【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古マンション相場の概況
2021年1月〜12月期の阪神なんば線 (出来島駅~大阪難波駅)における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は47.8万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2020年)に比べて -14.9%( -8.3万円/㎡)と不調に推移しています。売買数は 313 件(1年前(2020年)に比べて +85.2%( +144件/㎡)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 21.1年(昨年 16.5年から +28.0 %増)。平均専有面積は 54.3 ㎡ (昨年 43.3 ㎡から +25.4 %増)。
近年の取引物件の特徴は、専有面積 100 平方メートル未満の一般的なファミリー世帯を対象とした物件数が大きく増加、専有面積 30 平方メートル未満の単身・独身世帯を対象としたワンルーム物件数が大きく減少。
値上がりした駅数は 3 駅に対して、値下がりした駅数は 4 駅。ほとんどの駅において下落した。福駅、伝法駅、千鳥橋駅は、昨年から 10 %以上の値上がり。最も値上がりしたのは福駅で昨年に比べ +19.1 %、単価は 31.8 万円/㎡となった。
上位 2 駅(福駅、伝法駅)は +17.9 %(単価 +4.7 万円/㎡)の上昇。一方、下位 2 駅(九条駅、出来島駅)は -16.9 %(単価 -9.7 万円/㎡)の下落。
価格上昇要因
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 12.4 % → 2021年 18.8 %)
- 築 6 年未満の築浅物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 4.2 % → 2021年 6.4 %)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2020年 16.5 年 → 2021年 21.1 年、+28.0 %と大きく増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 28.6 % → 2021年 35.9 %)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 7.7 % → 2021年 12.8 %)
駅ごとの中古マンション相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった桜川駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は55.3万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2020年)に比べて -8.8%( -5.3万円/㎡)と弱含みに推移しています。売買数は 107 件(1年前(2020年)に比べて +98.1%( +53件/㎡)と大幅に増加しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となった出来島駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は26.5万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2020年)に比べて -10.9%( -3.3万円/㎡)と不調に推移しています。売買数は 17 件(1年前(2020年)に比べて +183.3%( +11件/㎡)と大幅に増加しています。)。
阪神なんば線 | 現状(2021) (平均築年・面積) | 1年前 (平均築年・面積) | 2年前 (平均築年・面積) |
---|---|---|---|
出来島駅 | 26.5万/㎡ (28.3年/69.4㎡) | 29.8万/㎡ (25.4年/61.7㎡) | 22.7万/㎡ (25.3年/66.0㎡) |
福駅 | 31.8万/㎡ (22.4年/61.2㎡) | 26.7万/㎡ (30.2年/54.4㎡) | 24.4万/㎡ (27.3年/62.9㎡) |
伝法駅 | 30.3万/㎡ (25.4年/68.0㎡) | 25.9万/㎡ (28.6年/60.4㎡) | 23.7万/㎡ (30.1年/57.8㎡) |
千鳥橋駅 | 29.7万/㎡ (37.5年/53.1㎡) | 25.8万/㎡ (36.0年/53.3㎡) | 24.2万/㎡ (33.9年/52.7㎡) |
西九条駅 | 50.9万/㎡ (17.7年/62.9㎡) | 52.8万/㎡ (13.7年/58.5㎡) | 57.3万/㎡ (13.1年/52.5㎡) |
九条駅 | 54.4万/㎡ (17.5年/48.4㎡) | 70.6万/㎡ (8.7年/30.3㎡) | 59.6万/㎡ (11.1年/36.0㎡) |
ドーム前駅 | 88.0万/㎡ (1.3年/25.0㎡) | - | 56.0万/㎡ (13.8年/25.0㎡) |
桜川駅 | 55.3万/㎡ (20.2年/46.6㎡) | 60.6万/㎡ (17.7年/40.6㎡) | 50.2万/㎡ (23.4年/42.2㎡) |
大阪難波駅 | - | - | 25.0万/㎡ (33.0年/30.0㎡) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古マンションの実売却価格(国土交通省アンケートに基づく)をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位:万円、カッコ内は事例物件の平均築年数/同専有面積。
価格変動が大きかった駅について
福駅 31.8 万/㎡(昨年同期比 +19.1 %)
福駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は31.8万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2020年)に比べて +19.1%( +5.1万円/㎡)と好調に推移しています。売買数は 16 件(1年前(2020年)に比べて +77.8%( +7件/㎡)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 22.4年(昨年 30.2年から -26.1 %減)。平均専有面積は 61.2 ㎡ (昨年 54.4 ㎡から +12.5 %増)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2020年 30.2 年 → 2021年 22.4 年、-26.1 %と大きく減少)
- 駅からの平均距離が減少(2020年 8.0 分 → 2021年 6.6 分、-18.0 %と減少)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 33.3 % → 2021年 50.0 %)
伝法駅 30.3 万/㎡(昨年同期比 +16.7 %)
伝法駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は30.3万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2020年)に比べて +16.7%( +4.3万円/㎡)と好調に推移しています。売買数は 30 件(1年前(2020年)に比べて +150.0%( +18件/㎡)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 25.4年(昨年 28.6年から -11.3 %減)。平均専有面積は 68.0 ㎡ (昨年 60.4 ㎡から +12.6 %増)。
価格上昇要因
- 平均築年数が減少(2020年 28.6 年 → 2021年 25.4 年、-11.3 %と減少)
- 駅からの平均距離が大きく減少(2020年 11.7 分 → 2021年 8.9 分、-23.7 %と大きく減少)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が小幅減少(全取引物件に占める割合が 2020年 91.7 % → 2021年 83.3 %)
価格下落要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が小幅減少(全取引物件に占める割合が 2020年 25.0 % → 2021年 24.1 %)
九条駅 54.4 万/㎡(昨年同期比 -22.9 %)
九条駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は54.4万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2020年)に比べて -22.9%( -16.2万円/㎡)と大幅に下落しています。売買数は 68 件(1年前(2020年)に比べて +21.4%( +12件/㎡)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 17.5年(昨年 8.7年から +102.3 %増)。平均専有面積は 48.4 ㎡ (昨年 30.3 ㎡から +59.8 %増)。
価格上昇要因
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 3.6 % → 2021年 6.0 %)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2020年 8.7 年 → 2021年 17.5 年、+102.3 %と大きく増加)
- 駅からの平均距離が増加(2020年 5.3 分 → 2021年 6.2 分、+17.2 %と増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 21.8 % → 2021年 36.8 %)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2020年 67.3 % → 2021年 30.9 %)
出来島駅 26.5 万/㎡(昨年同期比 -10.9 %)
出来島駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は26.5万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2020年)に比べて -10.9%( -3.3万円/㎡)と不調に推移しています。売買数は 17 件(1年前(2020年)に比べて +183.3%( +11件/㎡)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 28.3年(昨年 25.4年から +11.3 %増)。平均専有面積は 69.4 ㎡ (昨年 61.7 ㎡から +12.6 %増)。
価格下落要因
- 平均築年数が増加(2020年 25.4 年 → 2021年 28.3 年、+11.3 %と増加)
- 駅からの平均距離が大きく増加(2020年 3.2 分 → 2021年 4.5 分、+43.0 %と大きく増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 50.0 % → 2021年 82.4 %)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅: セグメント:
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示