【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古マンション相場の概況
2021年1月〜12月期のJR上野東京ライン (赤羽駅~品川駅)における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は98.7万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2020年)に比べて +0.8%( +0.8万円/㎡)と僅かに上昇しています。売買数は 473 件(1年前(2020年)に比べて +125.2%( +263件/㎡)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 17.6年(昨年 18.5年から -4.7 %減)。平均専有面積は 57.0 ㎡ (昨年 52.5 ㎡から +8.5 %増)。
近年の取引物件の特徴は、専有面積 100 平方メートル未満の一般的なファミリー世帯を対象とした物件数が大きく増加、築 6 年未満の築浅物件数が大きく増加。
値上がりした駅数は 3 駅に対して、値下がりした駅数は 3 駅。おおむね昨年と横ばい傾向。日暮里駅は、昨年から 5 %以上の値上がり。最も値上がりしたのは日暮里駅で昨年に比べ +5.5 %、単価は 91.5 万円/㎡となった。
上位 2 駅(日暮里駅、品川駅)は +4.3 %(単価 +4.1 万円/㎡)の上昇。一方、下位 2 駅(新橋駅、尾久駅)は -14.2 %(単価 -17.1 万円/㎡)の下落。
価格上昇要因
- 築 6 年未満の築浅物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 4.8 % → 2021年 8.7 %)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2020年 7.6 % → 2021年 8.9 %)
価格下落要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が小幅減少(全取引物件に占める割合が 2020年 29.5 % → 2021年 27.1 %)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2020年 3.4 % → 2021年 2.8 %)
駅ごとの中古マンション相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった新橋駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は134万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2020年)に比べて -15.5%( -24.6万円/㎡)と不調に推移しています。売買数は 26 件(1年前(2020年)に比べて +100.0%( +13件/㎡)と大幅に増加しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となった尾久駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は65.3万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2020年)に比べて -12.9%( -9.7万円/㎡)と不調に推移しています。売買数は 50 件(1年前(2020年)に比べて +47.1%( +16件/㎡)と大幅に増加しています。)。
JR上野東京ライン | 現状(2021) (平均築年・面積) | 1年前 (平均築年・面積) | 2年前 (平均築年・面積) |
---|---|---|---|
赤羽駅 | 79.6万/㎡ (20.3年/47.6㎡) | 78.2万/㎡ (19.9年/47.5㎡) | 78.9万/㎡ (17.3年/69.2㎡) |
尾久駅 | 65.3万/㎡ (19.4年/51.6㎡) | 75.0万/㎡ (17.7年/40.4㎡) | 64.3万/㎡ (23.4年/43.3㎡) |
日暮里駅 | 91.5万/㎡ (16.3年/56.2㎡) | 86.7万/㎡ (16.8年/46.5㎡) | 86.2万/㎡ (15.6年/47.6㎡) |
上野駅 | 98.8万/㎡ (15.5年/44.8㎡) | 99.4万/㎡ (15.5年/34.5㎡) | 93.9万/㎡ (16.6年/35.9㎡) |
東京駅 | 107万/㎡ (14.9年/49.2㎡) | - | 147万/㎡ (15.3年/45.0㎡) |
新橋駅 | 134万/㎡ (21.2年/58.5㎡) | 158万/㎡ (27.6年/88.5㎡) | 121万/㎡ (28.5年/65.4㎡) |
品川駅 | 117万/㎡ (16.8年/69.0㎡) | 113万/㎡ (17.8年/62.4㎡) | 105万/㎡ (16.2年/68.7㎡) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古マンションの実売却価格(国土交通省アンケートに基づく)をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位:万円、カッコ内は事例物件の平均築年数/同専有面積。
価格変動が大きかった駅について
日暮里駅 91.5 万/㎡(昨年同期比 +5.5 %)
日暮里駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は91.5万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2020年)に比べて +5.5%( +4.8万円/㎡)と堅調に推移しています。売買数は 86 件(1年前(2020年)に比べて +218.5%( +59件/㎡)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 16.3年(昨年 16.8年から -3.4 %減)。平均専有面積は 56.2 ㎡ (昨年 46.5 ㎡から +20.8 %増)。
価格上昇要因
- 駅からの平均距離が大きく減少(2020年 6.4 分 → 2021年 5.0 分、-21.3 %と大きく減少)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 7.4 % → 2021年 22.1 %)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2020年 32.0 % → 2021年 20.9 %)
価格下落要因
- 築 6 年未満の築浅物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2020年 24.0 % → 2021年 16.3 %)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が小幅減少(全取引物件に占める割合が 2020年 44.4 % → 2021年 40.7 %)
品川駅 116.5 万/㎡(昨年同期比 +3.0 %)
品川駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は117万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2020年)に比べて +3.0%( +3.4万円/㎡)と僅かに上昇しています。売買数は 159 件(1年前(2020年)に比べて +120.8%( +87件/㎡)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 16.8年(昨年 17.8年から -5.5 %減)。平均専有面積は 69.0 ㎡ (昨年 62.4 ㎡から +10.5 %増)。
価格上昇要因
- 駅からの平均距離が減少(2020年 14.1 分 → 2021年 11.8 分、-16.4 %と減少)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2020年 9.7 % → 2021年 5.0 %)
- 築 6 年未満の築浅物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 1.4 % → 2021年 2.5 %)
価格下落要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 2.8 % → 2021年 3.8 %)
新橋駅 133.6 万/㎡(昨年同期比 -15.5 %)
新橋駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は134万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2020年)に比べて -15.5%( -24.6万円/㎡)と不調に推移しています。売買数は 26 件(1年前(2020年)に比べて +100.0%( +13件/㎡)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 21.2年(昨年 27.6年から -22.9 %減)。平均専有面積は 58.5 ㎡ (昨年 88.5 ㎡から -33.9 %減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2020年 27.6 年 → 2021年 21.2 年、-22.9 %と大きく減少)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 15.4 % → 2021年 26.9 %)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2020年 46.2 % → 2021年 26.9 %)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が大きく増加(2020年 3.8 分 → 2021年 5.8 分、+54.1 %と大きく増加)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2020年 46.2 % → 2021年 11.5 %)
尾久駅 65.3 万/㎡(昨年同期比 -12.9 %)
尾久駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は65.3万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2020年)に比べて -12.9%( -9.7万円/㎡)と不調に推移しています。売買数は 50 件(1年前(2020年)に比べて +47.1%( +16件/㎡)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 19.4年(昨年 17.7年から +9.4 %増)。平均専有面積は 51.6 ㎡ (昨年 40.4 ㎡から +27.6 %増)。
価格上昇要因
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 5.9 % → 2021年 16.0 %)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2020年 35.3 % → 2021年 24.5 %)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が増加(2020年 4.8 分 → 2021年 5.4 分、+12.6 %と増加)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2020年 64.7 % → 2021年 42.0 %)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2020年 14.7 % → 2021年 12.2 %)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅: セグメント:
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示