【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古マンション相場の概況
2023年7月〜9月期のJR京浜東北線 (赤羽駅~蒲田駅)における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は111万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2022年)に比べて +6.7%( +7.0万円/㎡)と堅調に推移しています。売買数は 431 件(1年前(2022年)に比べて -10.0%( -48件/㎡)と不調に推移しています。)。
平均築年数は 21.0年(昨年 20.1年から +4.5 %増)。平均専有面積は 51.2 ㎡ (昨年 51.2 ㎡から -0.0 %減)。
近年の取引物件の特徴は、駅から徒歩 10 分圏内の標準的な物件数が大きく増加、専有面積 60 平方メートル未満のDINKS・子供独立後の老後世帯を対象とした中規模物件数が増加。
値上がりした駅数は 13 駅に対して、値下がりした駅数は 5 駅。おおむね昨年と横ばい傾向。東十条駅、日暮里駅、御徒町駅、神田駅、蒲田駅は、昨年から 10 %以上の値上がり。最も値上がりしたのは神田駅で昨年に比べ +19.7 %、単価は 168 万円/㎡となった。
上位 2 駅(神田駅、東十条駅)は +19.2 %(単価 +21.0 万円/㎡)の上昇。一方、下位 2 駅(浜松町駅、大井町駅)は -13.0 %(単価 -20.9 万円/㎡)の下落。
価格上昇要因
- 築 40 年を超える高経年物件数が僅かに減少(全取引物件に占める割合が 2022年 15.1 % → 2023年 14.8 %)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が小幅増加(全取引物件に占める割合が 2022年 5.8 % → 2023年 6.0 %)
価格下落要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2022年 19.7 % → 2023年 23.2 %)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2022年 29.6 % → 2023年 25.1 %)
駅ごとの中古マンション相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった神田駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は168万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2022年)に比べて +19.7%( +27.7万円/㎡)と好調に推移しています。売買数は 10 件(1年前(2022年)に比べて +66.7%( +4件/㎡)と大幅に増加しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となった王子駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は88.1万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2022年)に比べて +0.3%( +0.2万円/㎡)と僅かに上昇しています。売買数は 25 件(1年前(2022年)に比べて -24.2%( -8件/㎡)と大幅に減少しています。)。
JR京浜東北線 | 現状(2023) (平均築年・面積) | 1年前 (平均築年・面積) | 2年前 (平均築年・面積) |
---|---|---|---|
赤羽駅 | 94.4万/㎡ (20.7年/42.9㎡) | 86.9万/㎡ (20.9年/49.9㎡) | 85.4万/㎡ (18.1年/48.2㎡) |
東十条駅 | 91.6万/㎡ (15.2年/43.6㎡) | 77.2万/㎡ (20.4年/47.4㎡) | 77.8万/㎡ (17.2年/45.7㎡) |
王子駅 | 88.1万/㎡ (20.9年/49.0㎡) | 87.9万/㎡ (16.8年/42.6㎡) | 67.3万/㎡ (24.4年/48.1㎡) |
上中里駅 | 106万/㎡ (9.0年/45.0㎡) | - | - |
田端駅 | 92.8万/㎡ (21.8年/41.8㎡) | 89.1万/㎡ (15.0年/54.7㎡) | 76.2万/㎡ (16.5年/56.2㎡) |
西日暮里駅 | 90.9万/㎡ (15.1年/51.5㎡) | 90.6万/㎡ (22.5年/49.7㎡) | 82.1万/㎡ (22.7年/46.7㎡) |
日暮里駅 | 104万/㎡ (18.6年/59.5㎡) | 88.2万/㎡ (19.3年/47.5㎡) | 92.6万/㎡ (14.7年/56.0㎡) |
鶯谷駅 | 97.9万/㎡ (14.0年/43.3㎡) | 91.2万/㎡ (17.8年/42.6㎡) | 91.6万/㎡ (17.3年/46.7㎡) |
上野駅 | 104万/㎡ (20.4年/36.1㎡) | 107万/㎡ (17.8年/48.3㎡) | 104万/㎡ (14.7年/48.5㎡) |
御徒町駅 | 109万/㎡ (33.0年/37.5㎡) | 96.1万/㎡ (35.8年/27.5㎡) | 79.8万/㎡ (27.5年/40.0㎡) |
秋葉原駅 | 124万/㎡ (16.9年/42.1㎡) | 130万/㎡ (13.6年/48.8㎡) | 124万/㎡ (14.4年/55.0㎡) |
神田駅 | 168万/㎡ (9.8年/43.5㎡) | 140万/㎡ (8.0年/58.3㎡) | 116万/㎡ (9.8年/37.5㎡) |
東京駅 | - | - | 98.6万/㎡ (19.5年/38.3㎡) |
有楽町駅 | - | - | - |
新橋駅 | 157万/㎡ (25.0年/31.2㎡) | 158万/㎡ (15.1年/38.6㎡) | 154万/㎡ (9.9年/37.1㎡) |
浜松町駅 | 138万/㎡ (21.9年/38.9㎡) | 173万/㎡ (12.6年/51.8㎡) | 143万/㎡ (12.5年/56.1㎡) |
田町駅 | 134万/㎡ (20.1年/61.4㎡) | 123万/㎡ (19.9年/58.1㎡) | 107万/㎡ (20.4年/56.7㎡) |
高輪ゲートウェイ駅 | 140万/㎡ (20.0年/60.0㎡) | - | 75.4万/㎡ (36.5年/65.0㎡) |
品川駅 | 133万/㎡ (19.4年/76.2㎡) | 124万/㎡ (17.0年/70.6㎡) | 113万/㎡ (16.8年/73.4㎡) |
大井町駅 | 108万/㎡ (24.8年/49.0㎡) | 114万/㎡ (21.3年/58.2㎡) | 106万/㎡ (18.2年/56.5㎡) |
大森駅 | 89.3万/㎡ (25.6年/48.3㎡) | 89.0万/㎡ (25.7年/47.5㎡) | 79.6万/㎡ (26.0年/42.4㎡) |
蒲田駅 | 103万/㎡ (24.5年/43.1㎡) | 88.6万/㎡ (24.3年/36.4㎡) | 85.3万/㎡ (23.4年/35.3㎡) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古マンションの実売却価格(国土交通省アンケートに基づく)をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位:万円、カッコ内は事例物件の平均築年数/同専有面積。
価格変動が大きかった駅について
神田駅 167.8 万/㎡(昨年同期比 +19.7 %)
神田駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は168万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2022年)に比べて +19.7%( +27.7万円/㎡)と好調に推移しています。売買数は 10 件(1年前(2022年)に比べて +66.7%( +4件/㎡)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 9.8年(昨年 8.0年から +22.5 %増)。平均専有面積は 43.5 ㎡ (昨年 58.3 ㎡から -25.4 %減)。
価格上昇要因
- 築 6 年未満の築浅物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 33.3 % → 2023年 40.0 %)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2022年 8.0 年 → 2023年 9.8 年、+22.5 %と大きく増加)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 16.7 % → 2023年 10.0 %)
東十条駅 91.6 万/㎡(昨年同期比 +18.7 %)
東十条駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は91.6万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2022年)に比べて +18.7%( +14.4万円/㎡)と好調に推移しています。売買数は 18 件(1年前(2022年)に比べて -21.7%( -5件/㎡)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 15.2年(昨年 20.4年から -25.7 %減)。平均専有面積は 43.6 ㎡ (昨年 47.4 ㎡から -8.0 %減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2022年 20.4 年 → 2023年 15.2 年、-25.7 %と大きく減少)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 8.7 % → 2023年 27.8 %)
- 築 6 年未満の築浅物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 8.7 % → 2023年 22.2 %)
価格下落要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 60.9 % → 2023年 16.7 %)
浜松町駅 137.6 万/㎡(昨年同期比 -20.6 %)
浜松町駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は138万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2022年)に比べて -20.6%( -35.8万円/㎡)と大幅に下落しています。売買数は 14 件(前年比変わらず)。
平均築年数は 21.9年(昨年 12.6年から +73.8 %増)。平均専有面積は 38.9 ㎡ (昨年 51.8 ㎡から -24.8 %減)。
価格上昇要因
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 7.1 % → 2023年 21.4 %)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2022年 35.7 % → 2023年 42.9 %)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2022年 12.6 年 → 2023年 21.9 年、+73.8 %と大きく増加)
- 駅からの平均距離が増加(2022年 5.5 分 → 2023年 6.3 分、+14.3 %と増加)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 7.1 % → 2023年 28.6 %)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 7.1 % → 2023年 14.3 %)
大井町駅 107.6 万/㎡(昨年同期比 -5.3 %)
大井町駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は108万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2022年)に比べて -5.3%( -6.0万円/㎡)と弱含みに推移しています。売買数は 36 件(1年前(2022年)に比べて +20.0%( +6件/㎡)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 24.8年(昨年 21.3年から +16.6 %増)。平均専有面積は 49.0 ㎡ (昨年 58.2 ㎡から -15.7 %減)。
価格上昇要因
- 築 6 年未満の築浅物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2022年 10.0 % → 2023年 11.1 %)
- 築 40 年を超える高経年物件数が僅かに減少(全取引物件に占める割合が 2022年 16.7 % → 2023年 16.7 %)
価格下落要因
- 平均築年数が増加(2022年 21.3 年 → 2023年 24.8 年、+16.6 %と増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 23.3 % → 2023年 41.7 %)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 50.0 % → 2023年 38.9 %)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅: セグメント:
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示