【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古マンション相場の概況
2023年4月〜6月期のJR京浜東北線 (大宮駅～川口駅)における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は58.8万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2022年)に比べて +1.3％( +0.7万円/㎡)と僅かに上昇しています。売買数は 363 件(１年前(2022年)に比べて -12.9％( -54件/㎡)と不調に推移しています。)。
平均築年数は 22.6年(昨年 22.2年から +1.5 ％増)。平均専有面積は 62.5 ㎡ (昨年 61.8 ㎡から +1.0 ％増)。
近年の取引物件の特徴は、築 6 年未満の築浅物件数が大きく増加、専有面積 60 平方メートル未満のDINKS・子供独立後の老後世帯を対象とした中規模物件数が大きく増加。
値上がりした駅数は 5 駅に対して、値下がりした駅数は 4 駅。おおむね昨年と横ばい傾向。北浦和駅は、昨年から 20 ％以上の値上がり。最も値上がりしたのは北浦和駅で昨年に比べ +24.8 ％、単価は 62.9 万円/㎡となった。
上位 2 駅(北浦和駅、さいたま新都心駅)は +19.7 ％(単価 +11.0 万円/㎡)の上昇。一方、下位 2 駅(西川口駅、与野駅)は -10.3 ％(単価 -5.9 万円/㎡)の下落。
価格上昇要因
- 築 6 年未満の築浅物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 4.8 ％ → 2023年 10.6 ％)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が小幅減少(全取引物件に占める割合が 2022年 38.6 ％ → 2023年 37.2 ％)
価格下落要因
- 築 40 年を超える高経年物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2022年 13.3 ％ → 2023年 15.0 ％)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が小幅減少(全取引物件に占める割合が 2022年 22.0 ％ → 2023年 20.6 ％)
駅ごとの中古マンション相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった浦和駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は76.9万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2022年)に比べて -0.9％( -0.7万円/㎡)と僅かに下落しています。売買数は 38 件(１年前(2022年)に比べて -26.9％( -14件/㎡)と大幅に減少しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となった蕨駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は45.8万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2022年)に比べて -4.8％( -2.3万円/㎡)と小幅に下落しています。売買数は 24 件(１年前(2022年)に比べて -20.0％( -6件/㎡)と大幅に減少しています。)。
| JR京浜東北線 | 現状(2023) (平均築年・面積) | １年前 (平均築年・面積) | ２年前 (平均築年・面積) |
|---|---|---|---|
| 大宮駅 | 57.7万/㎡ (25.5年/62.8㎡) | 52.4万/㎡ (23.9年/63.7㎡) | 51.1万/㎡ (21.4年/67.6㎡) |
| さいたま新都心駅 | 75.5万/㎡ (11.8年/68.6㎡) | 65.9万/㎡ (14.7年/73.8㎡) | 40.7万/㎡ (28.3年/72.3㎡) |
| 与野駅 | 54.5万/㎡ (22.1年/73.3㎡) | 59.0万/㎡ (17.4年/68.2㎡) | 44.8万/㎡ (21.6年/61.4㎡) |
| 北浦和駅 | 62.9万/㎡ (20.4年/64.1㎡) | 50.4万/㎡ (25.0年/65.5㎡) | 56.0万/㎡ (18.0年/66.9㎡) |
| 浦和駅 | 76.9万/㎡ (14.3年/66.8㎡) | 77.6万/㎡ (15.5年/70.0㎡) | 60.6万/㎡ (17.4年/66.1㎡) |
| 南浦和駅 | 57.4万/㎡ (19.0年/63.6㎡) | 56.6万/㎡ (22.1年/68.1㎡) | 48.8万/㎡ (20.9年/66.7㎡) |
| 蕨駅 | 45.8万/㎡ (24.3年/63.3㎡) | 48.2万/㎡ (23.3年/59.5㎡) | 41.0万/㎡ (26.8年/58.4㎡) |
| 西川口駅 | 48.8万/㎡ (28.1年/50.5㎡) | 56.0万/㎡ (22.8年/47.4㎡) | 46.3万/㎡ (26.2年/49.9㎡) |
| 川口駅 | 59.2万/㎡ (25.0年/62.9㎡) | 58.8万/㎡ (25.1年/61.9㎡) | 51.3万/㎡ (23.6年/64.3㎡) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古マンションの実売却価格（国土交通省アンケートに基づく）をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位：万円、カッコ内は事例物件の平均築年数／同専有面積。
価格変動が大きかった駅について
北浦和駅 62.9 万/㎡(昨年同期比 +24.8 ％)
北浦和駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は62.9万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2022年)に比べて +24.8％( +12.5万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 41 件(１年前(2022年)に比べて -6.8％( -3件/㎡)と弱含みに推移しています。)。
平均築年数は 20.4年(昨年 25.0年から -18.3 ％減)。平均専有面積は 64.1 ㎡ (昨年 65.5 ㎡から -2.0 ％減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が減少(2022年 25.0 年 → 2023年 20.4 年、-18.3 ％と減少)
- 築 6 年未満の築浅物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 4.5 ％ → 2023年 12.2 ％)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2022年 47.7 ％ → 2023年 39.0 ％)
さいたま新都心駅 75.5 万/㎡(昨年同期比 +14.6 ％)
さいたま新都心駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は75.5万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2022年)に比べて +14.6％( +9.6万円/㎡)と好調に推移しています。売買数は 11 件(１年前(2022年)に比べて -8.3％( -1件/㎡)と弱含みに推移しています。)。
平均築年数は 11.8年(昨年 14.7年から -19.6 ％減)。平均専有面積は 68.6 ㎡ (昨年 73.8 ㎡から -6.9 ％減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が減少(2022年 14.7 年 → 2023年 11.8 年、-19.6 ％と減少)
- 築 6 年未満の築浅物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 25.0 ％ → 2023年 45.5 ％)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が増加(2022年 9.0 分 → 2023年 10.2 分、+13.1 ％と増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 8.3 ％ → 2023年 18.2 ％)
西川口駅 48.8 万/㎡(昨年同期比 -12.9 ％)
西川口駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は48.8万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2022年)に比べて -12.9％( -7.2万円/㎡)と不調に推移しています。売買数は 56 件(１年前(2022年)に比べて -28.2％( -22件/㎡)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 28.1年(昨年 22.8年から +23.4 ％増)。平均専有面積は 50.5 ㎡ (昨年 47.4 ㎡から +6.7 ％増)。
価格上昇要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が小幅減少(全取引物件に占める割合が 2022年 39.0 ％ → 2023年 37.0 ％)
- 築 6 年未満の築浅物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 1.3 ％ → 2023年 1.9 ％)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2022年 22.8 年 → 2023年 28.1 年、+23.4 ％と大きく増加)
- 駅からの平均距離が増加(2022年 8.5 分 → 2023年 10.0 分、+17.0 ％と増加)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 14.3 ％ → 2023年 27.8 ％)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 40.3 ％ → 2023年 30.4 ％)
与野駅 54.5 万/㎡(昨年同期比 -7.7 ％)
与野駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は54.5万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2022年)に比べて -7.7％( -4.6万円/㎡)と弱含みに推移しています。売買数は 23 件(１年前(2022年)に比べて +21.1％( +4件/㎡)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 22.1年(昨年 17.4年から +26.8 ％増)。平均専有面積は 73.3 ㎡ (昨年 68.2 ㎡から +7.5 ％増)。
価格上昇要因
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 15.8 ％ → 2023年 30.4 ％)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2022年 17.4 年 → 2023年 22.1 年、+26.8 ％と大きく増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 36.8 ％ → 2023年 69.6 ％)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅： セグメント：
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示