【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古マンション相場の概況
2024年1月〜3月期の大阪千日前線 (野田阪神駅～南巽駅)における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は65.0万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2023年)に比べて +13.9％( +7.9万円/㎡)と好調に推移しています。売買数は 216 件(１年前(2023年)に比べて -3.6％( -8件/㎡)と小幅に減少しています。)。
平均築年数は 19.0年(昨年 22.6年から -16.0 ％減)。平均専有面積は 51.9 ㎡ (昨年 50.4 ㎡から +2.9 ％増)。
近年の取引物件の特徴は、専有面積 60 平方メートル未満のDINKS・子供独立後の老後世帯を対象とした中規模物件数が大きく増加、築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加。
値上がりした駅数は 9 駅に対して、値下がりした駅数は 3 駅。全体的に上昇基調。野田阪神駅、玉川駅、鶴橋駅、新深江駅は、昨年から 20 ％以上の値上がり。最も値上がりしたのは新深江駅で昨年に比べ +55.3 ％、単価は 44.5 万円/㎡となった。
上位 2 駅(新深江駅、玉川駅)は +43.2 ％(単価 +14.2 万円/㎡)の上昇。一方、下位 2 駅(西長堀駅、今里駅)は -6.0 ％(単価 -3.6 万円/㎡)の下落。
価格上昇要因
- 平均築年数が減少(2023年 22.6 年 → 2024年 19.0 年、-16.0 ％と減少)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2023年 2.7 ％ → 2024年 6.0 ％)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2023年 17.5 ％ → 2024年 22.3 ％)
価格下落要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が小幅減少(全取引物件に占める割合が 2023年 43.0 ％ → 2024年 40.0 ％)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が小幅増加(全取引物件に占める割合が 2023年 25.3 ％ → 2024年 26.9 ％)
駅ごとの中古マンション相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった難波駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は79.2万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2023年)に比べて +6.1％( +4.5万円/㎡)と堅調に推移しています。売買数は 6 件(１年前(2023年)に比べて +50.0％( +2件/㎡)と大幅に増加しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となった北巽駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は22.7万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2023年)に比べて +11.2％( +2.3万円/㎡)と好調に推移しています。売買数は 2 件(１年前(2023年)に比べて -71.4％( -5件/㎡)と大幅に減少しています。)。
| 大阪千日前線 | 現状(2024) (平均築年・面積) | １年前 (平均築年・面積) | ２年前 (平均築年・面積) |
|---|---|---|---|
| 野田阪神駅 | 78.1万/㎡ (13.2年/51.1㎡) | 61.8万/㎡ (22.6年/48.2㎡) | 63.2万/㎡ (15.4年/59.6㎡) |
| 玉川駅 | 52.9万/㎡ (29.6年/58.1㎡) | 40.3万/㎡ (33.3年/67.5㎡) | 53.8万/㎡ (24.8年/18.8㎡) |
| 阿波座駅 | 68.2万/㎡ (17.3年/50.7㎡) | 58.5万/㎡ (21.6年/49.3㎡) | 55.2万/㎡ (22.0年/55.9㎡) |
| 西長堀駅 | 65.5万/㎡ (20.1年/51.8㎡) | 70.8万/㎡ (17.6年/60.0㎡) | 60.1万/㎡ (20.8年/55.0㎡) |
| 桜川駅 | 59.9万/㎡ (21.0年/41.5㎡) | 59.9万/㎡ (20.0年/46.1㎡) | 57.1万/㎡ (22.2年/43.5㎡) |
| 難波駅 | 79.2万/㎡ (12.8年/38.3㎡) | 74.7万/㎡ (13.0年/35.0㎡) | 104万/㎡ (15.0年/55.0㎡) |
| 日本橋駅 | 62.4万/㎡ (17.7年/51.4㎡) | 58.0万/㎡ (20.7年/35.4㎡) | 47.0万/㎡ (23.8年/48.5㎡) |
| 谷町九丁目駅 | 65.1万/㎡ (17.8年/54.8㎡) | 57.5万/㎡ (21.4年/49.3㎡) | 61.0万/㎡ (17.1年/70.0㎡) |
| 鶴橋駅 | 76.4万/㎡ (18.5年/63.9㎡) | 59.7万/㎡ (20.4年/53.2㎡) | 54.1万/㎡ (23.3年/54.4㎡) |
| 今里駅 | 38.8万/㎡ (28.6年/51.1㎡) | 40.6万/㎡ (28.5年/57.4㎡) | 37.8万/㎡ (27.2年/55.5㎡) |
| 新深江駅 | 44.5万/㎡ (21.5年/63.3㎡) | 28.7万/㎡ (41.0年/60.0㎡) | 40.9万/㎡ (28.5年/78.3㎡) |
| 小路駅 | - | - | - |
| 北巽駅 | 22.7万/㎡ (46.5年/60.0㎡) | 20.4万/㎡ (45.0年/60.0㎡) | 21.2万/㎡ (41.2年/57.9㎡) |
| 南巽駅 | - | 32.0万/㎡ (36.0年/50.0㎡) | 29.0万/㎡ (25.5年/62.5㎡) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古マンションの実売却価格（国土交通省アンケートに基づく）をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位：万円、カッコ内は事例物件の平均築年数／同専有面積。
価格変動が大きかった駅について
新深江駅 44.5 万/㎡(昨年同期比 +55.3 ％)
新深江駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は44.5万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2023年)に比べて +55.3％( +15.9万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 6 件(１年前(2023年)に比べて +100.0％( +3件/㎡)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 21.5年(昨年 41.0年から -47.6 ％減)。平均専有面積は 63.3 ㎡ (昨年 60.0 ㎡から +5.6 ％増)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2023年 41.0 年 → 2024年 21.5 年、-47.6 ％と大きく減少)
- 駅からの平均距離が大きく減少(2023年 2.7 分 → 2024年 1.8 分、-32.5 ％と大きく減少)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2023年 66.7 ％ → 2024年 80.0 ％)
価格下落要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2023年 33.3 ％ → 2024年 66.7 ％)
玉川駅 52.9 万/㎡(昨年同期比 +31.1 ％)
玉川駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は52.9万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2023年)に比べて +31.1％( +12.6万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 8 件(１年前(2023年)に比べて +100.0％( +4件/㎡)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 29.6年(昨年 33.3年から -10.9 ％減)。平均専有面積は 58.1 ㎡ (昨年 67.5 ㎡から -13.9 ％減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が減少(2023年 33.3 年 → 2024年 29.6 年、-10.9 ％と減少)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2023年 75.0 ％ → 2024年 25.0 ％)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が大きく増加(2023年 4.2 分 → 2024年 6.5 分、+52.9 ％と大きく増加)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2023年 25.0 ％ → 2024年 37.5 ％)
西長堀駅 65.5 万/㎡(昨年同期比 -7.5 ％)
西長堀駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は65.5万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2023年)に比べて -7.5％( -5.3万円/㎡)と弱含みに推移しています。売買数は 28 件(１年前(2023年)に比べて +27.3％( +6件/㎡)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 20.1年(昨年 17.6年から +13.9 ％増)。平均専有面積は 51.8 ㎡ (昨年 60.0 ㎡から -13.7 ％減)。
価格上昇要因
- 駅からの平均距離が減少(2023年 4.9 分 → 2024年 4.2 分、-13.4 ％と減少)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2023年 36.4 ％ → 2024年 50.0 ％)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2023年 22.7 ％ → 2024年 25.0 ％)
価格下落要因
- 平均築年数が増加(2023年 17.6 年 → 2024年 20.1 年、+13.9 ％と増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2023年 9.1 ％ → 2024年 28.6 ％)
- 築 6 年未満の築浅物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2023年 9.1 ％ → 2024年 3.6 ％)
今里駅 38.8 万/㎡(昨年同期比 -4.4 ％)
今里駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は38.8万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2023年)に比べて -4.4％( -1.8万円/㎡)と小幅に下落しています。売買数は 9 件(１年前(2023年)に比べて -47.1％( -8件/㎡)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 28.6年(昨年 28.5年から +0.3 ％増)。平均専有面積は 51.1 ㎡ (昨年 57.4 ㎡から -10.9 ％減)。
価格上昇要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2023年 23.5 ％ → 2024年 44.4 ％)
価格下落要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2023年 47.1 ％ → 2024年 55.6 ％)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅： セグメント：
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示