物件種別
対象路線
調査期間
中古マンション
2023年第3四半期
2023年7月9月

この記事は不動産鑑定士、宅地建物取引士により監修しています

記事監修:岩野 愛弓
【監修者】

宅地建物取引士・日商簿記2級

岩野 愛弓 (監修者)

注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...

中古マンション相場の概況

2023年7月〜9月期の東京メトロ南北線 (目黒駅赤羽岩淵駅)における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は144万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2022年)に比べて +16.3%( +20.1万円/㎡)と好調に推移しています。売買数は 454 件(1年前(2022年)に比べて +12.4%( +50件/㎡)と好調に推移しています。)。

平均築年数は 21.0年(昨年 21.1年から -0.6 %減)。平均専有面積は 58.5 ㎡ (昨年 53.1 ㎡から +10.1 %増)。

近年の取引物件の特徴は、専有面積 100 平方メートル未満の一般的なファミリー世帯を対象とした物件数が大きく増加、駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加。

値上がりした駅数は 16 駅に対して、値下がりした駅数は 3 駅。上昇基調の駅が大きく上回った。白金台駅白金高輪駅麻布十番駅六本木一丁目駅後楽園駅西ケ原駅は、昨年から 20 %以上の値上がり。最も値上がりしたのは溜池山王駅で昨年に比べ +111.6 %、単価は 191 万円/㎡となった。

上位 2 駅(溜池山王駅西ケ原駅)は +74.7 %(単価 +63.3 万円/㎡)の上昇。一方、下位 2 駅(永田町駅四ツ谷駅)は -32.4 %(単価 -64.4 万円/㎡)の下落。

価格上昇要因

  • 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 31.0 % → 2023年 39.3 %)
  • 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 6.4 % → 2023年 9.9 %)

価格下落要因

  • 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 17.4 % → 2023年 13.5 %)
  • 築 40 年を超える高経年物件数が小幅増加(全取引物件に占める割合が 2022年 16.3 % → 2023年 17.6 %)

駅ごとの中古マンション相場について

鉄道路線中、最高値の駅となった六本木一丁目駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は272万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2022年)に比べて +33.3%( +67.9万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 10 件(1年前(2022年)に比べて +25.0%( +2件/㎡)と大幅に増加しています。)。

鉄道路線中、最低値の駅となった王子神谷駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は75.0万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2022年)に比べて +5.1%( +3.6万円/㎡)と堅調に推移しています。売買数は 38 件(1年前(2022年)に比べて -2.6%( -1件/㎡)と僅かに減少しています。)。

東京メトロ南北線(沿線・駅ごとの中古マンションについて)
東京メトロ南北線現状(2023)
(平均築年・面積)
1年前
(平均築年・面積)
2年前
(平均築年・面積)
目黒駅139万/㎡
(23.7年/61.8㎡)
127万/㎡
(23.0年/60.1㎡)
127万/㎡
(19.6年/58.4㎡)
白金台駅184万/㎡
(25.4年/77.0㎡)
150万/㎡
(23.6年/60.5㎡)
141万/㎡
(21.0年/76.3㎡)
白金高輪駅190万/㎡
(14.1年/55.9㎡)
152万/㎡
(18.4年/55.6㎡)
133万/㎡
(26.8年/52.8㎡)
麻布十番駅198万/㎡
(21.1年/61.9㎡)
159万/㎡
(25.2年/48.7㎡)
162万/㎡
(20.8年/55.6㎡)
六本木一丁目駅272万/㎡
(14.9年/62.5㎡)
204万/㎡
(20.3年/44.4㎡)
167万/㎡
(20.4年/66.7㎡)
溜池山王駅191万/㎡
(28.2年/69.3㎡)
90.2万/㎡
(22.0年/35.0㎡)
156万/㎡
(19.5年/60.0㎡)
永田町駅111万/㎡
(45.5年/32.5㎡)
200万/㎡
(23.9年/60.0㎡)
-
四ツ谷駅157万/㎡
(24.8年/59.3㎡)
197万/㎡
(12.2年/61.9㎡)
114万/㎡
(35.9年/58.3㎡)
市ケ谷駅148万/㎡
(30.3年/54.1㎡)
129万/㎡
(26.9年/62.7㎡)
130万/㎡
(17.2年/42.4㎡)
飯田橋駅140万/㎡
(28.4年/58.2㎡)
154万/㎡
(19.1年/48.0㎡)
143万/㎡
(19.2年/61.7㎡)
後楽園駅142万/㎡
(18.7年/56.7㎡)
105万/㎡
(25.5年/52.9㎡)
122万/㎡
(14.9年/44.5㎡)
東大前駅98.8万/㎡
(24.4年/32.9㎡)
94.9万/㎡
(27.9年/60.0㎡)
108万/㎡
(12.8年/34.2㎡)
本駒込駅104万/㎡
(22.4年/51.6㎡)
102万/㎡
(21.9年/39.6㎡)
97.2万/㎡
(23.6年/40.8㎡)
駒込駅101万/㎡
(26.2年/51.0㎡)
99.2万/㎡
(23.4年/38.8㎡)
99.5万/㎡
(20.7年/42.5㎡)
西ケ原駅94.5万/㎡
(15.2年/83.3㎡)
68.6万/㎡
(42.5年/70.0㎡)
94.6万/㎡
(12.5年/37.5㎡)
王子駅88.1万/㎡
(20.9年/49.0㎡)
87.9万/㎡
(16.8年/42.6㎡)
67.3万/㎡
(24.4年/48.1㎡)
王子神谷駅75.0万/㎡
(14.5年/61.8㎡)
71.4万/㎡
(14.5年/65.0㎡)
74.3万/㎡
(9.2年/58.8㎡)
志茂駅76.5万/㎡
(16.5年/60.0㎡)
74.5万/㎡
(19.2年/60.0㎡)
72.4万/㎡
(20.2年/38.6㎡)
赤羽岩淵駅82.6万/㎡
(22.0年/47.5㎡)
82.6万/㎡
(17.6年/45.0㎡)
96.2万/㎡
(9.4年/45.0㎡)

※『ウチノカチ』データベースに登録された中古マンションの実売却価格(国土交通省アンケートに基づく)をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位:万円、カッコ内は事例物件の平均築年数/同専有面積。

価格変動が大きかった駅について

溜池山王駅190.9 万/㎡(昨年同期比 +111.6 %)

溜池山王駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は191万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2022年)に比べて +111.6%( +100.7万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 7 件(1年前(2022年)に比べて +250.0%( +5件/㎡)と大幅に増加しています。)。

平均築年数は 28.2年(昨年 22.0年から +28.2 %増)。平均専有面積は 69.3 ㎡ (昨年 35.0 ㎡から +98.0 %増)。

価格上昇要因

  • 駅からの平均距離が大きく減少(2022年 5.0 分 → 2023年 3.6 分、-28.6 %と大きく減少)
  • 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 50.0 % → 2023年 71.4 %)

価格下落要因

  • 平均築年数が大きく増加(2022年 22.0 年 → 2023年 28.2 年、+28.2 %と大きく増加)

西ケ原駅94.5 万/㎡(昨年同期比 +37.8 %)

西ケ原駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は94.5万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2022年)に比べて +37.8%( +26.0万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 3 件(1年前(2022年)に比べて +200.0%( +2件/㎡)と大幅に増加しています。)。

平均築年数は 15.2年(昨年 42.5年から -64.3 %減)。平均専有面積は 83.3 ㎡ (昨年 70.0 ㎡から +19.0 %増)。

価格上昇要因

  • 平均築年数が大きく減少(2022年 42.5 年 → 2023年 15.2 年、-64.3 %と大きく減少)

価格下落要因

  • 駅からの平均距離が大きく増加(2022年 1.0 分 → 2023年 5.0 分、+400.0 %と大きく増加)

永田町駅111.4 万/㎡(昨年同期比 -44.3 %)

永田町駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は111万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2022年)に比べて -44.3%( -88.6万円/㎡)と大幅に下落しています。売買数は 2 件(1年前(2022年)に比べて -33.3%( -1件/㎡)と大幅に減少しています。)。

平均築年数は 45.5年(昨年 23.9年から +90.9 %増)。平均専有面積は 32.5 ㎡ (昨年 60.0 ㎡から -45.8 %減)。

価格上昇要因

  • 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 33.3 % → 2023年 100.0 %)

価格下落要因

  • 平均築年数が大きく増加(2022年 23.9 年 → 2023年 45.5 年、+90.9 %と大きく増加)
  • 駅からの平均距離が大きく増加(2022年 1.7 分 → 2023年 3.0 分、+80.0 %と大きく増加)
  • 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 33.3 % → 2023年 100.0 %)

四ツ谷駅156.6 万/㎡(昨年同期比 -20.4 %)

四ツ谷駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は157万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2022年)に比べて -20.4%( -40.2万円/㎡)と大幅に下落しています。売買数は 7 件(1年前(2022年)に比べて -12.5%( -1件/㎡)と不調に推移しています。)。

平均築年数は 24.8年(昨年 12.2年から +103.7 %増)。平均専有面積は 59.3 ㎡ (昨年 61.9 ㎡から -4.2 %減)。

価格下落要因

  • 平均築年数が大きく増加(2022年 12.2 年 → 2023年 24.8 年、+103.7 %と大きく増加)
  • 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 16.7 % → 2023年 42.9 %)

セグメントごとの取引物件の内訳

対象駅:   セグメント:

※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示

記事:ウチノカチ

※転載・利用時にはURL(https://utinokati.com/)を明記してください(事前許諾等は原則不要)
データ:国土交通省 売却価格情報(過去の実取引情報)

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