この記事は不動産鑑定士の竹内英二氏、宅地建物取引士の岩野愛弓氏により監修されたものです
【監修者】
不動産鑑定士
不動産鑑定事務所かつ宅地建物取引業者である(株)グロープロフィットの代表取締役を務める。 不動産鑑定士、宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士 、公認不動産コンサルティングマスター(相続対策専門士)、住宅ローンアドバイザー、中小企業診断士の資格を有する。 不動産に関する相談を多数受けている。 続きを読む...
【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古一戸建て相場の概況
2022年1月〜12月期のわかやま電鉄貴志川線 (和歌山駅～貴志駅)における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 41.4万円/坪(12.5万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2021年)に比べて -20.7％( -10.8万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 92 件(１年前(2021年)に比べて -13.2％( -14件/坪)と不調に推移しています。)。
平均築年数は 29.6年(昨年 26.6年から +11.4 ％増)。平均土地面積は 66.6 坪 (昨年 57.4 坪から +16.0 ％増)。平均建物面積は 43.5 坪 (昨年 45.4 坪から -4.2 ％減)。
近年の取引物件の特徴は、駅から徒歩 20 分以上の徒歩圏外の物件数が大きく増加、築 10 年以内の新しい物件数が大きく増加。
値上がりした駅数は 3 駅に対して、値下がりした駅数は 9 駅。ほとんどの駅において下落した。甘露寺前駅は、昨年から 20 ％以上の値上がり。最も値上がりしたのは甘露寺前駅で昨年に比べ +85.0 ％、坪単価は 24.9 万円/坪となった。
上位 2 駅(甘露寺前駅、岡崎前駅)は +50.2 ％(坪単価 +9.5 万円/坪)の上昇。一方、下位 2 駅(田中口駅、交通センター前駅)は -56.3 ％(坪単価 -49.8 万円/坪)の下落。
価格上昇要因
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2021年 1.9 ％ → 2022年 5.4 ％)
価格下落要因
- 平均築年数が増加(2021年 26.6 年 → 2022年 29.6 年、+11.4 ％と増加)
- 駅からの平均距離が増加(2021年 14.3 分 → 2022年 17.1 分、+19.3 ％と増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2021年 27.7 ％ → 2022年 36.2 ％)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2021年 26.6 ％ → 2022年 15.0 ％)
駅ごとの中古一戸建て相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった交通センター前駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 78.2万円/坪(23.7万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2021年)に比べて -47.1％( -69.7万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 4 件(１年前(2021年)に比べて +100.0％( +2件/坪)と大幅に増加しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となった伊太祈曽駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 9.4万円/坪(2.9万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2021年)に比べて -9.5％( -1.0万円/坪)と弱含みに推移しています。売買数は 1 件(前年比変わらず)。
| わかやま電鉄貴志川線 | 現状(2022) (平均築年・面積) | １年前 (平均築年・面積) | ２年前 (平均築年・面積) |
|---|---|---|---|
| 和歌山駅 | 38.8万/坪 (37.9年/48.6坪) | 47.3万/坪 (32.9年/46.2坪) | 91.8万/坪 (23.2年/75.1坪) |
| 田中口駅 | 15.8万/坪 (42.0年/17.8坪) | 45.7万/坪 (37.0年/68.9坪) | 22.1万/坪 (32.1年/46.9坪) |
| 日前宮駅 | 36.2万/坪 (35.9年/107坪) | 62.5万/坪 (21.2年/51.0坪) | 80.5万/坪 (12.8年/45.7坪) |
| 神前駅 | 62.7万/坪 (30.7年/61.9坪) | 82.0万/坪 (6.9年/50.9坪) | 68.6万/坪 (9.2年/41.9坪) |
| 竈山駅 | 65.8万/坪 (15.3年/153坪) | 60.2万/坪 (27.5年/134坪) | 7.6万/坪 (62.0年/115坪) |
| 交通センター前駅 | 78.2万/坪 (13.7年/37.4坪) | 148万/坪 (0年/57.5坪) | 70.0万/坪 (2.3年/40.8坪) |
| 岡崎前駅 | 56.3万/坪 (14.9年/40.5坪) | 48.8万/坪 (24.2年/60.0坪) | 72.8万/坪 (10.8年/41.3坪) |
| 吉礼駅 | 27.7万/坪 (33.4年/51.4坪) | - | 22.3万/坪 (34.0年/72.6坪) |
| 伊太祈曽駅 | 9.4万/坪 (35.3年/51.4坪) | 10.4万/坪 (36.0年/40.8坪) | 16.4万/坪 (24.5年/51.4坪) |
| 山東駅 | - | - | 32.0万/坪 (0年/57.5坪) |
| 大池遊園駅 | 49.0万/坪 (7.0年/78.7坪) | 53.5万/坪 (30.8年/287坪) | 4.7万/坪 (0年/157坪) |
| 西山口駅 | 10.5万/坪 (38.3年/72.6坪) | 16.0万/坪 (29.3年/68.1坪) | 8.6万/坪 (48.3年/263坪) |
| 甘露寺前駅 | 24.9万/坪 (26.8年/59.7坪) | 13.5万/坪 (24.1年/34.8坪) | 13.3万/坪 (22.5年/41.7坪) |
| 貴志駅 | 32.8万/坪 (26.5年/71.4坪) | 49.9万/坪 (22.8年/58.9坪) | 17.2万/坪 (26.0年/72.3坪) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古一戸建ての実売却価格（国土交通省アンケートに基づく）をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位：万円、カッコ内は事例物件の平均築年数／同土地面積。
価格変動が大きかった駅について
甘露寺前駅 24.9 万/坪(昨年同期比 +85.0 ％)
甘露寺前駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 24.9万円/坪(7.5万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2021年)に比べて +85.0％( +11.4万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 4 件(１年前(2021年)に比べて -20.0％( -1件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 26.8年(昨年 24.1年から +11.5 ％増)。平均土地面積は 59.7 坪 (昨年 34.8 坪から +71.7 ％増)。平均建物面積は 34.4 坪 (昨年 29.9 坪から +15.2 ％増)。
価格下落要因
- 平均築年数が増加(2021年 24.1 年 → 2022年 26.8 年、+11.5 ％と増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2021年 80.0 ％ → 2022年 100.0 ％)
岡崎前駅 56.3 万/坪(昨年同期比 +15.5 ％)
岡崎前駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 56.3万円/坪(17.0万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2021年)に比べて +15.5％( +7.5万円/坪)と好調に推移しています。売買数は 4 件(１年前(2021年)に比べて +33.3％( +1件/坪)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 14.9年(昨年 24.2年から -38.5 ％減)。平均土地面積は 40.5 坪 (昨年 60.0 坪から -32.6 ％減)。平均建物面積は 28.7 坪 (昨年 29.7 坪から -3.4 ％減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2021年 24.2 年 → 2022年 14.9 年、-38.5 ％と大きく減少)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2021年 33.3 ％ → 2022年 50.0 ％)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が大きく増加(2021年 11.7 分 → 2022年 17.8 分、+52.1 ％と大きく増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2021年 33.3 ％ → 2022年 50.0 ％)
田中口駅 15.8 万/坪(昨年同期比 -65.4 ％)
田中口駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 15.8万円/坪(4.8万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2021年)に比べて -65.4％( -29.9万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 4 件(１年前(2021年)に比べて -42.9％( -3件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 42.0年(昨年 37.0年から +13.5 ％増)。平均土地面積は 17.8 坪 (昨年 68.9 坪から -74.2 ％減)。平均建物面積は 20.0 坪 (昨年 45.9 坪から -56.3 ％減)。
価格上昇要因
- 駅からの平均距離が大きく減少(2021年 8.1 分 → 2022年 6.2 分、-23.2 ％と大きく減少)
- 築 40 年を超える高経年物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2021年 60.0 ％ → 2022年 50.0 ％)
価格下落要因
- 平均築年数が増加(2021年 37.0 年 → 2022年 42.0 年、+13.5 ％と増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2021年 20.0 ％ → 2022年 50.0 ％)
交通センター前駅 78.2 万/坪(昨年同期比 -47.1 ％)
交通センター前駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 78.2万円/坪(23.7万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2021年)に比べて -47.1％( -69.7万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 4 件(１年前(2021年)に比べて +100.0％( +2件/坪)と大幅に増加しています。)。
平均土地面積は 37.4 坪 (昨年 57.5 坪から -34.9 ％減)。平均建物面積は 29.9 坪 (昨年 31.8 坪から -6.0 ％減)。
価格下落要因
- 駅からの平均距離が大きく増加(2021年 9.5 分 → 2022年 12.2 分、+28.9 ％と大きく増加)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2021年 100.0 ％ → 2022年 66.7 ％)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅： セグメント：
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示