【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古マンション相場の概況
2022年7月〜9月期のJR大阪環状線 (大阪駅～天満駅)における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は61.5万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2021年)に比べて +2.5％( +1.5万円/㎡)と僅かに上昇しています。売買数は 304 件(１年前(2021年)に比べて +5.2％( +15件/㎡)と堅調に推移しています。)。
平均築年数は 19.6年(昨年 18.4年から +6.6 ％増)。平均専有面積は 56.5 ㎡ (昨年 52.2 ㎡から +8.4 ％増)。
近年の取引物件の特徴は、専有面積 100 平方メートル未満の一般的なファミリー世帯を対象とした物件数が増加、築 6 年未満の築浅物件数が大きく増加。
値上がりした駅数は 9 駅に対して、値下がりした駅数は 9 駅。おおむね昨年と横ばい傾向。福島駅、野田駅、今宮駅、桃谷駅、鶴橋駅、京橋駅は、昨年から 20 ％以上の値上がり。最も値上がりしたのは今宮駅で昨年に比べ +63.6 ％、単価は 72.0 万円/㎡となった。
上位 2 駅(今宮駅、桃谷駅)は +52.5 ％(単価 +23.8 万円/㎡)の上昇。一方、下位 2 駅(寺田町駅、大正駅)は -29.6 ％(単価 -20.1 万円/㎡)の下落。
価格上昇要因
- 築 6 年未満の築浅物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2021年 4.5 ％ → 2022年 8.9 ％)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が僅かに減少(全取引物件に占める割合が 2021年 28.0 ％ → 2022年 27.4 ％)
価格下落要因
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2021年 9.7 ％ → 2022年 13.2 ％)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2021年 17.6 ％ → 2022年 8.6 ％)
駅ごとの中古マンション相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった大阪駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は108万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2021年)に比べて -15.1％( -19.1万円/㎡)と不調に推移しています。売買数は 9 件(１年前(2021年)に比べて -25.0％( -3件/㎡)と大幅に減少しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となった大正駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は38.0万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2021年)に比べて -22.0％( -10.7万円/㎡)と大幅に下落しています。売買数は 15 件(１年前(2021年)に比べて -37.5％( -9件/㎡)と大幅に減少しています。)。
| JR大阪環状線 | 現状(2022) (平均築年・面積) | １年前 (平均築年・面積) | ２年前 (平均築年・面積) |
|---|---|---|---|
| 大阪駅 | 108万/㎡ (20.9年/55.6㎡) | 127万/㎡ (16.6年/79.2㎡) | 133万/㎡ (7.5年/65.0㎡) |
| 福島駅 | 82.7万/㎡ (11.2年/54.3㎡) | 63.9万/㎡ (13.8年/48.3㎡) | 55.5万/㎡ (22.0年/46.0㎡) |
| 野田駅 | 64.6万/㎡ (15.4年/65.2㎡) | 52.9万/㎡ (21.1年/44.8㎡) | 62.4万/㎡ (16.2年/70.0㎡) |
| 西九条駅 | 49.6万/㎡ (17.1年/65.0㎡) | 60.1万/㎡ (13.7年/50.7㎡) | 52.6万/㎡ (15.9年/57.9㎡) |
| 弁天町駅 | 54.0万/㎡ (17.9年/56.9㎡) | 56.5万/㎡ (14.9年/55.0㎡) | 70.5万/㎡ (8.7年/34.3㎡) |
| 大正駅 | 38.0万/㎡ (30.1年/65.0㎡) | 48.7万/㎡ (17.8年/48.3㎡) | 48.0万/㎡ (20.2年/43.2㎡) |
| 芦原橋駅 | 101万/㎡ (0.5年/20.0㎡) | 91.7万/㎡ (1.0年/25.8㎡) | 100万/㎡ (1.5年/20.0㎡) |
| 今宮駅 | 72.0万/㎡ (0.5年/25.0㎡) | 44.0万/㎡ (9.5年/25.0㎡) | - |
| 新今宮駅 | - | 24.0万/㎡ (24.5年/25.0㎡) | - |
| 天王寺駅 | 53.4万/㎡ (29.5年/69.3㎡) | 56.6万/㎡ (26.6年/60.4㎡) | 48.7万/㎡ (24.3年/56.2㎡) |
| 寺田町駅 | 49.9万/㎡ (23.1年/50.5㎡) | 79.4万/㎡ (6.3年/33.4㎡) | 38.8万/㎡ (24.8年/37.2㎡) |
| 桃谷駅 | 66.8万/㎡ (13.6年/69.4㎡) | 47.3万/㎡ (22.4年/63.8㎡) | 43.6万/㎡ (30.0年/65.0㎡) |
| 鶴橋駅 | 53.1万/㎡ (23.6年/49.4㎡) | 43.1万/㎡ (28.5年/63.3㎡) | 40.4万/㎡ (20.5年/62.5㎡) |
| 玉造駅 | 59.4万/㎡ (18.3年/54.0㎡) | 54.5万/㎡ (17.3年/54.7㎡) | 50.4万/㎡ (20.4年/60.5㎡) |
| 森ノ宮駅 | 67.6万/㎡ (13.4年/38.3㎡) | 68.7万/㎡ (13.1年/38.8㎡) | 54.6万/㎡ (19.6年/42.5㎡) |
| 大阪城公園駅 | 40.1万/㎡ (26.5年/65.0㎡) | 35.7万/㎡ (28.5年/68.8㎡) | - |
| 京橋駅 | 48.5万/㎡ (26.8年/51.7㎡) | 38.8万/㎡ (31.4年/63.8㎡) | 39.2万/㎡ (28.5年/59.3㎡) |
| 桜ノ宮駅 | 52.1万/㎡ (22.8年/68.8㎡) | 58.7万/㎡ (22.0年/62.5㎡) | 90.0万/㎡ (3.5年/20.0㎡) |
| 天満駅 | 49.0万/㎡ (35.5年/61.7㎡) | 53.4万/㎡ (28.3年/59.4㎡) | 45.3万/㎡ (39.9年/63.3㎡) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古マンションの実売却価格（国土交通省アンケートに基づく）をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位：万円、カッコ内は事例物件の平均築年数／同専有面積。
価格変動が大きかった駅について
今宮駅 72.0 万/㎡(昨年同期比 +63.6 ％)
今宮駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は72.0万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2021年)に比べて +63.6％( +28.0万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 1 件(前年比変わらず)。
平均築年数は 0.5年(昨年 9.5年から -94.7 ％減)。平均専有面積は 25.0 ㎡ (昨年 25.0 ㎡から +0.0 ％減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2021年 9.5 年 → 2022年 0.5 年、-94.7 ％と大きく減少)
- 駅からの平均距離が大きく減少(2021年 5.0 分 → 2022年 4.0 分、-20.0 ％と大きく減少)
価格下落要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が僅かに減少(全取引物件に占める割合が 2021年 100.0 ％ → 2022年 100.0 ％)
桃谷駅 66.8 万/㎡(昨年同期比 +41.3 ％)
桃谷駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は66.8万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2021年)に比べて +41.3％( +19.5万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 9 件(１年前(2021年)に比べて +12.5％( +1件/㎡)と好調に推移しています。)。
平均築年数は 13.6年(昨年 22.4年から -39.2 ％減)。平均専有面積は 69.4 ㎡ (昨年 63.8 ㎡から +8.9 ％増)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2021年 22.4 年 → 2022年 13.6 年、-39.2 ％と大きく減少)
- 駅からの平均距離が大きく減少(2021年 7.5 分 → 2022年 4.8 分、-36.3 ％と大きく減少)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2021年 12.5 ％ → 2022年 33.3 ％)
寺田町駅 49.9 万/㎡(昨年同期比 -37.2 ％)
寺田町駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は49.9万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2021年)に比べて -37.2％( -29.5万円/㎡)と大幅に下落しています。売買数は 11 件(１年前(2021年)に比べて -64.5％( -20件/㎡)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 23.1年(昨年 6.3年から +269.0 ％増)。平均専有面積は 50.5 ㎡ (昨年 33.4 ㎡から +51.1 ％増)。
価格上昇要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2021年 19.4 ％ → 2022年 36.4 ％)
- 築 6 年未満の築浅物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2021年 3.2 ％ → 2022年 9.1 ％)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2021年 6.3 年 → 2022年 23.1 年、+269.0 ％と大きく増加)
- 駅からの平均距離が大きく増加(2021年 3.2 分 → 2022年 5.8 分、+80.4 ％と大きく増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2021年 9.7 ％ → 2022年 45.5 ％)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2021年 6.5 ％ → 2022年 18.2 ％)
大正駅 38.0 万/㎡(昨年同期比 -22.0 ％)
大正駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は38.0万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2021年)に比べて -22.0％( -10.7万円/㎡)と大幅に下落しています。売買数は 15 件(１年前(2021年)に比べて -37.5％( -9件/㎡)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 30.1年(昨年 17.8年から +68.8 ％増)。平均専有面積は 65.0 ㎡ (昨年 48.3 ㎡から +34.5 ％増)。
価格上昇要因
- 駅からの平均距離が大きく減少(2021年 11.1 分 → 2022年 7.8 分、-29.9 ％と大きく減少)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2021年 4.8 ％ → 2022年 33.3 ％)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2021年 17.8 年 → 2022年 30.1 年、+68.8 ％と大きく増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2021年 29.2 ％ → 2022年 53.3 ％)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2021年 12.5 ％ → 2022年 26.7 ％)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅： セグメント：
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示