【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古マンション相場の概況
2023年1月〜12月期の東急大井町線 (大井町駅～二子玉川駅)における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は110万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2022年)に比べて +7.1％( +7.3万円/㎡)と堅調に推移しています。売買数は 696 件(１年前(2022年)に比べて -4.5％( -33件/㎡)と小幅に減少しています。)。
平均築年数は 22.6年(昨年 21.4年から +5.4 ％増)。平均専有面積は 58.2 ㎡ (昨年 58.7 ㎡から -0.9 ％減)。
近年の取引物件の特徴は、専有面積 60 平方メートル未満のDINKS・子供独立後の老後世帯を対象とした中規模物件数が増加、築 20 年以内の比較的新しい物件数が減少。
値上がりした駅数は 11 駅に対して、値下がりした駅数は 4 駅。全体的に上昇基調。荏原町駅、等々力駅は、昨年から 20 ％以上の値上がり。最も値上がりしたのは等々力駅で昨年に比べ +34.7 ％、単価は 113 万円/㎡となった。
上位 2 駅(等々力駅、荏原町駅)は +28.6 ％(単価 +25.9 万円/㎡)の上昇。一方、下位 2 駅(下神明駅、大岡山駅)は -8.4 ％(単価 -9.2 万円/㎡)の下落。
価格上昇要因
- 築 6 年未満の築浅物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 6.1 ％ → 2023年 9.0 ％)
価格下落要因
- 築 40 年を超える高経年物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2022年 13.2 ％ → 2023年 15.6 ％)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が小幅減少(全取引物件に占める割合が 2022年 32.8 ％ → 2023年 30.8 ％)
駅ごとの中古マンション相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった荏原町駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は124万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2022年)に比べて +22.6％( +22.9万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 21 件(１年前(2022年)に比べて -22.2％( -6件/㎡)と大幅に減少しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となった尾山台駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は86.7万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2022年)に比べて -3.6％( -3.2万円/㎡)と小幅に下落しています。売買数は 77 件(１年前(2022年)に比べて -8.3％( -7件/㎡)と弱含みに推移しています。)。
| 東急大井町線 | 現状(2023) (平均築年・面積) | １年前 (平均築年・面積) | ２年前 (平均築年・面積) |
|---|---|---|---|
| 大井町駅 | 121万/㎡ (20.4年/54.6㎡) | 111万/㎡ (19.3年/55.2㎡) | 103万/㎡ (19.2年/50.3㎡) |
| 下神明駅 | 93.9万/㎡ (29.9年/38.8㎡) | 104万/㎡ (20.2年/31.5㎡) | 90.1万/㎡ (23.1年/28.0㎡) |
| 戸越公園駅 | 117万/㎡ (13.9年/45.0㎡) | 114万/㎡ (14.9年/28.8㎡) | 104万/㎡ (17.6年/38.0㎡) |
| 中延駅 | 120万/㎡ (13.4年/45.0㎡) | 102万/㎡ (17.8年/43.7㎡) | 99.7万/㎡ (16.3年/38.6㎡) |
| 荏原町駅 | 124万/㎡ (9.9年/44.8㎡) | 101万/㎡ (18.8年/44.8㎡) | 91.1万/㎡ (23.7年/51.1㎡) |
| 旗の台駅 | 86.7万/㎡ (31.2年/38.2㎡) | 85.7万/㎡ (31.5年/46.0㎡) | 87.6万/㎡ (27.9年/39.0㎡) |
| 北千束駅 | 94.5万/㎡ (23.1年/36.8㎡) | 80.7万/㎡ (26.9年/41.8㎡) | 86.4万/㎡ (23.8年/70.0㎡) |
| 大岡山駅 | 108万/㎡ (25.0年/44.8㎡) | 116万/㎡ (16.6年/44.9㎡) | 75.6万/㎡ (39.3年/47.6㎡) |
| 緑が丘駅 | 108万/㎡ (19.4年/58.6㎡) | 106万/㎡ (17.5年/52.0㎡) | 72.3万/㎡ (27.0年/80.8㎡) |
| 自由が丘駅 | 116万/㎡ (29.4年/64.3㎡) | 107万/㎡ (27.5年/64.3㎡) | 105万/㎡ (25.6年/68.2㎡) |
| 九品仏駅 | 109万/㎡ (22.9年/77.7㎡) | 108万/㎡ (25.2年/78.5㎡) | 99.4万/㎡ (22.2年/56.9㎡) |
| 尾山台駅 | 86.7万/㎡ (25.8年/62.3㎡) | 89.9万/㎡ (22.5年/65.4㎡) | 86.4万/㎡ (20.7年/64.6㎡) |
| 等々力駅 | 113万/㎡ (24.6年/67.0㎡) | 83.7万/㎡ (25.3年/63.3㎡) | 82.4万/㎡ (21.1年/67.5㎡) |
| 上野毛駅 | 92.0万/㎡ (24.5年/55.0㎡) | 95.2万/㎡ (22.7年/62.5㎡) | 82.5万/㎡ (24.4年/61.3㎡) |
| 二子玉川駅 | 121万/㎡ (19.4年/72.2㎡) | 113万/㎡ (19.9年/72.9㎡) | 106万/㎡ (19.5年/71.9㎡) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古マンションの実売却価格（国土交通省アンケートに基づく）をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位：万円、カッコ内は事例物件の平均築年数／同専有面積。
価格変動が大きかった駅について
等々力駅 112.8 万/㎡(昨年同期比 +34.7 ％)
等々力駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は113万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2022年)に比べて +34.7％( +29.0万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 30 件(１年前(2022年)に比べて -51.6％( -32件/㎡)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 24.6年(昨年 25.3年から -2.8 ％減)。平均専有面積は 67.0 ㎡ (昨年 63.3 ㎡から +5.8 ％増)。
価格上昇要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 14.5 ％ → 2023年 20.0 ％)
- 築 40 年を超える高経年物件数が小幅減少(全取引物件に占める割合が 2022年 19.7 ％ → 2023年 18.5 ％)
価格下落要因
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 4.8 ％ → 2023年 3.3 ％)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が僅かに増加(全取引物件に占める割合が 2022年 36.1 ％ → 2023年 37.0 ％)
荏原町駅 124.1 万/㎡(昨年同期比 +22.6 ％)
荏原町駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は124万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2022年)に比べて +22.6％( +22.9万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 21 件(１年前(2022年)に比べて -22.2％( -6件/㎡)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 9.9年(昨年 18.8年から -47.2 ％減)。平均専有面積は 44.8 ㎡ (昨年 44.8 ㎡から -0.1 ％減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2022年 18.8 年 → 2023年 9.9 年、-47.2 ％と大きく減少)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 14.8 ％ → 2023年 38.1 ％)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 14.8 ％ → 2023年 23.8 ％)
価格下落要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 59.3 ％ → 2023年 28.6 ％)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 7.4 ％ → 2023年 14.3 ％)
下神明駅 93.9 万/㎡(昨年同期比 -10.1 ％)
下神明駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は93.9万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2022年)に比べて -10.1％( -10.5万円/㎡)と不調に推移しています。売買数は 16 件(１年前(2022年)に比べて -20.0％( -4件/㎡)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 29.9年(昨年 20.2年から +47.9 ％増)。平均専有面積は 38.8 ㎡ (昨年 31.5 ㎡から +23.0 ％増)。
価格上昇要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 25.0 ％ → 2023年 37.5 ％)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2022年 20.2 年 → 2023年 29.9 年、+47.9 ％と大きく増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 35.0 ％ → 2023年 75.0 ％)
大岡山駅 108.1 万/㎡(昨年同期比 -6.8 ％)
大岡山駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は108万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2022年)に比べて -6.8％( -7.9万円/㎡)と弱含みに推移しています。売買数は 20 件(１年前(2022年)に比べて -41.2％( -14件/㎡)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 25.0年(昨年 16.6年から +50.5 ％増)。平均専有面積は 44.8 ㎡ (昨年 44.9 ㎡から -0.2 ％減)。
価格上昇要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 23.5 ％ → 2023年 30.0 ％)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2022年 16.6 年 → 2023年 25.0 年、+50.5 ％と大きく増加)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 8.8 ％ → 2023年 20.0 ％)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2022年 5.9 ％ → 2023年 5.0 ％)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅： セグメント：
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示