物件種別
対象路線
調査期間
中古マンション
2020年第3四半期
2020年7月9月

この記事は不動産鑑定士、宅地建物取引士により監修しています

記事監修:岩野 愛弓
【監修者】

宅地建物取引士・日商簿記2級

岩野 愛弓 (監修者)

注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...

中古マンション相場の概況

2020年7月〜9月期の都営新宿線 (新宿駅篠崎駅)における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は84.3万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2019年)に比べて -1.5%( -1.3万円/㎡)と僅かに下落しています。売買数は 190 件(1年前(2019年)に比べて +9.2%( +16件/㎡)と堅調に推移しています。)。

平均築年数は 20.4年(昨年 18.1年から +12.3 %増)。平均専有面積は 43.4 ㎡ (昨年 46.3 ㎡から -6.3 %減)。

近年の取引物件の特徴は、駅から徒歩 20 分以上の徒歩圏外の物件数が大きく増加、築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加。

値上がりした駅数は 9 駅に対して、値下がりした駅数は 11 駅。おおむね昨年と横ばい傾向。九段下駅大島駅は、昨年から 20 %以上の値上がり。最も値上がりしたのは大島駅で昨年に比べ +29.3 %、単価は 78.1 万円/㎡となった。

上位 2 駅(大島駅九段下駅)は +24.9 %(単価 +19.1 万円/㎡)の上昇。一方、下位 2 駅(市ケ谷駅小川町駅)は -29.8 %(単価 -44.2 万円/㎡)の下落。

価格上昇要因

  • 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2019年 15.5 % → 2020年 21.1 %)
  • 築 40 年以内の比較的古い物件数が小幅減少(全取引物件に占める割合が 2019年 31.6 % → 2020年 28.6 %)

価格下落要因

  • 平均築年数が増加(2019年 18.1 年 → 2020年 20.4 年、+12.3 %と増加)
  • 駅からの平均距離が増加(2019年 5.9 分 → 2020年 6.7 分、+12.8 %と増加)
  • 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2019年 3.5 % → 2020年 10.3 %)
  • 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2019年 42.0 % → 2020年 34.2 %)

駅ごとの中古マンション相場について

鉄道路線中、最高値の駅となった九段下駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は120万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2019年)に比べて +20.6%( +20.5万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 3 件(1年前(2019年)に比べて -40.0%( -2件/㎡)と大幅に減少しています。)。

鉄道路線中、最低値の駅となった瑞江駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は39.2万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2019年)に比べて -19.4%( -9.5万円/㎡)と不調に推移しています。売買数は 12 件(1年前(2019年)に比べて +33.3%( +3件/㎡)と大幅に増加しています。)。

都営新宿線(沿線・駅ごとの中古マンションについて)
都営新宿線現状(2020)
(平均築年・面積)
1年前
(平均築年・面積)
2年前
(平均築年・面積)
新宿駅92.1万/㎡
(40.4年/20.0㎡)
97.6万/㎡
(33.7年/20.7㎡)
95.3万/㎡
(33.2年/22.5㎡)
新宿三丁目駅85.5万/㎡
(29.0年/35.0㎡)
105万/㎡
(26.5年/20.0㎡)
115万/㎡
(13.5年/33.8㎡)
曙橋駅109万/㎡
(23.8年/41.8㎡)
104万/㎡
(10.5年/56.7㎡)
109万/㎡
(15.0年/34.4㎡)
市ケ谷駅99.0万/㎡
(35.4年/70.6㎡)
164万/㎡
(5.3年/51.2㎡)
105万/㎡
(18.1年/51.2㎡)
九段下駅120万/㎡
(24.5年/26.7㎡)
99.5万/㎡
(25.5年/63.0㎡)
120万/㎡
(15.5年/43.8㎡)
神保町駅113万/㎡
(24.0年/32.5㎡)
132万/㎡
(13.3年/23.8㎡)
65.7万/㎡
(14.5年/35.0㎡)
小川町駅93.3万/㎡
(28.5年/17.5㎡)
117万/㎡
(19.0年/28.8㎡)
122万/㎡
(12.8年/27.9㎡)
岩本町駅120万/㎡
(14.5年/25.0㎡)
119万/㎡
(13.4年/25.0㎡)
104万/㎡
(13.9年/29.4㎡)
馬喰横山駅95.0万/㎡
(14.8年/36.7㎡)
108万/㎡
(14.5年/33.3㎡)
96.6万/㎡
(12.6年/41.9㎡)
浜町駅109万/㎡
(15.8年/34.5㎡)
110万/㎡
(17.7年/30.9㎡)
108万/㎡
(11.0年/32.9㎡)
森下駅114万/㎡
(11.1年/27.1㎡)
110万/㎡
(9.0年/26.7㎡)
88.1万/㎡
(14.2年/40.0㎡)
菊川駅91.5万/㎡
(15.2年/37.0㎡)
79.8万/㎡
(18.6年/46.0㎡)
80.3万/㎡
(18.2年/46.4㎡)
住吉駅97.0万/㎡
(11.6年/39.4㎡)
83.5万/㎡
(13.5年/55.0㎡)
80.1万/㎡
(17.1年/54.1㎡)
西大島駅72.4万/㎡
(20.2年/53.7㎡)
80.9万/㎡
(12.9年/53.1㎡)
63.4万/㎡
(20.5年/53.9㎡)
大島駅78.1万/㎡
(21.7年/37.0㎡)
60.4万/㎡
(27.9年/53.6㎡)
61.7万/㎡
(26.5年/45.8㎡)
東大島駅58.9万/㎡
(28.1年/54.0㎡)
52.4万/㎡
(28.0年/59.4㎡)
58.4万/㎡
(25.4年/58.1㎡)
船堀駅45.6万/㎡
(24.3年/60.0㎡)
56.8万/㎡
(17.1年/64.4㎡)
48.1万/㎡
(16.6年/63.0㎡)
一之江駅47.8万/㎡
(18.4年/65.0㎡)
51.6万/㎡
(13.5年/66.4㎡)
53.8万/㎡
(13.9年/68.0㎡)
瑞江駅39.2万/㎡
(21.6年/58.8㎡)
48.7万/㎡
(17.2年/70.0㎡)
43.0万/㎡
(23.5年/60.0㎡)
篠崎駅53.4万/㎡
(16.0年/65.0㎡)
50.8万/㎡
(12.8年/68.3㎡)
52.6万/㎡
(13.2年/60.0㎡)

※『ウチノカチ』データベースに登録された中古マンションの実売却価格(国土交通省アンケートに基づく)をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位:万円、カッコ内は事例物件の平均築年数/同専有面積。

価格変動が大きかった駅について

大島駅78.1 万/㎡(昨年同期比 +29.3 %)

大島駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は78.1万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2019年)に比べて +29.3%( +17.7万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 22 件(1年前(2019年)に比べて +22.2%( +4件/㎡)と大幅に増加しています。)。

平均築年数は 21.7年(昨年 27.9年から -21.9 %減)。平均専有面積は 37.0 ㎡ (昨年 53.6 ㎡から -30.9 %減)。

価格上昇要因

  • 平均築年数が大きく減少(2019年 27.9 年 → 2020年 21.7 年、-21.9 %と大きく減少)
  • 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2019年 66.7 % → 2020年 40.9 %)

価格下落要因

  • 駅からの平均距離が増加(2019年 5.9 分 → 2020年 6.7 分、+14.2 %と増加)
  • 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2019年 33.3 % → 2020年 27.3 %)

九段下駅120.0 万/㎡(昨年同期比 +20.6 %)

九段下駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は120万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2019年)に比べて +20.6%( +20.5万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 3 件(1年前(2019年)に比べて -40.0%( -2件/㎡)と大幅に減少しています。)。

平均築年数は 24.5年(昨年 25.5年から -3.9 %減)。平均専有面積は 26.7 ㎡ (昨年 63.0 ㎡から -57.7 %減)。

価格上昇要因

  • 駅からの平均距離が大きく減少(2019年 3.0 分 → 2020年 2.0 分、-33.3 %と大きく減少)
  • 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2019年 20.0 % → 2020年 66.7 %)

価格下落要因

  • 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2019年 80.0 % → 2020年 33.3 %)

市ケ谷駅99.0 万/㎡(昨年同期比 -39.7 %)

市ケ谷駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は99.0万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2019年)に比べて -39.7%( -65.0万円/㎡)と大幅に下落しています。売買数は 8 件(1年前(2019年)に比べて +100.0%( +4件/㎡)と大幅に増加しています。)。

平均築年数は 35.4年(昨年 5.3年から +573.2 %増)。平均専有面積は 70.6 ㎡ (昨年 51.2 ㎡から +37.8 %増)。

価格上昇要因

  • 駅からの平均距離が減少(2019年 4.8 分 → 2020年 3.9 分、-18.4 %と減少)
  • 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2019年 50.0 % → 2020年 62.5 %)

価格下落要因

  • 平均築年数が大きく増加(2019年 5.3 年 → 2020年 35.4 年、+573.2 %と大きく増加)
  • 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2019年 25.0 % → 2020年 12.5 %)

小川町駅93.3 万/㎡(昨年同期比 -20.0 %)

小川町駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は93.3万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2019年)に比べて -20.0%( -23.3万円/㎡)と大幅に下落しています。売買数は 2 件(1年前(2019年)に比べて -50.0%( -2件/㎡)と大幅に減少しています。)。

平均築年数は 28.5年(昨年 19.0年から +50.0 %増)。平均専有面積は 17.5 ㎡ (昨年 28.8 ㎡から -39.1 %減)。

価格上昇要因

  • 駅からの平均距離が減少(2019年 3.0 分 → 2020年 2.5 分、-16.7 %と減少)
  • 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2019年 25.0 % → 2020年 50.0 %)

価格下落要因

  • 平均築年数が大きく増加(2019年 19.0 年 → 2020年 28.5 年、+50.0 %と大きく増加)
  • 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2019年 75.0 % → 2020年 50.0 %)

セグメントごとの取引物件の内訳

対象駅:   セグメント:

※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示

記事:ウチノカチ

※転載・利用時にはURL(https://utinokati.com/)を明記してください(事前許諾等は原則不要)
データ:国土交通省 売却価格情報(過去の実取引情報)

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