【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古マンション相場の概況
2022年4月〜6月期のJR大阪環状線 (大阪駅~天満駅)における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は63.3万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2021年)に比べて +10.0%( +5.7万円/㎡)と堅調に推移しています。売買数は 360 件(1年前(2021年)に比べて +20.4%( +61件/㎡)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 19.2年(昨年 20.9年から -8.1 %減)。平均専有面積は 52.9 ㎡ (昨年 58.1 ㎡から -8.9 %減)。
近年の取引物件の特徴は、専有面積 30 平方メートル未満の単身・独身世帯を対象としたワンルーム物件数が大きく増加、専有面積 100 平方メートル未満の一般的なファミリー世帯を対象とした物件数が小幅減少。
値上がりした駅数は 11 駅に対して、値下がりした駅数は 4 駅。おおむね昨年と横ばい傾向。野田駅、桃谷駅は、昨年から 20 %以上の値上がり。最も値上がりしたのは桃谷駅で昨年に比べ +43.9 %、単価は 64.4 万円/㎡となった。
上位 2 駅(桃谷駅、野田駅)は +32.6 %(単価 +15.5 万円/㎡)の上昇。一方、下位 2 駅(桜ノ宮駅、西九条駅)は -11.7 %(単価 -7.4 万円/㎡)の下落。
価格上昇要因
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2021年 9.1 % → 2022年 11.9 %)
- 築 6 年未満の築浅物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2021年 4.4 % → 2022年 6.1 %)
価格下落要因
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が小幅減少(全取引物件に占める割合が 2021年 12.6 % → 2022年 11.6 %)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が僅かに減少(全取引物件に占める割合が 2021年 33.3 % → 2022年 33.1 %)
駅ごとの中古マンション相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった大阪駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は117万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2021年)に比べて +5.7%( +6.3万円/㎡)と堅調に推移しています。売買数は 14 件(1年前(2021年)に比べて -12.5%( -2件/㎡)と不調に推移しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となった大正駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は43.3万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2021年)に比べて -1.0%( -0.5万円/㎡)と僅かに下落しています。売買数は 24 件(1年前(2021年)に比べて +14.3%( +3件/㎡)と好調に推移しています。)。
JR大阪環状線 | 現状(2022) (平均築年・面積) | 1年前 (平均築年・面積) | 2年前 (平均築年・面積) |
---|---|---|---|
大阪駅 | 117万/㎡ (19.1年/58.9㎡) | 111万/㎡ (21.0年/64.7㎡) | 42.9万/㎡ (37.5年/96.2㎡) |
福島駅 | 77.2万/㎡ (15.4年/50.9㎡) | 67.4万/㎡ (16.0年/58.8㎡) | 65.3万/㎡ (15.9年/37.3㎡) |
野田駅 | 64.4万/㎡ (16.8年/61.5㎡) | 53.1万/㎡ (20.7年/60.7㎡) | 53.9万/㎡ (13.8年/55.8㎡) |
西九条駅 | 51.2万/㎡ (17.9年/60.0㎡) | 57.1万/㎡ (15.0年/55.4㎡) | 51.8万/㎡ (13.1年/69.0㎡) |
弁天町駅 | 56.3万/㎡ (16.2年/57.2㎡) | 53.9万/㎡ (19.8年/52.7㎡) | 61.5万/㎡ (11.5年/42.6㎡) |
大正駅 | 43.3万/㎡ (24.5年/51.7㎡) | 43.8万/㎡ (23.8年/50.5㎡) | 38.2万/㎡ (23.9年/57.0㎡) |
芦原橋駅 | 95.9万/㎡ (1.1年/21.1㎡) | - | 92.5万/㎡ (2.3年/20.0㎡) |
今宮駅 | - | 62.2万/㎡ (13.6年/22.5㎡) | 80.0万/㎡ (0.25年/23.3㎡) |
新今宮駅 | 24.0万/㎡ (25.3年/25.0㎡) | - | - |
天王寺駅 | 62.6万/㎡ (24.6年/58.6㎡) | 62.0万/㎡ (21.0年/73.4㎡) | 48.2万/㎡ (25.3年/61.7㎡) |
寺田町駅 | 51.7万/㎡ (21.9年/51.9㎡) | 49.0万/㎡ (19.3年/61.5㎡) | 35.7万/㎡ (34.4年/59.2㎡) |
桃谷駅 | 64.4万/㎡ (14.7年/74.3㎡) | 44.7万/㎡ (22.5年/62.5㎡) | 76.2万/㎡ (6.6年/46.7㎡) |
鶴橋駅 | 55.5万/㎡ (22.0年/47.5㎡) | 46.4万/㎡ (27.7年/51.4㎡) | 56.1万/㎡ (23.4年/49.3㎡) |
玉造駅 | 56.2万/㎡ (20.7年/52.6㎡) | 58.2万/㎡ (16.8年/66.0㎡) | 34.9万/㎡ (31.3年/57.5㎡) |
森ノ宮駅 | 66.7万/㎡ (14.3年/41.8㎡) | 57.4万/㎡ (19.6年/47.1㎡) | 56.2万/㎡ (12.9年/49.2㎡) |
大阪城公園駅 | 69.9万/㎡ (15.1年/37.9㎡) | - | - |
京橋駅 | 46.4万/㎡ (27.6年/53.3㎡) | 43.6万/㎡ (28.7年/60.0㎡) | 42.4万/㎡ (27.2年/62.7㎡) |
桜ノ宮駅 | 59.8万/㎡ (18.6年/51.9㎡) | 68.7万/㎡ (14.8年/52.9㎡) | 47.3万/㎡ (21.3年/69.2㎡) |
天満駅 | 53.8万/㎡ (31.3年/70.0㎡) | 49.9万/㎡ (29.5年/61.8㎡) | 40.3万/㎡ (41.3年/68.8㎡) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古マンションの実売却価格(国土交通省アンケートに基づく)をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位:万円、カッコ内は事例物件の平均築年数/同専有面積。
価格変動が大きかった駅について
桃谷駅 64.4 万/㎡(昨年同期比 +43.9 %)
桃谷駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は64.4万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2021年)に比べて +43.9%( +19.6万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 7 件(1年前(2021年)に比べて -41.7%( -5件/㎡)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 14.7年(昨年 22.5年から -34.8 %減)。平均専有面積は 74.3 ㎡ (昨年 62.5 ㎡から +18.9 %増)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2021年 22.5 年 → 2022年 14.7 年、-34.8 %と大きく減少)
- 駅からの平均距離が減少(2021年 7.6 分 → 2022年 6.4 分、-15.2 %と減少)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2021年 83.3 % → 2022年 42.9 %)
価格下落要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2021年 33.3 % → 2022年 14.3 %)
野田駅 64.4 万/㎡(昨年同期比 +21.2 %)
野田駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は64.4万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2021年)に比べて +21.2%( +11.3万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 27 件(1年前(2021年)に比べて +22.7%( +5件/㎡)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 16.8年(昨年 20.7年から -18.8 %減)。平均専有面積は 61.5 ㎡ (昨年 60.7 ㎡から +1.3 %増)。
価格上昇要因
- 平均築年数が減少(2021年 20.7 年 → 2022年 16.8 年、-18.8 %と減少)
- 築 6 年未満の築浅物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2021年 4.5 % → 2022年 22.2 %)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2021年 22.7 % → 2022年 14.8 %)
価格下落要因
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2021年 9.1 % → 2022年 3.7 %)
桜ノ宮駅 59.8 万/㎡(昨年同期比 -13.0 %)
桜ノ宮駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は59.8万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2021年)に比べて -13.0%( -8.9万円/㎡)と不調に推移しています。売買数は 13 件(1年前(2021年)に比べて -7.1%( -1件/㎡)と弱含みに推移しています。)。
平均築年数は 18.6年(昨年 14.8年から +25.2 %増)。平均専有面積は 51.9 ㎡ (昨年 52.9 ㎡から -1.8 %減)。
価格上昇要因
- 駅からの平均距離が大きく減少(2021年 4.9 分 → 2022年 3.5 分、-29.8 %と大きく減少)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2021年 28.6 % → 2022年 46.2 %)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2021年 35.7 % → 2022年 46.2 %)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2021年 14.8 年 → 2022年 18.6 年、+25.2 %と大きく増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が小幅増加(全取引物件に占める割合が 2021年 35.7 % → 2022年 38.5 %)
- 築 40 年を超える高経年物件数が小幅増加(全取引物件に占める割合が 2021年 7.1 % → 2022年 7.7 %)
西九条駅 51.2 万/㎡(昨年同期比 -10.3 %)
西九条駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は51.2万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2021年)に比べて -10.3%( -5.9万円/㎡)と不調に推移しています。売買数は 11 件(1年前(2021年)に比べて -21.4%( -3件/㎡)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 17.9年(昨年 15.0年から +19.5 %増)。平均専有面積は 60.0 ㎡ (昨年 55.4 ㎡から +8.4 %増)。
価格上昇要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2021年 28.6 % → 2022年 9.1 %)
価格下落要因
- 平均築年数が増加(2021年 15.0 年 → 2022年 17.9 年、+19.5 %と増加)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が小幅減少(全取引物件に占める割合が 2021年 28.6 % → 2022年 27.3 %)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅: セグメント:
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示