この記事は不動産鑑定士の竹内英二氏、宅地建物取引士の岩野愛弓氏により監修されたものです
【監修者】
不動産鑑定士
不動産鑑定事務所かつ宅地建物取引業者である(株)グロープロフィットの代表取締役を務める。 不動産鑑定士、宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士 、公認不動産コンサルティングマスター(相続対策専門士)、住宅ローンアドバイザー、中小企業診断士の資格を有する。 不動産に関する相談を多数受けている。 続きを読む...
【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古一戸建て相場の概況
2021年4月〜6月期の東急田園都市線 (渋谷駅~南町田グランベリーパーク駅)における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 271万円/坪(82.1万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2020年)に比べて +21.2%( +47.4万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 57 件(1年前(2020年)に比べて +58.3%( +21件/坪)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 17.9年(昨年 14.5年から +22.9 %増)。平均土地面積は 38.8 坪 (昨年 48.7 坪から -20.3 %減)。平均建物面積は 49.5 坪 (昨年 61.2 坪から -19.0 %減)。
近年の取引物件の特徴は、土地面積 60 平方メートル未満のDINKS・子供独立後の老後世帯を対象とした中規模物件数が大きく増加、築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加。
値上がりした駅数は 5 駅に対して、値下がりした駅数は 5 駅。おおむね昨年と横ばい傾向。池尻大橋駅、桜新町駅、つくし野駅は、昨年から 20 %以上の値上がり。最も値上がりしたのは三軒茶屋駅で昨年に比べ +207.7 %、坪単価は 287 万円/坪となった。
上位 2 駅(三軒茶屋駅、池尻大橋駅)は +147.9 %(坪単価 +155.0 万円/坪)の上昇。一方、下位 2 駅(南町田グランベリーパーク駅、すずかけ台駅)は -46.3 %(坪単価 -78.9 万円/坪)の下落。
価格上昇要因
- 駅からの平均距離が減少(2020年 12.6 分 → 2021年 11.3 分、-10.3 %と減少)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2020年 14.5 年 → 2021年 17.9 年、+22.9 %と大きく増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 9.4 % → 2021年 21.4 %)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2020年 46.9 % → 2021年 37.5 %)
駅ごとの中古一戸建て相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった渋谷駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 414万円/坪(125万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2020年)に比べて -10.5%( -48.4万円/坪)と不調に推移しています。売買数は 1 件(前年比変わらず)。
鉄道路線中、最低値の駅となった南町田グランベリーパーク駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 54.5万円/坪(16.5万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2020年)に比べて -68.7%( -119.8万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 2 件(前年比変わらず)。
東急田園都市線 | 現状(2021) (平均築年・面積) | 1年前 (平均築年・面積) | 2年前 (平均築年・面積) |
---|---|---|---|
渋谷駅 | 414万/坪 (32.3年/118坪) | 463万/坪 (0.25年/84.7坪) | 430万/坪 (14.3年/72.6坪) |
池尻大橋駅 | 249万/坪 (28.5年/22.7坪) | 132万/坪 (37.8年/140坪) | 255万/坪 (13.6年/22.2坪) |
三軒茶屋駅 | 287万/坪 (24.4年/31.9坪) | 93.2万/坪 (48.3年/31.8坪) | 235万/坪 (31.1年/29.9坪) |
駒沢大学駅 | 293万/坪 (20.1年/29.2坪) | 307万/坪 (12.7年/40.5坪) | 320万/坪 (23.8年/41.6坪) |
桜新町駅 | 305万/坪 (11.3年/38.9坪) | 248万/坪 (27.3年/43.0坪) | 193万/坪 (26.9年/62.4坪) |
用賀駅 | 294万/坪 (10.1年/30.6坪) | 303万/坪 (0.25年/31.8坪) | 265万/坪 (16.6年/45.4坪) |
二子玉川駅 | 188万/坪 (10.3年/45.4坪) | 175万/坪 (12.3年/35.0坪) | 230万/坪 (17.1年/33.6坪) |
つくし野駅 | 195万/坪 (0.25年/55.2坪) | 122万/坪 (17.3年/59.5坪) | 132万/坪 (43.3年/72.6坪) |
すずかけ台駅 | 121万/坪 (17.6年/97.8坪) | 159万/坪 (0.6年/57.5坪) | 149万/坪 (28.3年/52.9坪) |
南町田グランベリーパーク駅 | 54.5万/坪 (25.3年/53.7坪) | 174万/坪 (0.25年/37.8坪) | 135万/坪 (20.8年/96.8坪) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古一戸建ての実売却価格(国土交通省アンケートに基づく)をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位:万円、カッコ内は事例物件の平均築年数/同土地面積。
価格変動が大きかった駅について
三軒茶屋駅 286.7 万/坪(昨年同期比 +207.7 %)
三軒茶屋駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 287万円/坪(86.7万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2020年)に比べて +207.7%( +193.5万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 12 件(1年前(2020年)に比べて +1100.0%( +11件/坪)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 24.4年(昨年 48.3年から -49.4 %減)。平均土地面積は 31.9 坪 (昨年 31.8 坪から +0.4 %増)。平均建物面積は 53.7 坪 (昨年 33.3 坪から +61.4 %増)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2020年 48.3 年 → 2021年 24.4 年、-49.4 %と大きく減少)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2020年 100.0 % → 2021年 41.7 %)
池尻大橋駅 248.7 万/坪(昨年同期比 +88.0 %)
池尻大橋駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 249万円/坪(75.2万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2020年)に比べて +88.0%( +116.4万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 4 件(1年前(2020年)に比べて +100.0%( +2件/坪)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 28.5年(昨年 37.8年から -24.5 %減)。平均土地面積は 22.7 坪 (昨年 139.9 坪から -83.8 %減)。平均建物面積は 26.8 坪 (昨年 240.5 坪から -88.8 %減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2020年 37.8 年 → 2021年 28.5 年、-24.5 %と大きく減少)
- 駅からの平均距離が大きく減少(2020年 10.0 分 → 2021年 7.0 分、-30.0 %と大きく減少)
価格下落要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 50.0 % → 2021年 75.0 %)
南町田グランベリーパーク駅 54.5 万/坪(昨年同期比 -68.7 %)
南町田グランベリーパーク駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 54.5万円/坪(16.5万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2020年)に比べて -68.7%( -119.8万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 2 件(前年比変わらず)。
平均築年数は 25.3年(昨年 0.3年から +9925.5 %増)。平均土地面積は 53.7 坪 (昨年 37.8 坪から +42.0 %増)。平均建物面積は 66.6 坪 (昨年 29.5 坪から +125.6 %増)。
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2020年 0.3 年 → 2021年 25.3 年、+9925.5 %と大きく増加)
すずかけ台駅 121.3 万/坪(昨年同期比 -23.9 %)
すずかけ台駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 121万円/坪(36.7万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2020年)に比べて -23.9%( -38.1万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 3 件(前年比変わらず)。
平均築年数は 17.6年(昨年 0.6年から +2901.4 %増)。平均土地面積は 97.8 坪 (昨年 57.5 坪から +70.2 %増)。平均建物面積は 55.5 坪 (昨年 34.8 坪から +59.4 %増)。
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2020年 0.6 年 → 2021年 17.6 年、+2901.4 %と大きく増加)
- 駅からの平均距離が大きく増加(2020年 7.3 分 → 2021年 9.3 分、+27.3 %と大きく増加)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2020年 100.0 % → 2021年 33.3 %)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅: セグメント:
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示