【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古マンション相場の概況
2023年1月〜3月期の東京メトロ千代田線 (北綾瀬駅~代々木上原駅)における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は109万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2022年)に比べて +6.4%( +6.6万円/㎡)と堅調に推移しています。売買数は 257 件(1年前(2022年)に比べて -18.4%( -58件/㎡)と不調に推移しています。)。
平均築年数は 22.5年(昨年 20.7年から +8.6 %増)。平均専有面積は 52.1 ㎡ (昨年 53.2 ㎡から -2.1 %減)。
近年の取引物件の特徴は、築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加、駅から徒歩 10 分圏内の標準的な物件数が増加。
値上がりした駅数は 9 駅に対して、値下がりした駅数は 6 駅。おおむね昨年と横ばい傾向。綾瀬駅は、昨年から 20 %以上の値上がり。最も値上がりしたのは綾瀬駅で昨年に比べ +44.4 %、単価は 80.5 万円/㎡となった。
上位 2 駅(綾瀬駅、代々木上原駅)は +30.1 %(単価 +23.1 万円/㎡)の上昇。一方、下位 2 駅(新御茶ノ水駅、千駄木駅)は -34.9 %(単価 -78.1 万円/㎡)の下落。
価格上昇要因
- 築 6 年未満の築浅物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2022年 9.4 % → 2023年 10.6 %)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 2.9 % → 2023年 3.5 %)
価格下落要因
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 12.0 % → 2023年 19.6 %)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2022年 13.1 % → 2023年 10.9 %)
駅ごとの中古マンション相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった表参道駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は171万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2022年)に比べて -2.1%( -3.6万円/㎡)と僅かに下落しています。売買数は 24 件(1年前(2022年)に比べて +41.2%( +7件/㎡)と大幅に増加しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となった北綾瀬駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は49.7万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2022年)に比べて +10.5%( +4.7万円/㎡)と好調に推移しています。売買数は 29 件(1年前(2022年)に比べて -43.1%( -22件/㎡)と大幅に減少しています。)。
東京メトロ千代田線 | 現状(2023) (平均築年・面積) | 1年前 (平均築年・面積) | 2年前 (平均築年・面積) |
---|---|---|---|
北綾瀬駅 | 49.7万/㎡ (23.1年/61.6㎡) | 45.0万/㎡ (23.7年/52.4㎡) | 46.6万/㎡ (25.9年/51.6㎡) |
綾瀬駅 | 80.5万/㎡ (18.5年/44.6㎡) | 55.7万/㎡ (22.3年/56.6㎡) | 46.6万/㎡ (21.5年/48.1㎡) |
北千住駅 | 85.6万/㎡ (13.6年/55.2㎡) | 78.7万/㎡ (16.5年/54.2㎡) | 79.3万/㎡ (14.3年/61.3㎡) |
町屋駅 | 62.3万/㎡ (26.0年/56.5㎡) | 61.0万/㎡ (20.0年/62.7㎡) | 56.5万/㎡ (21.9年/62.4㎡) |
西日暮里駅 | 86.8万/㎡ (19.8年/46.9㎡) | 78.9万/㎡ (22.8年/50.3㎡) | 78.9万/㎡ (22.6年/43.2㎡) |
千駄木駅 | 101万/㎡ (23.3年/35.0㎡) | 111万/㎡ (18.3年/44.1㎡) | 87.7万/㎡ (26.7年/42.3㎡) |
根津駅 | 113万/㎡ (23.5年/51.2㎡) | 122万/㎡ (19.6年/57.2㎡) | 108万/㎡ (16.4年/50.6㎡) |
湯島駅 | 132万/㎡ (16.8年/45.3㎡) | 117万/㎡ (18.8年/40.0㎡) | 116万/㎡ (17.4年/47.1㎡) |
新御茶ノ水駅 | 95.3万/㎡ (41.7年/20.0㎡) | 241万/㎡ (10.5年/75.0㎡) | 190万/㎡ (15.8年/50.0㎡) |
大手町駅 | 155万/㎡ (6.5年/46.7㎡) | 137万/㎡ (9.8年/45.0㎡) | 134万/㎡ (8.0年/60.0㎡) |
日比谷駅 | - | - | - |
赤坂駅 | 155万/㎡ (26.4年/43.6㎡) | 167万/㎡ (22.2年/47.9㎡) | 156万/㎡ (18.1年/57.3㎡) |
乃木坂駅 | 155万/㎡ (32.7年/46.1㎡) | 148万/㎡ (29.2年/41.8㎡) | 104万/㎡ (29.9年/46.5㎡) |
表参道駅 | 171万/㎡ (28.4年/72.5㎡) | 174万/㎡ (21.3年/70.6㎡) | 144万/㎡ (27.6年/78.8㎡) |
明治神宮前駅 | - | 96.4万/㎡ (28.0年/49.0㎡) | 100万/㎡ (19.6年/56.0㎡) |
代々木公園駅 | 144万/㎡ (14.5年/54.4㎡) | 156万/㎡ (15.3年/50.0㎡) | 115万/㎡ (23.8年/58.8㎡) |
代々木上原駅 | 158万/㎡ (21.3年/62.0㎡) | 137万/㎡ (19.3年/62.1㎡) | 131万/㎡ (15.9年/62.5㎡) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古マンションの実売却価格(国土交通省アンケートに基づく)をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位:万円、カッコ内は事例物件の平均築年数/同専有面積。
価格変動が大きかった駅について
綾瀬駅 80.5 万/㎡(昨年同期比 +44.4 %)
綾瀬駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は80.5万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2022年)に比べて +44.4%( +24.8万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 25 件(前年比変わらず)。
平均築年数は 18.5年(昨年 22.3年から -17.3 %減)。平均専有面積は 44.6 ㎡ (昨年 56.6 ㎡から -21.2 %減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が減少(2022年 22.3 年 → 2023年 18.5 年、-17.3 %と減少)
- 駅からの平均距離が大きく減少(2022年 9.2 分 → 2023年 7.3 分、-20.9 %と大きく減少)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 4.2 % → 2023年 16.0 %)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 54.2 % → 2023年 36.0 %)
価格下落要因
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 4.2 % → 2023年 12.0 %)
- 築 6 年未満の築浅物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 8.3 % → 2023年 4.0 %)
代々木上原駅 158.3 万/㎡(昨年同期比 +15.7 %)
代々木上原駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は158万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2022年)に比べて +15.7%( +21.5万円/㎡)と好調に推移しています。売買数は 10 件(1年前(2022年)に比べて -28.6%( -4件/㎡)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 21.3年(昨年 19.3年から +10.4 %増)。平均専有面積は 62.0 ㎡ (昨年 62.1 ㎡から -0.2 %減)。
価格下落要因
- 平均築年数が増加(2022年 19.3 年 → 2023年 21.3 年、+10.4 %と増加)
- 駅からの平均距離が大きく増加(2022年 5.9 分 → 2023年 7.4 分、+26.3 %と大きく増加)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 42.9 % → 2023年 20.0 %)
新御茶ノ水駅 95.3 万/㎡(昨年同期比 -60.5 %)
新御茶ノ水駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は95.3万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2022年)に比べて -60.5%( -145.8万円/㎡)と大幅に下落しています。売買数は 3 件(1年前(2022年)に比べて +50.0%( +1件/㎡)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 41.7年(昨年 10.5年から +296.8 %増)。平均専有面積は 20.0 ㎡ (昨年 75.0 ㎡から -73.3 %減)。
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2022年 10.5 年 → 2023年 41.7 年、+296.8 %と大きく増加)
千駄木駅 100.5 万/㎡(昨年同期比 -9.4 %)
千駄木駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は101万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2022年)に比べて -9.4%( -10.4万円/㎡)と弱含みに推移しています。売買数は 16 件(前年比変わらず)。
平均築年数は 23.3年(昨年 18.3年から +27.7 %増)。平均専有面積は 35.0 ㎡ (昨年 44.1 ㎡から -20.6 %減)。
価格上昇要因
- 築 6 年未満の築浅物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2022年 37.5 % → 2023年 43.8 %)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2022年 18.3 年 → 2023年 23.3 年、+27.7 %と大きく増加)
- 駅からの平均距離が大きく増加(2022年 3.0 分 → 2023年 4.6 分、+54.2 %と大きく増加)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 6.2 % → 2023年 31.2 %)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅: セグメント:
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示