【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古マンション相場の概況
2021年7月〜9月期のJR大阪環状線 (大阪駅~天満駅)における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は60.0万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2020年)に比べて +6.8%( +3.8万円/㎡)と堅調に推移しています。売買数は 289 件(1年前(2020年)に比べて +122.3%( +159件/㎡)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 18.4年(昨年 18.2年から +1.0 %増)。平均専有面積は 52.2 ㎡ (昨年 46.8 ㎡から +11.4 %増)。
近年の取引物件の特徴は、駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく増加、専有面積 100 平方メートル未満の一般的なファミリー世帯を対象とした物件数が増加。
値上がりした駅数は 10 駅に対して、値下がりした駅数は 6 駅。おおむね昨年と横ばい傾向。森ノ宮駅は、昨年から 20 %以上の値上がり。最も値上がりしたのは寺田町駅で昨年に比べ +104.6 %、単価は 79.4 万円/㎡となった。
上位 2 駅(寺田町駅、森ノ宮駅)は +65.2 %(単価 +27.3 万円/㎡)の上昇。一方、下位 2 駅(桜ノ宮駅、弁天町駅)は -27.3 %(単価 -22.7 万円/㎡)の下落。
価格上昇要因
- 駅からの平均距離が減少(2020年 7.2 分 → 2021年 6.3 分、-11.7 %と減少)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 6.2 % → 2021年 14.7 %)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2020年 34.1 % → 2021年 28.0 %)
価格下落要因
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 7.0 % → 2021年 9.7 %)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2020年 20.9 % → 2021年 17.6 %)
駅ごとの中古マンション相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった大阪駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は127万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2020年)に比べて -4.5%( -5.9万円/㎡)と小幅に下落しています。売買数は 12 件(1年前(2020年)に比べて +500.0%( +10件/㎡)と大幅に増加しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となった京橋駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は38.8万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2020年)に比べて -0.9%( -0.4万円/㎡)と僅かに下落しています。売買数は 29 件(1年前(2020年)に比べて +93.3%( +14件/㎡)と大幅に増加しています。)。
JR大阪環状線 | 現状(2021) (平均築年・面積) | 1年前 (平均築年・面積) | 2年前 (平均築年・面積) |
---|---|---|---|
大阪駅 | 127万/㎡ (16.6年/79.2㎡) | 133万/㎡ (7.5年/65.0㎡) | 62.6万/㎡ (41.9年/55.0㎡) |
福島駅 | 63.9万/㎡ (13.8年/48.3㎡) | 55.5万/㎡ (22.0年/46.0㎡) | 65.7万/㎡ (13.7年/43.0㎡) |
野田駅 | 52.9万/㎡ (21.1年/44.8㎡) | 62.4万/㎡ (16.2年/70.0㎡) | 45.8万/㎡ (14.2年/45.8㎡) |
西九条駅 | 60.1万/㎡ (13.7年/50.7㎡) | 52.6万/㎡ (15.9年/57.9㎡) | 56.5万/㎡ (9.8年/38.3㎡) |
弁天町駅 | 56.5万/㎡ (14.9年/55.0㎡) | 70.5万/㎡ (8.7年/34.3㎡) | 48.1万/㎡ (20.2年/43.0㎡) |
大正駅 | 48.7万/㎡ (17.8年/48.3㎡) | 48.0万/㎡ (20.2年/43.2㎡) | 42.7万/㎡ (30.8年/47.5㎡) |
芦原橋駅 | 91.7万/㎡ (1.0年/25.8㎡) | 100万/㎡ (1.5年/20.0㎡) | 93.8万/㎡ (0.5年/20.0㎡) |
今宮駅 | 44.0万/㎡ (9.5年/25.0㎡) | - | 65.0万/㎡ (12.5年/20.0㎡) |
新今宮駅 | 24.0万/㎡ (24.5年/25.0㎡) | - | - |
天王寺駅 | 56.6万/㎡ (26.6年/60.4㎡) | 48.7万/㎡ (24.3年/56.2㎡) | 54.4万/㎡ (24.3年/52.5㎡) |
寺田町駅 | 79.4万/㎡ (6.3年/33.4㎡) | 38.8万/㎡ (24.8年/37.2㎡) | 64.0万/㎡ (9.2年/49.2㎡) |
桃谷駅 | 47.3万/㎡ (22.4年/63.8㎡) | 43.6万/㎡ (30.0年/65.0㎡) | 34.1万/㎡ (25.5年/75.0㎡) |
鶴橋駅 | 43.1万/㎡ (28.5年/63.3㎡) | 40.4万/㎡ (20.5年/62.5㎡) | 41.5万/㎡ (24.0年/61.2㎡) |
玉造駅 | 54.5万/㎡ (17.3年/54.7㎡) | 50.4万/㎡ (20.4年/60.5㎡) | 55.6万/㎡ (18.5年/58.8㎡) |
森ノ宮駅 | 68.7万/㎡ (13.1年/38.8㎡) | 54.6万/㎡ (19.6年/42.5㎡) | 60.6万/㎡ (15.9年/34.0㎡) |
大阪城公園駅 | 35.7万/㎡ (28.5年/68.8㎡) | - | - |
京橋駅 | 38.8万/㎡ (31.4年/63.8㎡) | 39.2万/㎡ (28.5年/59.3㎡) | 44.6万/㎡ (24.8年/55.9㎡) |
桜ノ宮駅 | 58.7万/㎡ (22.0年/62.5㎡) | 90.0万/㎡ (3.5年/20.0㎡) | 45.8万/㎡ (15.0年/67.5㎡) |
天満駅 | 53.4万/㎡ (28.3年/59.4㎡) | 45.3万/㎡ (39.9年/63.3㎡) | 52.8万/㎡ (21.5年/47.5㎡) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古マンションの実売却価格(国土交通省アンケートに基づく)をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位:万円、カッコ内は事例物件の平均築年数/同専有面積。
価格変動が大きかった駅について
寺田町駅 79.4 万/㎡(昨年同期比 +104.6 %)
寺田町駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は79.4万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2020年)に比べて +104.6%( +40.6万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 31 件(1年前(2020年)に比べて +244.4%( +22件/㎡)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 6.3年(昨年 24.8年から -74.8 %減)。平均専有面積は 33.4 ㎡ (昨年 37.2 ㎡から -10.3 %減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2020年 24.8 年 → 2021年 6.3 年、-74.8 %と大きく減少)
- 駅からの平均距離が大きく減少(2020年 6.3 分 → 2021年 3.2 分、-49.1 %と大きく減少)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 12.5 % → 2021年 71.0 %)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2020年 37.5 % → 2021年 9.7 %)
価格下落要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2020年 66.7 % → 2021年 19.4 %)
森ノ宮駅 68.7 万/㎡(昨年同期比 +25.8 %)
森ノ宮駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は68.7万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2020年)に比べて +25.8%( +14.1万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 13 件(1年前(2020年)に比べて +62.5%( +5件/㎡)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 13.1年(昨年 19.6年から -33.6 %減)。平均専有面積は 38.8 ㎡ (昨年 42.5 ㎡から -8.6 %減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2020年 19.6 年 → 2021年 13.1 年、-33.6 %と大きく減少)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 25.0 % → 2021年 69.2 %)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が大きく増加(2020年 3.9 分 → 2021年 4.8 分、+23.1 %と大きく増加)
桜ノ宮駅 58.7 万/㎡(昨年同期比 -34.8 %)
桜ノ宮駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は58.7万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2020年)に比べて -34.8%( -31.3万円/㎡)と大幅に下落しています。売買数は 6 件(1年前(2020年)に比べて +500.0%( +5件/㎡)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 22.0年(昨年 3.5年から +527.9 %増)。平均専有面積は 62.5 ㎡ (昨年 20.0 ㎡から +212.5 %増)。
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2020年 3.5 年 → 2021年 22.0 年、+527.9 %と大きく増加)
- 駅からの平均距離が大きく増加(2020年 4.0 分 → 2021年 5.5 分、+37.5 %と大きく増加)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2020年 100.0 % → 2021年 50.0 %)
弁天町駅 56.5 万/㎡(昨年同期比 -19.9 %)
弁天町駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は56.5万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2020年)に比べて -19.9%( -14.0万円/㎡)と不調に推移しています。売買数は 29 件(1年前(2020年)に比べて -21.6%( -8件/㎡)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 14.9年(昨年 8.7年から +70.7 %増)。平均専有面積は 55.0 ㎡ (昨年 34.3 ㎡から +60.2 %増)。
価格上昇要因
- 駅からの平均距離が大きく減少(2020年 9.3 分 → 2021年 7.2 分、-22.3 %と大きく減少)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 8.1 % → 2021年 37.9 %)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2020年 18.9 % → 2021年 13.8 %)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2020年 8.7 年 → 2021年 14.9 年、+70.7 %と大きく増加)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2020年 59.5 % → 2021年 27.6 %)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅: セグメント:
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示