【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古マンション相場の概況
2022年1月〜12月期の東京メトロ東西線 (中野駅~葛西駅)における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は89.3万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2021年)に比べて +6.5%( +5.4万円/㎡)と堅調に推移しています。売買数は 1591 件(1年前(2021年)に比べて -2.0%( -33件/㎡)と僅かに減少しています。)。
平均築年数は 24.2年(昨年 23.4年から +3.3 %増)。平均専有面積は 54.1 ㎡ (昨年 55.3 ㎡から -2.2 %減)。
近年の取引物件の特徴は、駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく増加、駅から徒歩 10 分圏内の標準的な物件数が小幅減少。
値上がりした駅数は 12 駅に対して、値下がりした駅数は 4 駅。全体的に上昇基調。南砂町駅は、昨年から 10 %以上の値上がり。最も値上がりしたのは南砂町駅で昨年に比べ +14.5 %、単価は 69.5 万円/㎡となった。
上位 2 駅(南砂町駅、神楽坂駅)は +12.0 %(単価 +10.0 万円/㎡)の上昇。一方、下位 2 駅(大手町駅、日本橋駅)は -7.8 %(単価 -10.9 万円/㎡)の下落。
価格上昇要因
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2021年 10.4 % → 2022年 12.9 %)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が僅かに減少(全取引物件に占める割合が 2021年 30.8 % → 2022年 30.3 %)
価格下落要因
- 築 40 年を超える高経年物件数が小幅増加(全取引物件に占める割合が 2021年 20.0 % → 2022年 21.9 %)
- 築 6 年未満の築浅物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2021年 7.2 % → 2022年 5.9 %)
駅ごとの中古マンション相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった飯田橋駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は142万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2021年)に比べて -5.5%( -8.2万円/㎡)と弱含みに推移しています。売買数は 99 件(1年前(2021年)に比べて +39.4%( +28件/㎡)と大幅に増加しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となった葛西駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は55.4万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2021年)に比べて +1.5%( +0.8万円/㎡)と僅かに上昇しています。売買数は 132 件(1年前(2021年)に比べて -14.3%( -22件/㎡)と不調に推移しています。)。
東京メトロ東西線 | 現状(2022) (平均築年・面積) | 1年前 (平均築年・面積) | 2年前 (平均築年・面積) |
---|---|---|---|
中野駅 | 96.7万/㎡ (27.5年/47.5㎡) | 93.6万/㎡ (27.4年/51.6㎡) | 93.4万/㎡ (28.4年/47.7㎡) |
落合駅 | 92.4万/㎡ (27.2年/44.1㎡) | 85.5万/㎡ (27.5年/37.0㎡) | 103万/㎡ (19.2年/30.4㎡) |
高田馬場駅 | 99.7万/㎡ (26.5年/44.0㎡) | 93.5万/㎡ (23.3年/45.3㎡) | 93.1万/㎡ (25.9年/34.5㎡) |
早稲田駅 | 101万/㎡ (21.7年/40.5㎡) | 106万/㎡ (18.6年/35.0㎡) | 110万/㎡ (17.5年/30.8㎡) |
神楽坂駅 | 131万/㎡ (16.1年/49.0㎡) | 120万/㎡ (17.7年/49.5㎡) | 116万/㎡ (16.8年/52.6㎡) |
飯田橋駅 | 142万/㎡ (22.8年/49.6㎡) | 150万/㎡ (18.7年/54.9㎡) | 118万/㎡ (21.8年/46.9㎡) |
九段下駅 | 129万/㎡ (24.3年/49.3㎡) | 127万/㎡ (24.4年/48.3㎡) | 118万/㎡ (23.9年/32.9㎡) |
竹橋駅 | - | - | - |
大手町駅 | 137万/㎡ (9.0年/42.9㎡) | 151万/㎡ (6.2年/48.9㎡) | 95.0万/㎡ (13.8年/20.0㎡) |
日本橋駅 | 115万/㎡ (30.4年/20.0㎡) | 123万/㎡ (12.2年/37.5㎡) | 127万/㎡ (17.1年/22.5㎡) |
茅場町駅 | 107万/㎡ (22.7年/41.1㎡) | 106万/㎡ (21.2年/35.2㎡) | 99.7万/㎡ (24.5年/28.5㎡) |
門前仲町駅 | 92.8万/㎡ (24.1年/46.6㎡) | 88.9万/㎡ (22.6年/48.8㎡) | 119万/㎡ (14.8年/31.3㎡) |
木場駅 | 87.6万/㎡ (18.1年/53.0㎡) | 84.7万/㎡ (17.6年/56.7㎡) | 85.2万/㎡ (15.9年/49.3㎡) |
東陽町駅 | 78.5万/㎡ (26.8年/59.2㎡) | 72.4万/㎡ (26.8年/59.1㎡) | 72.1万/㎡ (27.0年/54.2㎡) |
南砂町駅 | 69.5万/㎡ (25.1年/64.7㎡) | 60.7万/㎡ (24.7年/65.6㎡) | 61.0万/㎡ (23.5年/61.1㎡) |
西葛西駅 | 61.8万/㎡ (25.9年/69.6㎡) | 57.2万/㎡ (25.7年/70.9㎡) | 55.1万/㎡ (27.5年/63.8㎡) |
葛西駅 | 55.4万/㎡ (26.2年/64.4㎡) | 54.6万/㎡ (25.4年/64.2㎡) | 50.5万/㎡ (28.8年/55.7㎡) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古マンションの実売却価格(国土交通省アンケートに基づく)をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位:万円、カッコ内は事例物件の平均築年数/同専有面積。
価格変動が大きかった駅について
南砂町駅 69.5 万/㎡(昨年同期比 +14.5 %)
南砂町駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は69.5万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2021年)に比べて +14.5%( +8.8万円/㎡)と好調に推移しています。売買数は 176 件(1年前(2021年)に比べて -4.3%( -8件/㎡)と小幅に減少しています。)。
平均築年数は 25.1年(昨年 24.7年から +1.7 %増)。平均専有面積は 64.7 ㎡ (昨年 65.6 ㎡から -1.4 %減)。
価格上昇要因
- 駅からの平均距離が減少(2021年 11.0 分 → 2022年 9.7 分、-11.9 %と減少)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2021年 7.1 % → 2022年 13.1 %)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2021年 7.1 % → 2022年 11.4 %)
神楽坂駅 130.8 万/㎡(昨年同期比 +9.5 %)
神楽坂駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は131万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2021年)に比べて +9.5%( +11.3万円/㎡)と堅調に推移しています。売買数は 73 件(1年前(2021年)に比べて -1.4%( -1件/㎡)と僅かに減少しています。)。
平均築年数は 16.1年(昨年 17.7年から -9.3 %減)。平均専有面積は 49.0 ㎡ (昨年 49.5 ㎡から -1.0 %減)。
価格上昇要因
- 駅からの平均距離が減少(2021年 4.9 分 → 2022年 4.4 分、-10.3 %と減少)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2021年 14.9 % → 2022年 20.5 %)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2021年 6.8 % → 2022年 4.1 %)
価格下落要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が小幅減少(全取引物件に占める割合が 2021年 48.6 % → 2022年 46.6 %)
- 築 6 年未満の築浅物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2021年 4.1 % → 2022年 2.7 %)
大手町駅 137.0 万/㎡(昨年同期比 -9.2 %)
大手町駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は137万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2021年)に比べて -9.2%( -13.9万円/㎡)と弱含みに推移しています。売買数は 12 件(1年前(2021年)に比べて +33.3%( +3件/㎡)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 9.0年(昨年 6.2年から +45.4 %増)。平均専有面積は 42.9 ㎡ (昨年 48.9 ㎡から -12.2 %減)。
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2021年 6.2 年 → 2022年 9.0 年、+45.4 %と大きく増加)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2021年 88.9 % → 2022年 66.7 %)
日本橋駅 114.7 万/㎡(昨年同期比 -6.5 %)
日本橋駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は115万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2021年)に比べて -6.5%( -8.0万円/㎡)と弱含みに推移しています。売買数は 2 件(1年前(2021年)に比べて -50.0%( -2件/㎡)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 30.4年(昨年 12.2年から +149.2 %増)。平均専有面積は 20.0 ㎡ (昨年 37.5 ㎡から -46.7 %減)。
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2021年 12.2 年 → 2022年 30.4 年、+149.2 %と大きく増加)
- 駅からの平均距離が増加(2021年 3.0 分 → 2022年 3.5 分、+16.7 %と増加)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が僅かに減少(全取引物件に占める割合が 2021年 100.0 % → 2022年 100.0 %)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅: セグメント:
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示