この記事は不動産鑑定士の竹内英二氏、宅地建物取引士の岩野愛弓氏により監修されたものです
【監修者】
不動産鑑定士
不動産鑑定事務所かつ宅地建物取引業者である(株)グロープロフィットの代表取締役を務める。 不動産鑑定士、宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士 、公認不動産コンサルティングマスター(相続対策専門士)、住宅ローンアドバイザー、中小企業診断士の資格を有する。 不動産に関する相談を多数受けている。 続きを読む...
【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古一戸建て相場の概況
2020年1月〜12月期の埼玉新都市交通伊奈線 (大宮駅～内宿駅)における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 124万円/坪(37.7万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2019年)に比べて +10.1％( +11.5万円/坪)と好調に推移しています。売買数は 282 件(１年前(2019年)に比べて +55.8％( +101件/坪)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 8.6年(昨年 11.2年から -23.1 ％減)。平均土地面積は 42.8 坪 (昨年 48.8 坪から -12.3 ％減)。平均建物面積は 36.8 坪 (昨年 40.3 坪から -8.6 ％減)。
近年の取引物件の特徴は、築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加、建物面積 100 平方メートルを超えるゆったり広々とした物件数が大きく増加。
値上がりした駅数は 7 駅に対して、値下がりした駅数は 5 駅。おおむね昨年と横ばい傾向。志久駅、伊奈中央駅は、昨年から 20 ％以上の値上がり。最も値上がりしたのは吉野原駅で昨年に比べ +138.0 ％、坪単価は 177 万円/坪となった。
上位 2 駅(吉野原駅、伊奈中央駅)は +87.7 ％(坪単価 +61.4 万円/坪)の上昇。一方、下位 2 駅(鉄道博物館駅、原市駅)は -31.8 ％(坪単価 -46.6 万円/坪)の下落。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2019年 11.2 年 → 2020年 8.6 年、-23.1 ％と大きく減少)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2019年 52.0 ％ → 2020年 64.2 ％)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2019年 6.6 ％ → 2020年 10.0 ％)
価格下落要因
- 築 6 年未満の築浅物件数が小幅減少(全取引物件に占める割合が 2019年 1.1 ％ → 2020年 1.1 ％)
駅ごとの中古一戸建て相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった吉野原駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 177万円/坪(53.6万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2019年)に比べて +138.0％( +102.8万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 10 件(１年前(2019年)に比べて +100.0％( +5件/坪)と大幅に増加しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となった原市駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 72.6万円/坪(21.9万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2019年)に比べて -30.0％( -31.1万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 8 件(１年前(2019年)に比べて +14.3％( +1件/坪)と好調に推移しています。)。
| 埼玉新都市交通伊奈線 | 現状(2020) (平均築年・面積) | １年前 (平均築年・面積) | ２年前 (平均築年・面積) |
|---|---|---|---|
| 大宮駅 | 139万/坪 (8.9年/40.6坪) | 118万/坪 (12.2年/49.1坪) | 108万/坪 (13.1年/60.4坪) |
| 鉄道博物館駅 | 122万/坪 (5.5年/35.2坪) | 184万/坪 (3.6年/59.3坪) | 112万/坪 (4.2年/31.3坪) |
| 加茂宮駅 | 123万/坪 (8.3年/30.3坪) | 130万/坪 (5.6年/34.3坪) | 147万/坪 (0.25年/34.4坪) |
| 東宮原駅 | 131万/坪 (0.5年/35.6坪) | 129万/坪 (0.13年/19.7坪) | 114万/坪 (9.6年/64.5坪) |
| 今羽駅 | 103万/坪 (2.5年/34.9坪) | 113万/坪 (8.3年/49.9坪) | 96.8万/坪 (16.0年/53.4坪) |
| 吉野原駅 | 177万/坪 (9.9年/53.9坪) | 74.5万/坪 (13.4年/33.3坪) | 99.1万/坪 (3.2年/40.6坪) |
| 原市駅 | 72.6万/坪 (7.0年/39.3坪) | 104万/坪 (9.0年/45.2坪) | 68.8万/坪 (12.5年/53.6坪) |
| 沼南駅 | 78.0万/坪 (8.4年/44.4坪) | 65.1万/坪 (11.3年/35.3坪) | 67.3万/坪 (12.0年/56.6坪) |
| 丸山駅 | - | 59.5万/坪 (19.8年/48.4坪) | 73.2万/坪 (10.5年/40.5坪) |
| 志久駅 | 87.1万/坪 (11.9年/44.6坪) | 65.0万/坪 (21.5年/67.8坪) | 42.7万/坪 (24.7年/137坪) |
| 伊奈中央駅 | 73.5万/坪 (11.2年/53.4坪) | 53.5万/坪 (15.4年/38.7坪) | 55.9万/坪 (15.2年/71.8坪) |
| 羽貫駅 | 79.0万/坪 (10.6年/61.3坪) | 72.9万/坪 (8.5年/64.3坪) | 60.9万/坪 (21.6年/65.0坪) |
| 内宿駅 | 82.0万/坪 (18.3年/67.2坪) | 88.7万/坪 (2.6年/41.8坪) | 72.8万/坪 (13.2年/75.8坪) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古一戸建ての実売却価格（国土交通省アンケートに基づく）をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位：万円、カッコ内は事例物件の平均築年数／同土地面積。
価格変動が大きかった駅について
吉野原駅 177.4 万/坪(昨年同期比 +138.0 ％)
吉野原駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 177万円/坪(53.6万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2019年)に比べて +138.0％( +102.8万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 10 件(１年前(2019年)に比べて +100.0％( +5件/坪)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 9.9年(昨年 13.4年から -25.9 ％減)。平均土地面積は 53.9 坪 (昨年 33.3 坪から +62.1 ％増)。平均建物面積は 52.0 坪 (昨年 26.9 坪から +93.3 ％増)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2019年 13.4 年 → 2020年 9.9 年、-25.9 ％と大きく減少)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2019年 20.0 ％ → 2020年 10.0 ％)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が大きく増加(2019年 9.6 分 → 2020年 12.6 分、+31.2 ％と大きく増加)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が僅かに減少(全取引物件に占める割合が 2019年 60.0 ％ → 2020年 60.0 ％)
伊奈中央駅 73.5 万/坪(昨年同期比 +37.4 ％)
伊奈中央駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 73.5万円/坪(22.2万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2019年)に比べて +37.4％( +20.0万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 6 件(１年前(2019年)に比べて -33.3％( -3件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 11.2年(昨年 15.4年から -27.6 ％減)。平均土地面積は 53.4 坪 (昨年 38.7 坪から +38.3 ％増)。平均建物面積は 30.5 坪 (昨年 28.4 坪から +7.4 ％増)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2019年 15.4 年 → 2020年 11.2 年、-27.6 ％と大きく減少)
- 駅からの平均距離が大きく減少(2019年 13.4 分 → 2020年 7.2 分、-46.7 ％と大きく減少)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2019年 42.9 ％ → 2020年 50.0 ％)
価格下落要因
- 築 40 年を超える高経年物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2019年 14.3 ％ → 2020年 16.7 ％)
鉄道博物館駅 122.2 万/坪(昨年同期比 -33.7 ％)
鉄道博物館駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 122万円/坪(37.0万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2019年)に比べて -33.7％( -62.2万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 20 件(１年前(2019年)に比べて +53.8％( +7件/坪)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 5.5年(昨年 3.6年から +52.9 ％増)。平均土地面積は 35.2 坪 (昨年 59.3 坪から -40.7 ％減)。平均建物面積は 39.2 坪 (昨年 31.8 坪から +23.3 ％増)。
価格上昇要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2019年 15.4 ％ → 2020年 20.0 ％)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が僅かに増加(全取引物件に占める割合が 2019年 76.9 ％ → 2020年 78.9 ％)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2019年 3.6 年 → 2020年 5.5 年、+52.9 ％と大きく増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2019年 7.7 ％ → 2020年 10.5 ％)
原市駅 72.6 万/坪(昨年同期比 -30.0 ％)
原市駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 72.6万円/坪(21.9万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2019年)に比べて -30.0％( -31.1万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 8 件(１年前(2019年)に比べて +14.3％( +1件/坪)と好調に推移しています。)。
平均築年数は 7.0年(昨年 9.0年から -22.2 ％減)。平均土地面積は 39.3 坪 (昨年 45.2 坪から -12.9 ％減)。平均建物面積は 29.1 坪 (昨年 30.5 坪から -4.4 ％減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2019年 9.0 年 → 2020年 7.0 年、-22.2 ％と大きく減少)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2019年 28.6 ％ → 2020年 62.5 ％)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が増加(2019年 7.9 分 → 2020年 9.4 分、+19.3 ％と増加)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2019年 28.6 ％ → 2020年 12.5 ％)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅： セグメント：
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示