この記事は不動産鑑定士の竹内英二氏、宅地建物取引士の岩野愛弓氏により監修されたものです
【監修者】
不動産鑑定士
不動産鑑定事務所かつ宅地建物取引業者である(株)グロープロフィットの代表取締役を務める。 不動産鑑定士、宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士 、公認不動産コンサルティングマスター(相続対策専門士)、住宅ローンアドバイザー、中小企業診断士の資格を有する。 不動産に関する相談を多数受けている。 続きを読む...
【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古一戸建て相場の概況
2020年7月〜9月期の東急田園都市線 (渋谷駅～南町田グランベリーパーク駅)における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 233万円/坪(70.4万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2019年)に比べて -9.1％( -23.4万円/坪)と弱含みに推移しています。売買数は 63 件(１年前(2019年)に比べて +16.7％( +9件/坪)と好調に推移しています。)。
平均築年数は 16.1年(昨年 17.1年から -5.8 ％減)。平均土地面積は 48.7 坪 (昨年 46.7 坪から +4.1 ％増)。平均建物面積は 64.0 坪 (昨年 59.4 坪から +7.7 ％増)。
近年の取引物件の特徴は、築 6 年未満の築浅物件数が大きく増加、築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく減少。
値上がりした駅数は 6 駅に対して、値下がりした駅数は 4 駅。全体的に上昇基調。池尻大橋駅、三軒茶屋駅、二子玉川駅は、昨年から 20 ％以上の値上がり。最も値上がりしたのはすずかけ台駅で昨年に比べ +106.6 ％、坪単価は 127 万円/坪となった。
上位 2 駅(すずかけ台駅、二子玉川駅)は +96.4 ％(坪単価 +113.2 万円/坪)の上昇。一方、下位 2 駅(渋谷駅、つくし野駅)は -46.9 ％(坪単価 -230.4 万円/坪)の下落。
価格上昇要因
- 駅からの平均距離が減少(2019年 13.1 分 → 2020年 11.7 分、-10.8 ％と減少)
- 築 6 年未満の築浅物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2019年 1.9 ％ → 2020年 5.3 ％)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2019年 35.8 ％ → 2020年 22.8 ％)
駅ごとの中古一戸建て相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった二子玉川駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 347万円/坪(105万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2019年)に比べて +86.1％( +160.7万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 5 件(前年比変わらず)。
鉄道路線中、最低値の駅となったつくし野駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 61.7万円/坪(18.7万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2019年)に比べて -39.1％( -39.5万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 1 件(１年前(2019年)に比べて -75.0％( -3件/坪)と大幅に減少しています。)。
| 東急田園都市線 | 現状(2020) (平均築年・面積) | １年前 (平均築年・面積) | ２年前 (平均築年・面積) |
|---|---|---|---|
| 渋谷駅 | 347万/坪 (15.5年/30.3坪) | 768万/坪 (29.3年/30.6坪) | 331万/坪 (0.5年/19.7坪) |
| 池尻大橋駅 | 311万/坪 (17.5年/31.1坪) | 244万/坪 (18.3年/57.0坪) | 349万/坪 (4.0年/38.6坪) |
| 三軒茶屋駅 | 277万/坪 (14.7年/28.7坪) | 210万/坪 (18.3年/39.8坪) | 277万/坪 (16.9年/37.5坪) |
| 駒沢大学駅 | 251万/坪 (23.1年/42.9坪) | 210万/坪 (14.5年/35.5坪) | 243万/坪 (24.1年/35.3坪) |
| 桜新町駅 | 204万/坪 (40.0年/37.1坪) | 222万/坪 (17.5年/58.5坪) | 206万/坪 (11.0年/27.2坪) |
| 用賀駅 | 292万/坪 (7.3年/54.5坪) | 248万/坪 (11.3年/32.4坪) | 313万/坪 (11.6年/42.2坪) |
| 二子玉川駅 | 347万/坪 (3.1年/31.5坪) | 187万/坪 (17.3年/74.4坪) | 232万/坪 (7.3年/35.8坪) |
| つくし野駅 | 61.7万/坪 (33.5年/31.8坪) | 101万/坪 (27.0年/82.4坪) | 142万/坪 (36.0年/60.5坪) |
| すずかけ台駅 | 127万/坪 (11.6年/76.8坪) | 61.6万/坪 (41.5年/60.5坪) | 91.0万/坪 (27.0年/29.5坪) |
| 南町田グランベリーパーク駅 | 125万/坪 (13.1年/72.2坪) | 141万/坪 (7.5年/45.0坪) | 130万/坪 (28.5年/46.9坪) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古一戸建ての実売却価格（国土交通省アンケートに基づく）をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位：万円、カッコ内は事例物件の平均築年数／同土地面積。
価格変動が大きかった駅について
すずかけ台駅 127.2 万/坪(昨年同期比 +106.6 ％)
すずかけ台駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 127万円/坪(38.5万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2019年)に比べて +106.6％( +65.6万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 10 件(１年前(2019年)に比べて +900.0％( +9件/坪)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 11.6年(昨年 41.5年から -72.0 ％減)。平均土地面積は 76.8 坪 (昨年 60.5 坪から +27.0 ％増)。平均建物面積は 71.5 坪 (昨年 43.9 坪から +63.1 ％増)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2019年 41.5 年 → 2020年 11.6 年、-72.0 ％と大きく減少)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2019年 100.0 ％ → 2020年 10.0 ％)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が大きく増加(2019年 8.0 分 → 2020年 11.6 分、+45.0 ％と大きく増加)
二子玉川駅 347.3 万/坪(昨年同期比 +86.1 ％)
二子玉川駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 347万円/坪(105万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2019年)に比べて +86.1％( +160.7万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 5 件(前年比変わらず)。
平均築年数は 3.1年(昨年 17.3年から -82.1 ％減)。平均土地面積は 31.5 坪 (昨年 74.4 坪から -57.7 ％減)。平均建物面積は 32.1 坪 (昨年 74.4 坪から -56.9 ％減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2019年 17.3 年 → 2020年 3.1 年、-82.1 ％と大きく減少)
- 駅からの平均距離が減少(2019年 21.6 分 → 2020年 18.0 分、-16.7 ％と減少)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2019年 40.0 ％ → 2020年 60.0 ％)
渋谷駅 347.1 万/坪(昨年同期比 -54.8 ％)
渋谷駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 347万円/坪(105万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2019年)に比べて -54.8％( -421.2万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 1 件(１年前(2019年)に比べて -80.0％( -4件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 15.5年(昨年 29.3年から -47.0 ％減)。平均土地面積は 30.3 坪 (昨年 30.6 坪から -1.0 ％減)。平均建物面積は 121.0 坪 (昨年 62.3 坪から +94.2 ％増)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2019年 29.3 年 → 2020年 15.5 年、-47.0 ％と大きく減少)
つくし野駅 61.7 万/坪(昨年同期比 -39.1 ％)
つくし野駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 61.7万円/坪(18.7万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2019年)に比べて -39.1％( -39.5万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 1 件(１年前(2019年)に比べて -75.0％( -3件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 33.5年(昨年 27.0年から +24.1 ％増)。平均土地面積は 31.8 坪 (昨年 82.4 坪から -61.5 ％減)。平均建物面積は 22.7 坪 (昨年 52.2 坪から -56.5 ％減)。
価格上昇要因
- 駅からの平均距離が大きく減少(2019年 7.8 分 → 2020年 6.0 分、-22.6 ％と大きく減少)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が僅かに減少(全取引物件に占める割合が 2019年 100.0 ％ → 2020年 100.0 ％)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2019年 27.0 年 → 2020年 33.5 年、+24.1 ％と大きく増加)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅： セグメント：
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示