【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古マンション相場の概況
2020年1月〜12月期のJR京浜東北線 (大宮駅～川口駅)における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は51.6万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2019年)に比べて +5.0％( +2.5万円/㎡)と小幅に上昇しています。売買数は 706 件(１年前(2019年)に比べて +26.3％( +147件/㎡)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 22.2年(昨年 21.9年から +1.3 ％増)。平均専有面積は 56.8 ㎡ (昨年 58.0 ㎡から -2.1 ％減)。
近年の取引物件の特徴は、駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加、駅から徒歩 10 分圏内の標準的な物件数が減少。
値上がりした駅数は 5 駅に対して、値下がりした駅数は 4 駅。おおむね昨年と横ばい傾向。さいたま新都心駅、西川口駅は、昨年から 10 ％以上の値上がり。最も値上がりしたのは西川口駅で昨年に比べ +19.0 ％、単価は 58.9 万円/㎡となった。
上位 2 駅(西川口駅、さいたま新都心駅)は +17.9 ％(単価 +8.6 万円/㎡)の上昇。一方、下位 2 駅(蕨駅、大宮駅)は -3.9 ％(単価 -1.7 万円/㎡)の下落。
価格上昇要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2019年 14.8 ％ → 2020年 21.8 ％)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2019年 4.4 ％ → 2020年 6.6 ％)
価格下落要因
- 築 6 年未満の築浅物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2019年 7.4 ％ → 2020年 3.7 ％)
- 築 40 年を超える高経年物件数が小幅増加(全取引物件に占める割合が 2019年 11.6 ％ → 2020年 12.4 ％)
駅ごとの中古マンション相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった浦和駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は63.9万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2019年)に比べて +5.5％( +3.3万円/㎡)と堅調に推移しています。売買数は 87 件(１年前(2019年)に比べて +10.1％( +8件/㎡)と好調に推移しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となった蕨駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は37.0万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2019年)に比べて -5.3％( -2.1万円/㎡)と弱含みに推移しています。売買数は 48 件(１年前(2019年)に比べて -2.0％( -1件/㎡)と僅かに減少しています。)。
| JR京浜東北線 | 現状(2020) (平均築年・面積) | １年前 (平均築年・面積) | ２年前 (平均築年・面積) |
|---|---|---|---|
| 大宮駅 | 47.7万/㎡ (24.2年/59.1㎡) | 48.9万/㎡ (22.0年/59.6㎡) | 45.4万/㎡ (20.5年/55.2㎡) |
| さいたま新都心駅 | 54.9万/㎡ (14.1年/60.4㎡) | 47.0万/㎡ (17.7年/63.3㎡) | 37.4万/㎡ (23.6年/59.6㎡) |
| 与野駅 | 45.0万/㎡ (19.9年/66.2㎡) | 41.9万/㎡ (21.3年/66.1㎡) | 43.3万/㎡ (18.0年/69.4㎡) |
| 北浦和駅 | 48.8万/㎡ (19.9年/61.5㎡) | 49.5万/㎡ (20.5年/64.1㎡) | 48.1万/㎡ (18.0年/64.1㎡) |
| 浦和駅 | 63.9万/㎡ (17.6年/63.5㎡) | 60.6万/㎡ (14.9年/64.0㎡) | 61.5万/㎡ (15.3年/62.8㎡) |
| 南浦和駅 | 45.6万/㎡ (23.1年/66.1㎡) | 43.9万/㎡ (22.9年/60.9㎡) | 44.1万/㎡ (19.9年/62.2㎡) |
| 蕨駅 | 37.0万/㎡ (27.8年/57.9㎡) | 39.1万/㎡ (24.9年/55.0㎡) | 31.8万/㎡ (29.2年/57.4㎡) |
| 西川口駅 | 58.9万/㎡ (19.8年/43.1㎡) | 49.5万/㎡ (23.8年/45.3㎡) | 42.1万/㎡ (25.2年/48.9㎡) |
| 川口駅 | 48.4万/㎡ (26.5年/57.9㎡) | 49.0万/㎡ (24.7年/59.5㎡) | 45.5万/㎡ (23.9年/59.7㎡) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古マンションの実売却価格（国土交通省アンケートに基づく）をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位：万円、カッコ内は事例物件の平均築年数／同専有面積。
価格変動が大きかった駅について
西川口駅 58.9 万/㎡(昨年同期比 +19.0 ％)
西川口駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は58.9万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2019年)に比べて +19.0％( +9.4万円/㎡)と好調に推移しています。売買数は 160 件(１年前(2019年)に比べて +53.8％( +56件/㎡)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 19.8年(昨年 23.8年から -16.7 ％減)。平均専有面積は 43.1 ㎡ (昨年 45.3 ㎡から -4.8 ％減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が減少(2019年 23.8 年 → 2020年 19.8 年、-16.7 ％と減少)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2019年 18.3 ％ → 2020年 35.0 ％)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2019年 10.7 ％ → 2020年 22.8 ％)
価格下落要因
- 築 6 年未満の築浅物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2019年 6.8 ％ → 2020年 5.1 ％)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2019年 3.8 ％ → 2020年 1.9 ％)
さいたま新都心駅 54.9 万/㎡(昨年同期比 +16.8 ％)
さいたま新都心駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は54.9万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2019年)に比べて +16.8％( +7.9万円/㎡)と好調に推移しています。売買数は 14 件(１年前(2019年)に比べて -22.2％( -4件/㎡)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 14.1年(昨年 17.7年から -20.5 ％減)。平均専有面積は 60.4 ㎡ (昨年 63.3 ㎡から -4.7 ％減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2019年 17.7 年 → 2020年 14.1 年、-20.5 ％と大きく減少)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が増加(2019年 11.8 分 → 2020年 13.8 分、+16.5 ％と増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2019年 23.5 ％ → 2020年 30.8 ％)
蕨駅 37.0 万/㎡(昨年同期比 -5.3 ％)
蕨駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は37.0万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2019年)に比べて -5.3％( -2.1万円/㎡)と弱含みに推移しています。売買数は 48 件(１年前(2019年)に比べて -2.0％( -1件/㎡)と僅かに減少しています。)。
平均築年数は 27.8年(昨年 24.9年から +11.6 ％増)。平均専有面積は 57.9 ㎡ (昨年 55.0 ㎡から +5.3 ％増)。
価格上昇要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2019年 44.9 ％ → 2020年 29.2 ％)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2019年 8.2 ％ → 2020年 10.4 ％)
価格下落要因
- 平均築年数が増加(2019年 24.9 年 → 2020年 27.8 年、+11.6 ％と増加)
- 駅からの平均距離が増加(2019年 12.5 分 → 2020年 14.3 分、+14.4 ％と増加)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2019年 14.3 ％ → 2020年 31.2 ％)
- 築 6 年未満の築浅物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2019年 8.2 ％ → 2020年 4.2 ％)
大宮駅 47.7 万/㎡(昨年同期比 -2.6 ％)
大宮駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は47.7万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2019年)に比べて -2.6％( -1.3万円/㎡)と僅かに下落しています。売買数は 97 件(１年前(2019年)に比べて +19.8％( +16件/㎡)と好調に推移しています。)。
平均築年数は 24.2年(昨年 22.0年から +9.8 ％増)。平均専有面積は 59.1 ㎡ (昨年 59.6 ㎡から -0.8 ％減)。
価格上昇要因
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2019年 16.0 ％ → 2020年 11.5 ％)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2019年 6.2 ％ → 2020年 7.2 ％)
価格下落要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2019年 30.9 ％ → 2020年 43.8 ％)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅： セグメント：
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示