【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古マンション相場の概況
2023年10月〜12月期の東京メトロ日比谷線 (北千住駅～中目黒駅)における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は129万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2022年)に比べて +4.1％( +5.1万円/㎡)と小幅に上昇しています。売買数は 451 件(１年前(2022年)に比べて +8.9％( +37件/㎡)と堅調に推移しています。)。
平均築年数は 20.2年(昨年 19.3年から +4.4 ％増)。平均専有面積は 52.1 ㎡ (昨年 52.7 ㎡から -1.1 ％減)。
近年の取引物件の特徴は、専有面積 60 平方メートル未満のDINKS・子供独立後の老後世帯を対象とした中規模物件数が増加、築 20 年以内の比較的新しい物件数が大きく減少。
値上がりした駅数は 13 駅に対して、値下がりした駅数は 6 駅。全体的に上昇基調。茅場町駅、神谷町駅、恵比寿駅は、昨年から 20 ％以上の値上がり。最も値上がりしたのは神谷町駅で昨年に比べ +43.6 ％、単価は 394 万円/㎡となった。
上位 2 駅(神谷町駅、茅場町駅)は +35.6 ％(単価 +74.0 万円/㎡)の上昇。一方、下位 2 駅(六本木駅、小伝馬町駅)は -16.0 ％(単価 -28.9 万円/㎡)の下落。
価格上昇要因
- 築 6 年未満の築浅物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 10.2 ％ → 2023年 13.1 ％)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が僅かに増加(全取引物件に占める割合が 2022年 34.1 ％ → 2023年 34.1 ％)
価格下落要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2022年 25.2 ％ → 2023年 29.3 ％)
- 築 40 年を超える高経年物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2022年 11.4 ％ → 2023年 13.5 ％)
駅ごとの中古マンション相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった神谷町駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は394万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2022年)に比べて +43.6％( +119.5万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 7 件(１年前(2022年)に比べて -30.0％( -3件/㎡)と大幅に減少しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となった南千住駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は73.5万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2022年)に比べて +1.9％( +1.4万円/㎡)と僅かに上昇しています。売買数は 43 件(１年前(2022年)に比べて +7.5％( +3件/㎡)と堅調に推移しています。)。
| 東京メトロ日比谷線 | 現状(2023) (平均築年・面積) | １年前 (平均築年・面積) | ２年前 (平均築年・面積) |
|---|---|---|---|
| 北千住駅 | 75.0万/㎡ (20.2年/51.0㎡) | 79.1万/㎡ (15.2年/50.0㎡) | 79.2万/㎡ (18.0年/50.0㎡) |
| 南千住駅 | 73.5万/㎡ (20.4年/59.8㎡) | 72.1万/㎡ (18.8年/66.0㎡) | 64.4万/㎡ (22.1年/62.9㎡) |
| 三ノ輪駅 | 89.8万/㎡ (18.1年/43.5㎡) | 81.8万/㎡ (21.3年/47.1㎡) | 78.0万/㎡ (15.6年/48.4㎡) |
| 入谷駅 | 89.8万/㎡ (20.8年/41.4㎡) | 81.6万/㎡ (23.2年/42.0㎡) | 81.0万/㎡ (17.5年/46.4㎡) |
| 上野駅 | 118万/㎡ (19.3年/35.8㎡) | 112万/㎡ (13.2年/45.5㎡) | 93.5万/㎡ (16.9年/43.8㎡) |
| 仲御徒町駅 | 114万/㎡ (18.6年/45.6㎡) | 115万/㎡ (11.2年/36.7㎡) | 101万/㎡ (19.8年/36.0㎡) |
| 秋葉原駅 | 131万/㎡ (14.9年/42.5㎡) | 145万/㎡ (17.4年/62.9㎡) | 115万/㎡ (17.8年/47.5㎡) |
| 小伝馬町駅 | 118万/㎡ (18.4年/54.0㎡) | 138万/㎡ (9.3年/53.2㎡) | 119万/㎡ (14.7年/44.4㎡) |
| 人形町駅 | 136万/㎡ (21.4年/49.2㎡) | 117万/㎡ (19.8年/46.3㎡) | 127万/㎡ (12.2年/52.7㎡) |
| 茅場町駅 | 132万/㎡ (20.8年/42.1㎡) | 103万/㎡ (26.0年/47.5㎡) | 102万/㎡ (24.3年/33.4㎡) |
| 八丁堀駅 | 144万/㎡ (14.8年/52.4㎡) | 128万/㎡ (17.5年/45.5㎡) | 112万/㎡ (16.7年/48.6㎡) |
| 築地駅 | 130万/㎡ (19.9年/42.0㎡) | 131万/㎡ (16.1年/45.3㎡) | 111万/㎡ (18.1年/47.9㎡) |
| 東銀座駅 | 146万/㎡ (16.4年/32.0㎡) | 136万/㎡ (23.0年/33.8㎡) | 115万/㎡ (31.0年/34.3㎡) |
| 銀座駅 | 160万/㎡ (19.8年/50.0㎡) | - | 129万/㎡ (14.8年/46.7㎡) |
| 日比谷駅 | - | - | 125万/㎡ (3.8年/40.0㎡) |
| 虎ノ門ヒルズ駅 | 184万/㎡ (5.2年/44.0㎡) | 166万/㎡ (5.6年/41.0㎡) | 144万/㎡ (6.3年/30.0㎡) |
| 神谷町駅 | 394万/㎡ (11.5年/90.7㎡) | 274万/㎡ (10.3年/83.5㎡) | 151万/㎡ (20.3年/58.0㎡) |
| 六本木駅 | 178万/㎡ (29.2年/51.8㎡) | 216万/㎡ (22.5年/62.0㎡) | 152万/㎡ (26.9年/54.5㎡) |
| 広尾駅 | 195万/㎡ (19.7年/89.3㎡) | 184万/㎡ (21.7年/73.7㎡) | 179万/㎡ (18.6年/73.7㎡) |
| 恵比寿駅 | 169万/㎡ (25.7年/52.3㎡) | 135万/㎡ (26.5年/44.4㎡) | 149万/㎡ (23.7年/51.4㎡) |
| 中目黒駅 | 151万/㎡ (25.0年/53.7㎡) | 148万/㎡ (20.7年/56.8㎡) | 128万/㎡ (29.3年/54.1㎡) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古マンションの実売却価格（国土交通省アンケートに基づく）をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位：万円、カッコ内は事例物件の平均築年数／同専有面積。
価格変動が大きかった駅について
神谷町駅 393.7 万/㎡(昨年同期比 +43.6 ％)
神谷町駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は394万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2022年)に比べて +43.6％( +119.5万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 7 件(１年前(2022年)に比べて -30.0％( -3件/㎡)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 11.5年(昨年 10.3年から +11.8 ％増)。平均専有面積は 90.7 ㎡ (昨年 83.5 ㎡から +8.6 ％増)。
価格上昇要因
- 駅からの平均距離が大きく減少(2022年 3.4 分 → 2023年 2.7 分、-20.2 ％と大きく減少)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 40.0 ％ → 2023年 71.4 ％)
価格下落要因
- 平均築年数が増加(2022年 10.3 年 → 2023年 11.5 年、+11.8 ％と増加)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 40.0 ％ → 2023年 28.6 ％)
茅場町駅 131.8 万/㎡(昨年同期比 +27.7 ％)
茅場町駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は132万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2022年)に比べて +27.7％( +28.6万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 12 件(１年前(2022年)に比べて +200.0％( +8件/㎡)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 20.8年(昨年 26.0年から -20.2 ％減)。平均専有面積は 42.1 ㎡ (昨年 47.5 ㎡から -11.4 ％減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2022年 26.0 年 → 2023年 20.8 年、-20.2 ％と大きく減少)
- 駅からの平均距離が大きく減少(2022年 5.0 分 → 2023年 3.5 分、-30.0 ％と大きく減少)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 50.0 ％ → 2023年 16.7 ％)
価格下落要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2022年 50.0 ％ → 2023年 41.7 ％)
六本木駅 178.1 万/㎡(昨年同期比 -17.6 ％)
六本木駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は178万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2022年)に比べて -17.6％( -38.0万円/㎡)と不調に推移しています。売買数は 17 件(１年前(2022年)に比べて -15.0％( -3件/㎡)と不調に推移しています。)。
平均築年数は 29.2年(昨年 22.5年から +29.9 ％増)。平均専有面積は 51.8 ㎡ (昨年 62.0 ㎡から -16.5 ％減)。
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2022年 22.5 年 → 2023年 29.2 年、+29.9 ％と大きく増加)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 15.8 ％ → 2023年 35.3 ％)
小伝馬町駅 118.0 万/㎡(昨年同期比 -14.3 ％)
小伝馬町駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は118万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2022年)に比べて -14.3％( -19.8万円/㎡)と不調に推移しています。売買数は 15 件(１年前(2022年)に比べて +7.1％( +1件/㎡)と堅調に推移しています。)。
平均築年数は 18.4年(昨年 9.3年から +98.3 ％増)。平均専有面積は 54.0 ㎡ (昨年 53.2 ㎡から +1.5 ％増)。
価格上昇要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 57.1 ％ → 2023年 73.3 ％)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2022年 9.3 年 → 2023年 18.4 年、+98.3 ％と大きく増加)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 42.9 ％ → 2023年 26.7 ％)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅： セグメント：
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示