【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古マンション相場の概況
2024年1月〜3月期のJR大阪環状線 (大阪駅~天満駅)における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は69.6万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2023年)に比べて +8.2%( +5.3万円/㎡)と堅調に推移しています。売買数は 276 件(1年前(2023年)に比べて -85.9%( -1685件/㎡)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 21.0年(昨年 20.3年から +3.3 %増)。平均専有面積は 61.5 ㎡ (昨年 57.2 ㎡から +7.5 %増)。
近年の取引物件の特徴は、築 40 年以内の比較的古い物件数が増加、専有面積 30 平方メートル未満の単身・独身世帯を対象としたワンルーム物件数が大きく減少。
値上がりした駅数は 11 駅に対して、値下がりした駅数は 7 駅。おおむね昨年と横ばい傾向。大阪駅、芦原橋駅、鶴橋駅は、昨年から 20 %以上の値上がり。最も値上がりしたのは大阪駅で昨年に比べ +57.8 %、単価は 242 万円/㎡となった。
上位 2 駅(大阪駅、鶴橋駅)は +40.6 %(単価 +51.0 万円/㎡)の上昇。一方、下位 2 駅(大正駅、寺田町駅)は -14.8 %(単価 -7.5 万円/㎡)の下落。
価格上昇要因
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が僅かに増加(全取引物件に占める割合が 2023年 9.3 % → 2024年 9.5 %)
価格下落要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2023年 25.8 % → 2024年 30.7 %)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が小幅減少(全取引物件に占める割合が 2023年 38.0 % → 2024年 34.4 %)
駅ごとの中古マンション相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった大阪駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は242万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2023年)に比べて +57.8%( +88.6万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 5 件(1年前(2023年)に比べて -88.1%( -37件/㎡)と大幅に減少しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となった新今宮駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は21.4万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2023年)に比べて -9.8%( -2.3万円/㎡)と弱含みに推移しています。売買数は 1 件(1年前(2023年)に比べて -50.0%( -1件/㎡)と大幅に減少しています。)。
JR大阪環状線 | 現状(2024) (平均築年・面積) | 1年前 (平均築年・面積) | 2年前 (平均築年・面積) |
---|---|---|---|
大阪駅 | 242万/㎡ (16.8年/146㎡) | 153万/㎡ (16.1年/71.5㎡) | 120万/㎡ (14.4年/64.2㎡) |
福島駅 | 96.0万/㎡ (15.9年/60.9㎡) | 87.4万/㎡ (15.6年/57.6㎡) | 82.9万/㎡ (13.0年/57.3㎡) |
野田駅 | 70.7万/㎡ (16.2年/51.2㎡) | 70.9万/㎡ (13.8年/63.6㎡) | 62.2万/㎡ (16.9年/58.8㎡) |
西九条駅 | 51.6万/㎡ (22.4年/64.3㎡) | 50.9万/㎡ (21.5年/61.6㎡) | 47.4万/㎡ (20.3年/62.4㎡) |
弁天町駅 | 49.1万/㎡ (24.4年/60.7㎡) | 50.6万/㎡ (22.7年/58.3㎡) | 49.8万/㎡ (19.3年/60.8㎡) |
大正駅 | 39.9万/㎡ (28.1年/63.2㎡) | 46.9万/㎡ (25.2年/52.2㎡) | 41.4万/㎡ (25.8年/56.5㎡) |
芦原橋駅 | 87.5万/㎡ (7.5年/20.0㎡) | 71.6万/㎡ (10.1年/30.0㎡) | 97.1万/㎡ (1.0年/20.7㎡) |
今宮駅 | - | 76.4万/㎡ (8.1年/25.3㎡) | 58.7万/㎡ (9.3年/25.0㎡) |
新今宮駅 | 21.4万/㎡ (44.0年/70.0㎡) | 23.8万/㎡ (42.3年/40.0㎡) | 39.1万/㎡ (21.4年/29.1㎡) |
天王寺駅 | 78.9万/㎡ (14.2年/59.2㎡) | 70.4万/㎡ (20.4年/66.2㎡) | 64.5万/㎡ (22.5年/63.2㎡) |
寺田町駅 | 46.3万/㎡ (27.5年/47.5㎡) | 54.3万/㎡ (21.7年/48.1㎡) | 47.9万/㎡ (25.6年/50.6㎡) |
桃谷駅 | 61.4万/㎡ (20.8年/60.8㎡) | 53.8万/㎡ (22.7年/64.7㎡) | 55.3万/㎡ (19.5年/65.8㎡) |
鶴橋駅 | 70.7万/㎡ (19.8年/67.1㎡) | 57.3万/㎡ (24.0年/54.6㎡) | 50.2万/㎡ (24.2年/56.8㎡) |
玉造駅 | 70.9万/㎡ (18.4年/57.4㎡) | 67.0万/㎡ (16.6年/56.6㎡) | 59.1万/㎡ (18.4年/58.2㎡) |
森ノ宮駅 | 64.9万/㎡ (18.1年/51.1㎡) | 58.2万/㎡ (20.7年/50.9㎡) | 63.0万/㎡ (16.8年/51.6㎡) |
大阪城公園駅 | 42.7万/㎡ (32.0年/65.0㎡) | 38.5万/㎡ (35.5年/67.1㎡) | 53.0万/㎡ (22.1年/53.8㎡) |
京橋駅 | 52.3万/㎡ (27.8年/59.0㎡) | 53.7万/㎡ (23.5年/52.1㎡) | 45.7万/㎡ (27.6年/57.4㎡) |
桜ノ宮駅 | 60.9万/㎡ (23.5年/80.0㎡) | 56.6万/㎡ (22.3年/58.0㎡) | 56.2万/㎡ (20.1年/65.4㎡) |
天満駅 | 58.7万/㎡ (23.7年/62.0㎡) | 59.1万/㎡ (24.2年/63.4㎡) | 50.9万/㎡ (32.8年/66.4㎡) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古マンションの実売却価格(国土交通省アンケートに基づく)をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位:万円、カッコ内は事例物件の平均築年数/同専有面積。
価格変動が大きかった駅について
大阪駅 242.0 万/㎡(昨年同期比 +57.8 %)
大阪駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は242万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2023年)に比べて +57.8%( +88.6万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 5 件(1年前(2023年)に比べて -88.1%( -37件/㎡)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 16.8年(昨年 16.1年から +4.5 %増)。平均専有面積は 146.0 ㎡ (昨年 71.5 ㎡から +104.1 %増)。
価格下落要因
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2023年 11.9 % → 2024年 20.0 %)
鶴橋駅 70.7 万/㎡(昨年同期比 +23.4 %)
鶴橋駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は70.7万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2023年)に比べて +23.4%( +13.4万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 12 件(1年前(2023年)に比べて -85.9%( -73件/㎡)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 19.8年(昨年 24.0年から -17.4 %減)。平均専有面積は 67.1 ㎡ (昨年 54.6 ㎡から +22.9 %増)。
価格上昇要因
- 平均築年数が減少(2023年 24.0 年 → 2024年 19.8 年、-17.4 %と減少)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2023年 4.8 % → 2024年 33.3 %)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2023年 47.1 % → 2024年 66.7 %)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が増加(2023年 4.3 分 → 2024年 4.9 分、+15.1 %と増加)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2023年 27.1 % → 2024年 8.3 %)
大正駅 39.9 万/㎡(昨年同期比 -15.0 %)
大正駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は39.9万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2023年)に比べて -15.0%( -7.0万円/㎡)と不調に推移しています。売買数は 17 件(1年前(2023年)に比べて -85.8%( -103件/㎡)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 28.1年(昨年 25.2年から +11.8 %増)。平均専有面積は 63.2 ㎡ (昨年 52.2 ㎡から +21.2 %増)。
価格上昇要因
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2023年 11.0 % → 2024年 21.4 %)
価格下落要因
- 平均築年数が増加(2023年 25.2 年 → 2024年 28.1 年、+11.8 %と増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2023年 37.0 % → 2024年 41.2 %)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が小幅減少(全取引物件に占める割合が 2023年 47.0 % → 2024年 42.9 %)
寺田町駅 46.3 万/㎡(昨年同期比 -14.7 %)
寺田町駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は46.3万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2023年)に比べて -14.7%( -8.0万円/㎡)と不調に推移しています。売買数は 8 件(1年前(2023年)に比べて -89.7%( -70件/㎡)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 27.5年(昨年 21.7年から +26.7 %増)。平均専有面積は 47.5 ㎡ (昨年 48.1 ㎡から -1.3 %減)。
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2023年 21.7 年 → 2024年 27.5 年、+26.7 %と大きく増加)
- 駅からの平均距離が増加(2023年 6.0 分 → 2024年 6.8 分、+12.3 %と増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2023年 28.6 % → 2024年 37.5 %)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅: セグメント:
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示