【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古マンション相場の概況
2019年1月〜12月期の東京メトロ千代田線 (北綾瀬駅～代々木上原駅)における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は94.7万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2018年)に比べて +9.9％( +8.5万円/㎡)と堅調に推移しています。売買数は 462 件(１年前(2018年)に比べて -5.3％( -26件/㎡)と弱含みに推移しています。)。
平均築年数は 19.2年(昨年 20.5年から -6.2 ％減)。平均専有面積は 50.8 ㎡ (昨年 45.3 ㎡から +12.1 ％増)。
近年の取引物件の特徴は、駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加、専有面積 30 平方メートル未満の単身・独身世帯を対象としたワンルーム物件数が大きく減少。
値上がりした駅数は 14 駅に対して、値下がりした駅数は 2 駅。上昇基調の駅が大きく上回った。北千住駅、大手町駅、乃木坂駅、代々木公園駅は、昨年から 20 ％以上の値上がり。最も値上がりしたのは北千住駅で昨年に比べ +49.8 ％、単価は 90.1 万円/㎡となった。
上位 2 駅(北千住駅、乃木坂駅)は +39.6 ％(単価 +31.1 万円/㎡)の上昇。一方、下位 2 駅(綾瀬駅、町屋駅)は -10.6 ％(単価 -6.8 万円/㎡)の下落。
価格上昇要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2018年 24.8 ％ → 2019年 35.3 ％)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が小幅減少(全取引物件に占める割合が 2018年 36.9 ％ → 2019年 34.3 ％)
価格下落要因
- 築 6 年未満の築浅物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2018年 6.5 ％ → 2019年 4.6 ％)
- 築 40 年を超える高経年物件数が僅かに増加(全取引物件に占める割合が 2018年 8.4 ％ → 2019年 8.5 ％)
駅ごとの中古マンション相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった新御茶ノ水駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は182万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2018年)に比べて +14.7％( +23.3万円/㎡)と好調に推移しています。売買数は 3 件(１年前(2018年)に比べて +200.0％( +2件/㎡)と大幅に増加しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となった北綾瀬駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は43.3万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2018年)に比べて +6.7％( +2.7万円/㎡)と堅調に推移しています。売買数は 57 件(１年前(2018年)に比べて -18.6％( -13件/㎡)と不調に推移しています。)。
| 東京メトロ千代田線 | 現状(2019) (平均築年・面積) | １年前 (平均築年・面積) | ２年前 (平均築年・面積) |
|---|---|---|---|
| 北綾瀬駅 | 43.3万/㎡ (24.8年/52.7㎡) | 40.6万/㎡ (24.9年/46.7㎡) | 35.1万/㎡ (26.7年/51.1㎡) |
| 綾瀬駅 | 53.4万/㎡ (21.0年/51.4㎡) | 64.4万/㎡ (17.1年/44.2㎡) | 83.4万/㎡ (11.1年/33.4㎡) |
| 北千住駅 | 90.1万/㎡ (9.4年/53.6㎡) | 60.1万/㎡ (17.5年/51.5㎡) | 56.2万/㎡ (20.0年/48.2㎡) |
| 町屋駅 | 57.6万/㎡ (20.9年/55.8㎡) | 60.1万/㎡ (19.0年/53.0㎡) | 49.0万/㎡ (20.6年/53.5㎡) |
| 西日暮里駅 | 93.4万/㎡ (17.1年/38.1㎡) | 81.3万/㎡ (15.3年/35.2㎡) | 79.9万/㎡ (13.4年/35.2㎡) |
| 千駄木駅 | 90.2万/㎡ (23.6年/54.0㎡) | 90.0万/㎡ (22.2年/31.4㎡) | 83.6万/㎡ (22.2年/34.6㎡) |
| 根津駅 | 99.4万/㎡ (22.5年/55.6㎡) | 88.8万/㎡ (20.6年/51.5㎡) | 96.6万/㎡ (20.6年/43.8㎡) |
| 湯島駅 | 111万/㎡ (20.1年/39.8㎡) | 98.2万/㎡ (18.8年/43.1㎡) | 96.9万/㎡ (17.3年/31.5㎡) |
| 新御茶ノ水駅 | 182万/㎡ (7.6年/58.3㎡) | 158万/㎡ (5.0年/60.0㎡) | 117万/㎡ (7.5年/30.0㎡) |
| 大手町駅 | 150万/㎡ (7.5年/40.0㎡) | 122万/㎡ (15.4年/22.5㎡) | 124万/㎡ (12.7年/20.0㎡) |
| 日比谷駅 | - | - | 109万/㎡ (10.8年/57.5㎡) |
| 赤坂駅 | 135万/㎡ (22.4年/45.1㎡) | 120万/㎡ (24.8年/39.5㎡) | 144万/㎡ (18.5年/55.2㎡) |
| 乃木坂駅 | 142万/㎡ (26.6年/37.5㎡) | 110万/㎡ (27.9年/40.7㎡) | 108万/㎡ (29.8年/47.4㎡) |
| 表参道駅 | 145万/㎡ (18.8年/60.6㎡) | 134万/㎡ (22.0年/57.3㎡) | 145万/㎡ (20.0年/69.0㎡) |
| 明治神宮前駅 | 102万/㎡ (36.8年/42.5㎡) | 100万/㎡ (21.3年/65.0㎡) | 140万/㎡ (12.8年/77.5㎡) |
| 代々木公園駅 | 147万/㎡ (11.5年/38.1㎡) | 120万/㎡ (12.2年/40.0㎡) | 115万/㎡ (12.7年/36.0㎡) |
| 代々木上原駅 | 136万/㎡ (13.2年/69.2㎡) | 132万/㎡ (14.9年/41.9㎡) | 119万/㎡ (13.3年/50.5㎡) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古マンションの実売却価格（国土交通省アンケートに基づく）をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位：万円、カッコ内は事例物件の平均築年数／同専有面積。
価格変動が大きかった駅について
北千住駅 90.1 万/㎡(昨年同期比 +49.8 ％)
北千住駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は90.1万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2018年)に比べて +49.8％( +30.0万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 64 件(１年前(2018年)に比べて +30.6％( +15件/㎡)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 9.4年(昨年 17.5年から -46.2 ％減)。平均専有面積は 53.6 ㎡ (昨年 51.5 ㎡から +4.0 ％増)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2018年 17.5 年 → 2019年 9.4 年、-46.2 ％と大きく減少)
- 駅からの平均距離が大きく減少(2018年 10.4 分 → 2019年 7.2 分、-30.8 ％と大きく減少)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2018年 8.2 ％ → 2019年 53.1 ％)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2018年 39.6 ％ → 2019年 18.8 ％)
価格下落要因
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2018年 2.1 ％ → 2019年 4.7 ％)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2018年 6.2 ％ → 2019年 3.1 ％)
乃木坂駅 142.0 万/㎡(昨年同期比 +29.3 ％)
乃木坂駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は142万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2018年)に比べて +29.3％( +32.2万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 14 件(１年前(2018年)に比べて -36.4％( -8件/㎡)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 26.6年(昨年 27.9年から -4.8 ％減)。平均専有面積は 37.5 ㎡ (昨年 40.7 ㎡から -7.8 ％減)。
価格上昇要因
- 駅からの平均距離が大きく減少(2018年 4.7 分 → 2019年 3.5 分、-25.2 ％と大きく減少)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2018年 22.7 ％ → 2019年 57.1 ％)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2018年 4.8 ％ → 2019年 14.3 ％)
価格下落要因
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2018年 23.8 ％ → 2019年 35.7 ％)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2018年 36.4 ％ → 2019年 14.3 ％)
綾瀬駅 53.4 万/㎡(昨年同期比 -17.1 ％)
綾瀬駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は53.4万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2018年)に比べて -17.1％( -11.0万円/㎡)と不調に推移しています。売買数は 40 件(１年前(2018年)に比べて +2.6％( +1件/㎡)と僅かに増加しています。)。
平均築年数は 21.0年(昨年 17.1年から +22.9 ％増)。平均専有面積は 51.4 ㎡ (昨年 44.2 ㎡から +16.2 ％増)。
価格上昇要因
- 駅からの平均距離が減少(2018年 9.3 分 → 2019年 8.1 分、-12.8 ％と減少)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が小幅増加(全取引物件に占める割合が 2018年 25.6 ％ → 2019年 27.5 ％)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2018年 17.1 年 → 2019年 21.0 年、+22.9 ％と大きく増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2018年 41.7 ％ → 2019年 62.5 ％)
町屋駅 57.6 万/㎡(昨年同期比 -4.2 ％)
町屋駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は57.6万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2018年)に比べて -4.2％( -2.5万円/㎡)と小幅に下落しています。売買数は 38 件(１年前(2018年)に比べて -5.0％( -2件/㎡)と弱含みに推移しています。)。
平均築年数は 20.9年(昨年 19.0年から +10.1 ％増)。平均専有面積は 55.8 ㎡ (昨年 53.0 ㎡から +5.3 ％増)。
価格上昇要因
- 駅からの平均距離が減少(2018年 9.4 分 → 2019年 7.7 分、-19.0 ％と減少)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2018年 5.0 ％ → 2019年 13.2 ％)
- 築 6 年未満の築浅物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2018年 2.5 ％ → 2019年 7.9 ％)
価格下落要因
- 平均築年数が増加(2018年 19.0 年 → 2019年 20.9 年、+10.1 ％と増加)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2018年 5.0 ％ → 2019年 7.9 ％)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2018年 10.0 ％ → 2019年 7.9 ％)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅： セグメント：
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示