) | 61.6万/㎡ (11.8年/58.5㎡) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古マンションの実売却価格(国土交通省アンケートに基づく)をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位:万円、カッコ内は事例物件の平均築年数/同専有面積。
価格変動が大きかった駅について
亀戸駅 122.5 万/㎡(昨年同期比 +60.2 %)
亀戸駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は122万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2019年)に比べて +60.2%( +46.0万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 24 件(1年前(2019年)に比べて -7.7%( -2件/㎡)と弱含みに推移しています。)。
平均築年数は 14.8年(昨年 17.9年から -17.6 %減)。平均専有面積は 32.5 ㎡ (昨年 36.5 ㎡から -11.1 %減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が減少(2019年 17.9 年 → 2020年 14.8 年、-17.6 %と減少)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2019年 16.0 % → 2020年 8.7 %)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2019年 12.0 % → 2020年 8.7 %)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が増加(2019年 7.7 分 → 2020年 8.8 分、+14.3 %と増加)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2019年 42.3 % → 2020年 25.0 %)
新宿駅 114.4 万/㎡(昨年同期比 +44.1 %)
新宿駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は114万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2019年)に比べて +44.1%( +35.0万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 6 件(1年前(2019年)に比べて +50.0%( +2件/㎡)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 21.7年(昨年 36.3年から -40.2 %減)。平均専有面積は 40.8 ㎡ (昨年 25.0 ㎡から +63.3 %増)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2019年 36.3 年 → 2020年 21.7 年、-40.2 %と大きく減少)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2019年 75.0 % → 2020年 16.7 %)
価格下落要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2019年 25.0 % → 2020年 16.7 %)
中野駅 88.1 万/㎡(昨年同期比 -27.5 %)
中野駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は88.1万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2019年)に比べて -27.5%( -33.4万円/㎡)と大幅に下落しています。売買数は 22 件(1年前(2019年)に比べて -15.4%( -4件/㎡)と不調に推移しています。)。
平均築年数は 31.7年(昨年 11.2年から +181.7 %増)。平均専有面積は 45.7 ㎡ (昨年 36.9 ㎡から +23.7 %増)。
価格上昇要因
- 駅からの平均距離が大きく減少(2019年 7.8 分 → 2020年 6.2 分、-20.2 %と大きく減少)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2019年 3.8 % → 2020年 9.1 %)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2019年 11.2 年 → 2020年 31.7 年、+181.7 %と大きく増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2019年 11.5 % → 2020年 54.5 %)
秋葉原駅 107.2 万/㎡(昨年同期比 -18.7 %)
秋葉原駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は107万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2019年)に比べて -18.7%( -24.7万円/㎡)と不調に推移しています。売買数は 6 件(1年前(2019年)に比べて +50.0%( +2件/㎡)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 19.0年(昨年 17.8年から +7.1 %増)。平均専有面積は 31.7 ㎡ (昨年 33.8 ㎡から -6.2 %減)。
価格下落要因
- 駅からの平均距離が大きく増加(2019年 4.2 分 → 2020年 5.5 分、+29.4 %と大きく増加)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2019年 25.0 % → 2020年 16.7 %)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅: セグメント:
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示