【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古マンション相場の概況
2022年7月〜9月期のJR京浜東北線 (赤羽駅～蒲田駅)における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は104万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2021年)に比べて +7.5％( +7.2万円/㎡)と堅調に推移しています。売買数は 479 件(１年前(2021年)に比べて +16.5％( +68件/㎡)と好調に推移しています。)。
平均築年数は 20.1年(昨年 19.2年から +4.6 ％増)。平均専有面積は 51.2 ㎡ (昨年 51.1 ㎡から +0.2 ％増)。
近年の取引物件の特徴は、駅から徒歩 20 分未満の比較的駅から遠い物件数が大きく増加、駅から徒歩 10 分圏内の標準的な物件数が大きく減少。
値上がりした駅数は 15 駅に対して、値下がりした駅数は 3 駅。全体的に上昇基調。王子駅、御徒町駅、神田駅、浜松町駅は、昨年から 20 ％以上の値上がり。最も値上がりしたのは王子駅で昨年に比べ +30.6 ％、単価は 87.9 万円/㎡となった。
上位 2 駅(王子駅、神田駅)は +25.9 ％(単価 +22.5 万円/㎡)の上昇。一方、下位 2 駅(日暮里駅、東十条駅)は -2.7 ％(単価 -2.5 万円/㎡)の下落。
価格上昇要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2021年 26.8 ％ → 2022年 29.6 ％)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2021年 23.2 ％ → 2022年 19.7 ％)
価格下落要因
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2021年 11.1 ％ → 2022年 15.1 ％)
- 築 6 年未満の築浅物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2021年 8.9 ％ → 2022年 8.0 ％)
駅ごとの中古マンション相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった浜松町駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は173万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2021年)に比べて +21.0％( +30.0万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 14 件(１年前(2021年)に比べて -36.4％( -8件/㎡)と大幅に減少しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となった東十条駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は77.2万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2021年)に比べて -0.7％( -0.6万円/㎡)と僅かに下落しています。売買数は 23 件(１年前(2021年)に比べて +53.3％( +8件/㎡)と大幅に増加しています。)。
| JR京浜東北線 | 現状(2022) (平均築年・面積) | １年前 (平均築年・面積) | ２年前 (平均築年・面積) |
|---|---|---|---|
| 赤羽駅 | 86.9万/㎡ (20.9年/49.9㎡) | 85.4万/㎡ (18.1年/48.2㎡) | 80.2万/㎡ (21.7年/41.7㎡) |
| 東十条駅 | 77.2万/㎡ (20.4年/47.4㎡) | 77.8万/㎡ (17.2年/45.7㎡) | 73.6万/㎡ (18.2年/40.4㎡) |
| 王子駅 | 87.9万/㎡ (16.8年/42.6㎡) | 67.3万/㎡ (24.4年/48.1㎡) | 87.6万/㎡ (14.2年/33.6㎡) |
| 上中里駅 | - | - | 69.1万/㎡ (18.5年/55.0㎡) |
| 田端駅 | 89.1万/㎡ (15.0年/54.7㎡) | 76.2万/㎡ (16.5年/56.2㎡) | 81.0万/㎡ (16.4年/30.4㎡) |
| 西日暮里駅 | 90.6万/㎡ (22.5年/49.7㎡) | 82.1万/㎡ (22.7年/46.7㎡) | 94.2万/㎡ (15.3年/31.2㎡) |
| 日暮里駅 | 88.2万/㎡ (19.3年/47.5㎡) | 92.6万/㎡ (14.7年/56.0㎡) | 87.0万/㎡ (15.2年/43.1㎡) |
| 鶯谷駅 | 91.2万/㎡ (17.8年/42.6㎡) | 91.6万/㎡ (17.3年/46.7㎡) | 95.5万/㎡ (12.0年/38.3㎡) |
| 上野駅 | 107万/㎡ (17.8年/48.3㎡) | 104万/㎡ (14.7年/48.5㎡) | 92.2万/㎡ (18.1年/45.7㎡) |
| 御徒町駅 | 96.1万/㎡ (35.8年/27.5㎡) | 79.8万/㎡ (27.5年/40.0㎡) | 65.0万/㎡ (38.5年/20.0㎡) |
| 秋葉原駅 | 130万/㎡ (13.6年/48.8㎡) | 124万/㎡ (14.4年/55.0㎡) | 127万/㎡ (13.2年/45.0㎡) |
| 神田駅 | 140万/㎡ (8.0年/58.3㎡) | 116万/㎡ (9.8年/37.5㎡) | 129万/㎡ (13.8年/23.9㎡) |
| 東京駅 | - | 98.6万/㎡ (19.5年/38.3㎡) | - |
| 有楽町駅 | - | - | - |
| 新橋駅 | 158万/㎡ (15.1年/38.6㎡) | 154万/㎡ (9.9年/37.1㎡) | 168万/㎡ (21.5年/113㎡) |
| 浜松町駅 | 173万/㎡ (12.6年/51.8㎡) | 143万/㎡ (12.5年/56.1㎡) | 169万/㎡ (8.7年/56.4㎡) |
| 田町駅 | 123万/㎡ (19.9年/58.1㎡) | 107万/㎡ (20.4年/56.7㎡) | 108万/㎡ (21.1年/51.0㎡) |
| 高輪ゲートウェイ駅 | - | 75.4万/㎡ (36.5年/65.0㎡) | - |
| 品川駅 | 124万/㎡ (17.0年/70.6㎡) | 113万/㎡ (16.8年/73.4㎡) | 111万/㎡ (17.6年/56.8㎡) |
| 大井町駅 | 114万/㎡ (21.3年/58.2㎡) | 106万/㎡ (18.2年/56.5㎡) | 114万/㎡ (15.4年/40.5㎡) |
| 大森駅 | 89.0万/㎡ (25.7年/47.5㎡) | 79.6万/㎡ (26.0年/42.4㎡) | 89.9万/㎡ (24.6年/41.7㎡) |
| 蒲田駅 | 88.6万/㎡ (24.3年/36.4㎡) | 85.3万/㎡ (23.4年/35.3㎡) | 81.7万/㎡ (22.9年/33.9㎡) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古マンションの実売却価格（国土交通省アンケートに基づく）をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位：万円、カッコ内は事例物件の平均築年数／同専有面積。
価格変動が大きかった駅について
王子駅 87.9 万/㎡(昨年同期比 +30.6 ％)
王子駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は87.9万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2021年)に比べて +30.6％( +20.6万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 33 件(１年前(2021年)に比べて +22.2％( +6件/㎡)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 16.8年(昨年 24.4年から -31.3 ％減)。平均専有面積は 42.6 ㎡ (昨年 48.1 ㎡から -11.6 ％減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2021年 24.4 年 → 2022年 16.8 年、-31.3 ％と大きく減少)
- 駅からの平均距離が大きく減少(2021年 9.6 分 → 2022年 7.0 分、-27.7 ％と大きく減少)
- 築 6 年未満の築浅物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2021年 3.7 ％ → 2022年 12.5 ％)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2021年 4.0 ％ → 2022年 12.1 ％)
神田駅 140.1 万/㎡(昨年同期比 +21.1 ％)
神田駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は140万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2021年)に比べて +21.1％( +24.4万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 6 件(前年比変わらず)。
平均築年数は 8.0年(昨年 9.8年から -18.6 ％減)。平均専有面積は 58.3 ㎡ (昨年 37.5 ㎡から +55.6 ％増)。
価格上昇要因
- 平均築年数が減少(2021年 9.8 年 → 2022年 8.0 年、-18.6 ％と減少)
- 駅からの平均距離が大きく減少(2021年 6.2 分 → 2022年 2.8 分、-54.1 ％と大きく減少)
価格下落要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が僅かに減少(全取引物件に占める割合が 2021年 16.7 ％ → 2022年 16.7 ％)
日暮里駅 88.2 万/㎡(昨年同期比 -4.8 ％)
日暮里駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は88.2万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2021年)に比べて -4.8％( -4.4万円/㎡)と小幅に下落しています。売買数は 20 件(１年前(2021年)に比べて -20.0％( -5件/㎡)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 19.3年(昨年 14.7年から +30.9 ％増)。平均専有面積は 47.5 ㎡ (昨年 56.0 ㎡から -15.2 ％減)。
価格上昇要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2021年 36.0 ％ → 2022年 50.0 ％)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2021年 14.7 年 → 2022年 19.3 年、+30.9 ％と大きく増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2021年 16.0 ％ → 2022年 40.0 ％)
- 築 6 年未満の築浅物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2021年 24.0 ％ → 2022年 10.0 ％)
東十条駅 77.2 万/㎡(昨年同期比 -0.7 ％)
東十条駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は77.2万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2021年)に比べて -0.7％( -0.6万円/㎡)と僅かに下落しています。売買数は 23 件(１年前(2021年)に比べて +53.3％( +8件/㎡)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 20.4年(昨年 17.2年から +18.9 ％増)。平均専有面積は 47.4 ㎡ (昨年 45.7 ㎡から +3.8 ％増)。
価格上昇要因
- 駅からの平均距離が大きく減少(2021年 6.1 分 → 2022年 4.8 分、-21.2 ％と大きく減少)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2021年 26.7 ％ → 2022年 60.9 ％)
価格下落要因
- 平均築年数が増加(2021年 17.2 年 → 2022年 20.4 年、+18.9 ％と増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2021年 6.7 ％ → 2022年 13.0 ％)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅： セグメント：
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示