この記事は不動産鑑定士、宅地建物取引士により監修しています
【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古マンション相場の概況
2023年10月〜12月期の東急田園都市線 (渋谷駅~南町田グランベリーパーク駅)における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は114万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2022年)に比べて +6.3%( +6.8万円/㎡)と堅調に推移しています。売買数は 274 件(1年前(2022年)に比べて -6.5%( -19件/㎡)と弱含みに推移しています。)。
平均築年数は 24.9年(昨年 25.5年から -2.5 %減)。平均専有面積は 57.8 ㎡ (昨年 53.7 ㎡から +7.8 %増)。
近年の取引物件の特徴は、専有面積 60 平方メートル未満のDINKS・子供独立後の老後世帯を対象とした中規模物件数が大きく増加、専有面積 30 平方メートル未満の単身・独身世帯を対象としたワンルーム物件数が大きく減少。
値上がりした駅数は 6 駅に対して、値下がりした駅数は 3 駅。全体的に上昇基調。桜新町駅は、昨年から 20 %以上の値上がり。最も値上がりしたのは桜新町駅で昨年に比べ +22.4 %、単価は 119 万円/㎡となった。
上位 2 駅(桜新町駅、南町田グランベリーパーク駅)は +20.0 %(単価 +15.2 万円/㎡)の上昇。一方、下位 2 駅(すずかけ台駅、三軒茶屋駅)は -10.7 %(単価 -8.0 万円/㎡)の下落。
価格上昇要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2022年 37.3 % → 2023年 31.7 %)
- 築 6 年未満の築浅物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 5.6 % → 2023年 8.5 %)
価格下落要因
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 4.2 % → 2023年 2.2 %)
- 築 40 年を超える高経年物件数が小幅増加(全取引物件に占める割合が 2022年 21.6 % → 2023年 22.5 %)
駅ごとの中古マンション相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった渋谷駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は159万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2022年)に比べて +3.1%( +4.7万円/㎡)と小幅に上昇しています。売買数は 39 件(前年比変わらず)。
鉄道路線中、最低値の駅となったすずかけ台駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は48.1万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2022年)に比べて -14.2%( -7.9万円/㎡)と不調に推移しています。売買数は 4 件(1年前(2022年)に比べて +300.0%( +3件/㎡)と大幅に増加しています。)。
東急田園都市線 | 現状(2023) (平均築年・面積) | 1年前 (平均築年・面積) | 2年前 (平均築年・面積) |
---|---|---|---|
渋谷駅 | 159万/㎡ (28.2年/53.8㎡) | 155万/㎡ (26.5年/42.7㎡) | 128万/㎡ (30.5年/37.6㎡) |
池尻大橋駅 | 122万/㎡ (24.8年/48.9㎡) | 106万/㎡ (30.2年/41.3㎡) | 102万/㎡ (28.5年/51.9㎡) |
三軒茶屋駅 | 102万/㎡ (32.4年/46.0㎡) | 110万/㎡ (26.8年/39.9㎡) | 100万/㎡ (24.3年/42.1㎡) |
駒沢大学駅 | 100万/㎡ (29.1年/51.5㎡) | 102万/㎡ (25.6年/47.6㎡) | 97.8万/㎡ (24.5年/51.5㎡) |
桜新町駅 | 119万/㎡ (22.8年/70.8㎡) | 96.9万/㎡ (24.2年/62.0㎡) | 99.2万/㎡ (20.3年/71.7㎡) |
用賀駅 | 106万/㎡ (21.9年/64.9㎡) | 92.9万/㎡ (25.9年/61.3㎡) | 92.5万/㎡ (23.4年/66.1㎡) |
二子玉川駅 | 124万/㎡ (16.9年/64.7㎡) | 122万/㎡ (20.5年/75.0㎡) | 109万/㎡ (21.1年/72.4㎡) |
つくし野駅 | - | 28.6万/㎡ (31.8年/70.0㎡) | 33.6万/㎡ (34.3年/65.0㎡) |
すずかけ台駅 | 48.1万/㎡ (18.5年/92.5㎡) | 56.0万/㎡ (6.8年/75.0㎡) | 43.8万/㎡ (15.0年/84.2㎡) |
南町田グランベリーパーク駅 | 58.2万/㎡ (15.0年/72.3㎡) | 49.5万/㎡ (19.1年/67.5㎡) | 52.3万/㎡ (13.3年/80.8㎡) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古マンションの実売却価格(国土交通省アンケートに基づく)をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位:万円、カッコ内は事例物件の平均築年数/同専有面積。
価格変動が大きかった駅について
桜新町駅 118.6 万/㎡(昨年同期比 +22.4 %)
桜新町駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は119万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2022年)に比べて +22.4%( +21.7万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 26 件(1年前(2022年)に比べて -42.2%( -19件/㎡)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 22.8年(昨年 24.2年から -5.6 %減)。平均専有面積は 70.8 ㎡ (昨年 62.0 ㎡から +14.1 %増)。
価格上昇要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が小幅減少(全取引物件に占める割合が 2022年 52.3 % → 2023年 50.0 %)
- 築 40 年を超える高経年物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2022年 13.6 % → 2023年 11.5 %)
価格下落要因
- 築 6 年未満の築浅物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 18.2 % → 2023年 11.5 %)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 17.8 % → 2023年 11.5 %)
南町田グランベリーパーク駅 58.2 万/㎡(昨年同期比 +17.5 %)
南町田グランベリーパーク駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は58.2万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2022年)に比べて +17.5%( +8.7万円/㎡)と好調に推移しています。売買数は 15 件(1年前(2022年)に比べて +7.1%( +1件/㎡)と堅調に推移しています。)。
平均築年数は 15.0年(昨年 19.1年から -21.5 %減)。平均専有面積は 72.3 ㎡ (昨年 67.5 ㎡から +7.2 %増)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2022年 19.1 年 → 2023年 15.0 年、-21.5 %と大きく減少)
- 駅からの平均距離が大きく減少(2022年 11.8 分 → 2023年 8.7 分、-25.9 %と大きく減少)
価格下落要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 25.0 % → 2023年 30.8 %)
すずかけ台駅 48.1 万/㎡(昨年同期比 -14.2 %)
すずかけ台駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は48.1万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2022年)に比べて -14.2%( -7.9万円/㎡)と不調に推移しています。売買数は 4 件(1年前(2022年)に比べて +300.0%( +3件/㎡)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 18.5年(昨年 6.8年から +174.0 %増)。平均専有面積は 92.5 ㎡ (昨年 75.0 ㎡から +23.3 %増)。
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2022年 6.8 年 → 2023年 18.5 年、+174.0 %と大きく増加)
- 駅からの平均距離が増加(2022年 10.0 分 → 2023年 11.5 分、+15.0 %と増加)
三軒茶屋駅 102.3 万/㎡(昨年同期比 -7.3 %)
三軒茶屋駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は102万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2022年)に比べて -7.3%( -8.1万円/㎡)と弱含みに推移しています。売買数は 41 件(1年前(2022年)に比べて +5.1%( +2件/㎡)と堅調に推移しています。)。
平均築年数は 32.4年(昨年 26.8年から +21.0 %増)。平均専有面積は 46.0 ㎡ (昨年 39.9 ㎡から +15.3 %増)。
価格上昇要因
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 5.1 % → 2023年 12.2 %)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 41.0 % → 2023年 22.0 %)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2022年 26.8 年 → 2023年 32.4 年、+21.0 %と大きく増加)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 23.1 % → 2023年 46.3 %)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が小幅減少(全取引物件に占める割合が 2022年 12.8 % → 2023年 12.2 %)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅: セグメント:
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示